World Malaria Report 2014 (WHO)
マラリア患者の数は着実に減少しており、サハラ砂漠以南アフリカにおいて、マラリアに感染する人の数は2000年に1億7300万人だったが、2013年には1億2800万人まで減少した。
世界全体でのマラリア死亡数は584,000人(367,000-755,000人)であり、このうち5歳未満の死亡が78%、アフリカ地域事務局での死亡は90%(528,000人)と推計される。
死亡率は、2000年以降にマラリアによる全体の死亡率は47%、アフリカ地域では54%低下した。
サハラ砂漠以南のマラリアに罹患するリスクのある地域で殺虫剤を配合した蚊帳を使用している割合は2004年に3%だったが、2013年までに半分近くがこの蚊帳を使用できるようになった。
さらに2億1400万帳の蚊帳が年内に配布される予定。
また、世界での迅速診断検査試薬の供給数は2008年に4600万個だった状況が、2013年に3億1900万個となり、安定した診断試薬の提供についても状況は改善している。
入手可能な治療薬(ACT)については、2005年に1100万回分であったが、2013年には3億9200万回分となった。
アジアや太平洋地域では、多くの国がマラリア排除に近づいており、2013年までの排除を目指している。
一方で現在においても、殺虫剤に対する耐性が49か国で報告されており、数百万人のマラリア患者が適切な診断や治療の提供を受けられていない等の、問題もまた抱えている。
マラリア対策の経費は、2005年の3倍になっているものの、目標を達成するために必要とされる51億ドルの半分にとどまっている。