秋田でアクティブに活動

学習支援,無償学習塾,イベント運営,アプリ作成,趣味 … などの活動内容ブログです。

ガスライターの廃棄方法

2023-08-27 23:00:00 | 掃除・引っ越し関連


ガスライターを廃棄しようとする際に、内部にガスが残っていることもあると思います。ガスは可燃性のため、ガスが残ったまま廃棄すると、収集車や処理場で火災が発生する危険性があります。事故防止のために、ガスを全て抜いてから廃棄しなければなりません。

一般社団法人日本喫煙具協会のホームページにて、ガスライターのガスを抜く方法が紹介されています。以下に、その作業手順を紹介いたします。


1.はじめに、周囲に火の気のないことを確認します。

2.ガスライターの操作レバーを押し下げます。着火した場合はすぐに吹き消してください。


3.輪ゴムや粘着力の強いテープで、押し下げたままのレバーを固定します。


4.日本喫煙具協会のホームページには、「『シュー』という音が聞こえれば、ガスが噴出している。」と記載されていますが、こちらで試したところ、このような音を聞き取ることができませんでした。ガスライターに炎調整レバーがある場合は、プラス方向に動かすと、ガスがより早く抜けます。


5.この状態のまま、風通しがよく付近に火の気がない屋外に半日から1日放置します。

6.確認のために着火操作をして、火が着かなければ、ガス抜きは完了です。


作業手順は以上です。
ガスの残量が見える100円ライターで試したところ、残量が3分の1程度のものでは、約10分で全てのガスが抜けました。(気温などの条件により、所要時間が変動すると思われます。)単純な構造のガスライターならば、容易に作業を行うことができました。

秋田市では、ガスライターは「家庭ごみ」に分類されますが、お住まいの自治体が定めた方法で廃棄してください。


出典
一般社団法人日本喫煙具協会 喫煙具の知識 正しい捨て方

秋田県内の大雨と情報収集

2023-07-17 20:30:00 | 日記
7月15日、活発な梅雨前線の影響により、秋田県内で記録的な大雨が降りました。被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

秋田市などの7市町村では、警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」が発令されました。秋田市では、太平川が氾濫し、添川地区では土砂崩れが発生しました。明田地下道や秋田駅周辺部などの道路が冠水したり、中通地区の旭川沿いの歩道が崩落したりするなど、甚大な被害を受けました。県内5箇所のダムでは、貯水量が増えたために、流入した水を下流に流す「緊急放流」が実施されました。
気象庁の観測データによると、7月15日の秋田市の日降水量は、仁別観測所で 330.5mm,秋田観測所で 188.5mm を記録しました。これらは、平年7月の約1ヵ月分またはそれを上回る降水量で、いずれも観測史上最多を更新しました。

大雨が降っているときに、屋外に出て河川や街の様子を確認する行為は危険ですが、別の方法で安全に確認することができます。その方法を紹介いたします。


方法1.秋田県河川砂防情報システム
秋田県では、秋田県内の河川やダムに水位計や河川カメラを設置して、収集したデータを公開する取り組みを行っています。このシステムを「秋田県河川砂防情報システム」といい、パソコンやスマートフォンから河川の水位などを調べることができます。

秋田県河川砂防情報システム
http://sabo.pref.akita.jp/kasensabo/index.html

このページを開くと、このような画面が表示されます。


例えば、画面上の地図から「秋田地域」を選択すると、秋田地域の地図が表示され、その雨量や河川の水位を調べることができます。地域選択後の画面上部にある「データ種別」「表示形式」より、調べたいデータを選択します。


「データ種別」で「河川カメラ」を選択すると、地図上に河川カメラの設置場所一覧が表示されます。


地図上の印を選択すると、その河川カメラの履歴情報が表示されます。


画面上部には、現時点の河川の画像が表示されます。スライダーやボタンの操作により、過去24時間の1時間毎の画像を確認することもできます。
河川の水位が観測開始水位以上になると、水位の観測が行われます。画面下部の河川断面図には、その観測結果が表示されます。

太平川に架かる広面1号橋の河川カメラは、次のように洪水時の河川を撮影しました。

7月15日 5:00


7月15日 18:00


「データ種別」で「ダム」を選択すると、秋田県内のダム一覧が表示されます。


地図上の印を選択すると、そのダムの過去24時間の貯水位,流入量,放流量などを確認することができます。



方法2.テレビ局などのライブカメラ
テレビ局などがライブカメラで街を撮影して、その様子をライブ配信している場合に、現在の街の様子をYouTubeなどで閲覧することができます。

