蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

“マレビト” 稽古始動!

2015年01月12日 12時33分05秒 | 日記
昨日は、第12回劇団本公演『マレビト』の初稽古だった。

一昨日は、台本執筆の遅れで
新年初のキッズ&青年クラスの稽古を休むことになり
団員の皆さんには申し訳ないことをしたが
お陰様で例年より納得のいく台本に仕上がった。

初稽古は13:00集合。
まずは、台本を配布し、一時間ほど黙読してもらった。

14:00から若干の舞台概要を説明の後、早速本読み開始。

戸倉上山田の村上さんも駆けつけてくださり
終始笑いの絶えない本読みとなった。

伝説と史実を組み合わせ、新しい切り口と解釈で
創作していくこの舞台は、別世界の物語を借りながら
人間の本質に迫る作品に仕上げたいと思っている。

様々な年代の方にそれぞれの受け取り方で
楽しんでいただける舞台になるのではないかと(^^)

歴史とか史実物って、漢字の読み方が難しく
先入観で難しいと思う若者もいるが
昔も今も、人間の中身は殆ど進化していない。
いや、どちらかというと…
現代人は退化しているんじゃないかと
私は思ってたりする。

科学が発達し、衣食住が満たされるのと
反比例して何かを失って来たのではないかと。

スイッチ一つで、快適な気温の部屋になり
スイッチ一つで、洗濯機が回り
スイッチ一つで、ガスがつき
蛇口をひねるだけで水が出て
メールを打てば、他者と連絡が取れる。

この便利さを知ってしまったら
強制的に失うことがない限り
不便な生活に戻ることはできない。

人間の欲望に終わりはない…

欲しい!
手に入れたい!
絶対に必要だ!

と思い込んだら、どんな手段を使っても
手に入れたくなるのが人間なんだよね。

私は違う、と思う人もいるかもしれない。

けど、本当にそうだろうか。

十人十色だとは思うけど
それぞれ何かしらの欲求を持ち
何かを欲して、それを埋めながら
生きているのではないかな。

埋めたいけど埋められない…と思うと
苦しくなり、それが身体を蝕んでいく現象も
シバシバ見受けられる。

要するに、欲の向かう先が違うだけなのではないかと。

強い欲望対象を手にいれた人は、次に
それを死守しようと思うようになる。
それが、不安や恐れを導き
とんでもない事件を巻き起こす引き金となる。

自分は加害者にならないと誰が言いきれるのか。
自分を守るためであれば人は鬼でも蛇でもなる…
と自覚していれば、そうなることも防げるかもしれないが
自分は絶対に違う!と思っている人ほど
己を正当化し、他者に責任を転嫁して
被害者の振りをしながら加害者になるなんてことは
世間じゃ数多ころがっている…

ところが、自分のことってわかるようで
案外わからなかったりするんだよね。

「人の振り見て我が振り直せ」

とは、実に的を得た格言だと思う。

それらを含め、過去の事件や
歴史を「他山の石」として捉えてくれたら…

■他山の石
 他人の誤った言行やつまらない出来事でも
 それを参考にしてよく用いれば
 自分の修養の助けとなるという意味

また、日本の歴史を知ることは、自分の国の成り立ちや
私たちの祖先が生きた時代を知ることであり
ひいては自分のルーツを知る旅でもある。

若者や子供たちには、機会があれば
興味を持って取り組んで欲しいと切に願う。

そんな願いも込めて提出する『マレビト』
大勢の方々にご覧頂けるよう
広報活動にも取り組んでいこう♪


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