蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

準劇団員&研修生発表会終了!

2015年05月18日 12時11分37秒 | 日記
昨日は、準劇団員&研修生発表会だった。
団員が3チームに分かれ
劇団員3人がアドバイザーとして入り
私が書き下ろした短編3作品を上演。

私は殆ど関わらず、稽古時間中は
客観的にみんなの状況を観察。
おかげで、準劇・研修生たちが
つまづく箇所や方向性を見失う箇所が見えた。

役作りのために必要なことや手順は
これまで教えてきているが
言葉で理解するということと
肝で理解するということは異なる。

一つはっきりしたのは
役の人物像を浮き上がらせるために必要な
生い立ちや環境、価値観を
明確にイメージ化することの重要性。

人間はそれぞれ価値観が異なる。
感情の動き(怒る・泣く・笑うetc)の
ポイントが異なるのはこの価値観の違いによる。

気になること、好きなこと、嫌いなこと
楽しいこと、悲しいこと、怒ること…

みんな違うよね。

そして、感情の表現手法もみんな違う。

表現手法の違いは、その人物を取り巻く環境。

だから役者は、その役を徹底的に知る必要がある。

媒体は自分であっても、その役は自分ではない。
(媒体:身体・声・感情)

故に気分だけでは役作りにならない。

①自分自身の声や身体、感情を使い、その役に近づける。
②自分の狭い価値観に囚われず、様々な価値観を知る。
③自分の表現の幅を広げるには記憶へのインプットが必要なので
 舞台、映画、人間観察をして、インプット量を増やす。

そして…

舞台における出来事は役者にとって
「初めての出来事」の連続である。

これが一番難しいようだ。

演じている役者は、次に何が起こるか知っているし
ストーリーも全て知っている。

「初めての出来事」

役者として常に新鮮な状態を保てるスイッチを
手に入れることが、良き演者への一歩である。


結果的には、いつも必要だと思っていることを
再確認した感じ。

ただみんなが方向性を見失うポイントは明確になった。

どうやろう、こう動こう、ああやりたい

動きのみが先行した瞬間、人物を見失うようだ。

人物あっての行動なのだが…

行動と感情の一体化

常にこれを保持出来れば、良い役者の仲間入り。

あ、これは、声や滑舌、身体性などの
役者としての基礎をクリアした上でのお話―

バレエダンサーが毎日バーレッスンをするように
役者も毎日基礎訓練に励み
その日の自分の状態を知りながら
本番にベストコンディションで臨めるように
調整を重ねて行く。

①自分を知る
②目標を定める
③目標達成に必要なアイテムを手に入れる

今回の発表会は①を知る機会になったのではないかな?

後は、本人のやる気次第―

今後の団員の成長を見守っていこう♪


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