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私の趣味3点+その他の紹介です。
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古都奈良探訪4-当麻寺

2007年11月15日 | 旅行
 15日午前中二上山に登り、午後からは山麓に位置し二上山を望む当麻寺を訪ねた。当麻寺を訪ねるのは8年前以来で通算で5回目になる。20年前には小学生の息子を連れて女房と近鉄文学散歩に参加して当麻寺から竹内街道を経て磯長谷まで歩いたのを思い出す。また当麻寺で年1度催される練供養会式を見に来たこともあった。当麻寺と周辺を含めた当麻路には心引かれて何回も来ているのは、中将姫伝説と浄土信仰の聖地だからである。
 当麻寺は本堂が曼荼羅堂で、左右に金堂と講堂から成る特異な伽藍配置である。
本堂の本尊も彫像ではなく当麻曼荼羅という大きな織物であること。
また東西2塔からなる三重塔もここだけしかない。
中将姫が一夜にして織り上げたという伝説の当麻曼荼羅が中心となって当麻曼荼羅信仰として全国各地に伝播していった。当麻曼荼羅に描かれた浄土の世界を絵解きして浄土信仰を広めていったともいえる。
 (当麻曼荼羅については私の別ブログを参照されたい
  
金堂には白鳳時代の大きな弥勒佛が座している。未だこれだけ金箔が残っているのは珍しい。
 私は当麻寺塔頭のひとつ中之坊が好きで来ると必ず寄る。中之坊には中将姫が剃髪して法如になった場所で剃髪堂があり、小さな足跡が残る誓いの石がある。
また大和三庭園の一つのみごとな庭がある。
 寺の周辺には二上山ゆかりの大津皇子と大伯皇女の万葉歌碑も整備されていた。
 
 夕方まで周辺を散策し近鉄当麻寺駅まで歩く。駅前になじみの中将餅の店があり、餅を食す。疲れていたのでさわやかな甘さとお茶のしぶさが身体を満たしていくようだ。
 いつもの定番の柿の葉寿司を買い込み、近鉄経由京都から新幹線に乗り込んだ。柿の葉寿司は大好きだが、今日買ったのはさばの味と柿の香りと酢飯が程よく調和してとてもおいしい。あっという間に平らげた。この次ぎはどこを訪ねようかと考えながら・・・。



古都奈良探訪3-ニ上山

2007年11月15日 | 旅行
 15日は当麻路を歩いた。
午前中はニ上山登山で山頂を目指す。21年ぶりである。
山頂といっても標高515m足らずなので大したことはないと思っていたが。
近鉄「ニ上神社口」から雄岳頂上まで2時間弱の登り。
後半の1時間あたりから割りときつくなってきたようだ。
山道沿いにいくつか紅葉に接することが出来た。
山頂に非業の死を遂げた大津皇子の墓がある。以前とまったく変わらない。
時間が止まっていたかのようだ。
小休止して下山。
下山途中に延暦寺末寺である祐泉寺がひっそりと建っている。
小さな山門付近の紅葉が見事で、日の光を映して輝いていた。
大池を過ぎた辺りから振り返るとニ上山がよく見える。
当麻寺付近まで来て、共同墓地に中将姫十三重石塔が建っている。
石塔ごしにニ上山をツーショットで撮ることができた。

 石塔の中将姫と二上山の大津皇子を折口信夫が「死者の書」で結び付けた。
実際には時代が違う人物なのであくまで創作の世界なのであるが、
それが不思議に現実を帯びて感じられるのである。
 また二上山と午後訪ねる当麻寺は深い結びつきがある。
飛鳥の地から彼岸のさい夕日が西方の二上山のふたこぶ中央に沈む。
その二上山の麓に当麻寺が建てられ、浄土曼荼羅信仰としてあがめられてきた。
太陽が沈むところに浄土があるという信仰なのだ。

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