むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦何玉連歌(巻93、令和5年7月9日満尾)

2023年07月09日 | 作品集

初折表    
発句 雨やりてなほ梔子の白さかな 和雄  
静かに浮かぶ夏の薄雲  
第三 岩がねの水やたえだえ流るらむ 純一  
第四 訪ねし里の蓬生の宿 ヒサヨ  
第五 いとはやも虫の音しげき秋の風 直人  
第六 暮るる深野にふるふ玉露 路光  
第七 消えやすき月の光のひとしづく  
第八 袖やや寒み小道いそがむ 和雄  
初折裏    
第一 走り舟漕ぎゆく跡の波の綾 ヒサヨ  
第二 いつしか浜に積もる白雪 純一  
第三 枯菊をくぶれば廬もはなやぎて 路光  
第四 頼むる宵を待つぞくやしき 直人  
第五 おもほえずつれな心や前わたり 梅豊  
第六 あふぎの褄の言の葉や誰 南天 つま
第七 ひと声を惜しまで鳴けよほととぎす 弓子  
第八 侘ぶることのみ多きこの頃  
第九 かかれとて晴れぬ雲居はかひもなし 深峰  
第十 おぼろにかすむ月の顔 初瀬 かほはせ
第十一 掬ぶ手の山井の水もぬるむらむ 和雄  
第十二 浅きみどりの春深みつつ  
第十三 唐国の花のにほひに酔ひしれて 純一  
第十四 耳には優し琴のつまおと ヒサヨ  
名残折表    
第一 むらさきの雲のむかへを待ちつるに 直人  
第二 その暁は遠き先行き  路光  
第三 枯れよ野と初瀬おろしの吹き落ちて 南天  
第四 たまさかなれや椿市の里 梅豊  
第五 別れてのうつり香残る閨のうち  
第六 君を偲べば袖に玉散る 弓子  
第七 訪れはまだ降りやまぬ雨ばかり 初瀬  
第八 昼の狐もまどひやはせむ 深峰  
第九 ともし火の常なるかげをしるべにて   
第十 いそがばまはれ道ぞ数ある 和雄  
第十一 ひたぶるに片なびきする荻の風 ヒサヨ  
第十二 色身にしむや野のをみなへし 純一  
第十三 旅のそら月の主をおとなはむ 路光  
第十四 水すみわたる御裳濯の川 直人  
名残折裏    
第一 音にきく瀬々の白波尽きもせで 梅豊  
第二 たゞ心せよ雪のかけはし 南天  
第三 駒を止め里に眺むる冬の嶺 弓子  
第四 都路を行く衣いろいろ  
第五 東雲は村濃深緋甕覗 初瀬 むらご、こきあけ、かめのぞき
第六 下萌えそむる野末はるけし 和雄  
第七 さかりとて来たるべき日の花やいつ  
挙句 やしまの国はのどかなる風 純一  


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