むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦御何連歌(巻53、令和元年11月7日満尾、鎌倉連歌会)

2019年11月10日 | 作品集

 

浄光明寺 鎌倉連歌会 冷泉為相卿追善 扇の座
  (名残折裏第十までは巻54と同じです)  
初折表  
発句 池の面や谷戸の御寺の十三夜 裕雄
鎌倉山を越ゆる雁がね 和雄
第三 松風に庭の紅葉の色立ちて
第四 降りみ降らずみ時折の雨 初瀬
第五 旅衣ながるる雲をながむるに 直人
第六 笛のしらべぞいとどのどけき 純一
第七 円居して酒酌み交はす春の苑 弓子
第八 永き日なれば盡きぬ愉しみ 南天
初折裏  
第一 帰るさの暮れゆく空に声高し 素拙
第二 牛をも追ふや片岡の里 さう美
第三 むら竹の川辺に映ゆる細き道 梅豊
第四 ふれあふ袖ぞ心乱るる 草芳
第五 いつかまたこの思ひをば実らせむ 裕雄
第六 こよひの夢に逢ふこともがな
第七 うそぶけば木枯の声凍てつきて 純一
第八 まだき時雨の野辺のわびしさ 和雄
第九 わが庵はともに語らむ人もなし 梅豊
第十 涼しくうかぶ長谷の夕月 初瀬
第十一 舟のかげ大海原に二つ三つ 弓子
第十二 岬の宮を巡るお遍路 裕雄
第十三 貝寄する風にや花もこと寄せむ 路光
第十四 難波の寺に弥生待つころ 南天
名残折表  
第一 せめていまおとどの務め果たさばや 純一
第二 民も救へぬ身をば恥づべし 素拙
第三 しら雪はよきもあしきも隠すらむ 和雄
第四 寒空つきて狩の遠吠え 草芳
第五 横雲に田鶴鳴きわたる夕まぐれ 梅豊
第六 玉章の跡なぞる指先 弓子
第七 目離るとも思ひのほどぞ消えやらで
第八 交はせし扇かたみとぞなる 直人
第九 旅にあればけふ宮城野に風立ちて 路光
第十 萩の匂ひにしのぶいにしへ 純一
第十一 ゆかりある寺に月の輪重なれり 龍哉
第十二 水面に映る小牡鹿の影 ヒサヨ
第十三 袖かせど移ろひはやき露のあと 和雄
第十四 いづくにありやふるさとの家 義夫
名残折裏  
第一 旅の果て山峡の宿訪ねみむ 素拙
第二 思ひははやも熱き盃 草芳
第三 冷えわたる都に集ひ歌詠みて 弓子
第四 ふくら雀は竹にさわぎぬ 和雄
第五 何もなき時の流れにたちどまり 義夫
第六 鐘ぞおぼろに響くをちこち 弓子
第七 蓬生の野に咲き盛る八重の花 ヒサヨ
挙句 けぶりたなびく春の村里 直人

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