AAB秋田朝日放送(秋田市 臨海十字路)
https://www.youtube.com/watch?v=JggH-oqueck

ABS秋田放送(秋田市 秋田駅西口)
https://www.youtube.com/watch?v=2BuqHmtpbWg

AKT秋田テレビ(秋田市 けやき通り,秋田空港,秋田港,秋田駅周辺)
https://www.youtube.com/watch?v=63Q8D9EgJBo


※ 停電時やスマートフォンの電池切れ時は、上記の情報を閲覧できなくなりますので、ご注意ください。


あとがき
河川や街の様子を安全に確認する方法を紹介いたしました。大雨が降っているときに、これらの情報を活用して危険度を把握することができると思います。無いことを願いますが、今後も今回と同等の水害が発生するかもしれません。避難経路や避難場所の確認、冠水時の対策は、日頃から行いたいです。


出典
秋田魁新報電子版 2023年7月16日付紙面
気象庁
秋田県河川砂防情報システム

保戸野・泉方面へ

2023-06-25 23:59:59 | 日記
本日、秋田市の保戸野・泉方面に出かけました。道中の景色を紹介いたします。

通町商店街です。


(参考)保戸野・泉地区の地図です。


通町商店街にて、ヤートセ秋田祭が行われていました。




ヤートセ秋田祭とは、高知のよさこい祭りと北海道のソーラン節を源流とする祭典で、25年前に始まったこの時期恒例のイベントです。秋田音頭などをアレンジした音楽に合わせて、踊り手たちが踊りを披露します。今年は4年ぶりの通常開催となり、24日と25日の2日間合わせて、県内外から55団体総勢およそ1,100名が参加しました。

通町商店街の案内看板です。


こちらは地図のA地点です。


こちらは地図のB地点です。


こちらは地図のC地点です。(高陽幸町交差点)


こちらは地図のD地点です。(新川向交差点)


こちらは地図のE地点です。


ヤマヨ株式会社です。


ヤマヨ株式会社とは、大正2年から麺の製造販売を行っている会社です。今年で創業110周年を迎えます。通常の麺だけでなく、比内地鶏やしょっつるなどの秋田産の食材を取り入れたラーメン,うどん,そばも製造しています。飲食店向けに、業務用生麺の販売取引も行っています。ヒアリングを通して飲食店のご希望に合った麺を提供し、飲食店からも好評を得ています。通信販売も行っているため、ホームページ上から商品を購入することもできます。

秋操近隣公園です。広場やテニスコートを有しています。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。


出典
第26回ヤートセ秋田あきた祭開催要綱
ABS秋田放送 ヤートセ秋田祭 1000人超が商店街で演舞
ヤマヨ株式会社

Excel VLOOKUP関数

2023-05-14 17:30:00 | 雑学

1段目:左から順に
 キュアスカイ (ひろがるスカイ!プリキュア)
 キュアプレシャス (デリシャスパーティ♡プリキュア)
 キュアサマー (トロピカル~ジュ!プリキュア)
 キュアグレース (ヒーリングっど♥プリキュア)
2段目:左から順に
 キュアスター (スター☆トゥインクルプリキュア)
 キュアエール (HUGっと!プリキュア)
 キュアホイップ (キラキラ☆プリキュアアラモード)
 キュアミラクル (魔法つかいプリキュア!)
3段目:左から順に
 キュアフローラ (Go!プリンセスプリキュア)
 キュアラブリー (ハピネスチャージプリキュア!)
 キュアハート (ドキドキ!プリキュア)
 キュアハッピー (スマイルプリキュア!)


Excelには「VLOOKUP関数」(VLOOKUP/読み方:ブイルックアップ)という関数があります。「垂直の」を意味する「vertical」の V と、「~を調べる」を意味する「look up」を組み合わせた造語で、表の縦方向にデータを検索し、一致した値と同じ行にあるデータを抽出して返す関数です。本記事では、「VLOOKUP関数」の使用方法を紹介いたします。


1.VLOOKUP関数の構文
VLOOKUP関数の構文は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])

・検索値
下記「範囲」の1列目から検索する文字列を指定します。

・範囲
上記「検索値」の文字列を検索したり、結果データを抽出したりする対象範囲を指定します。

・列番号
上記「範囲」のうち、何列目のデータを抽出するのかを指定します。「範囲」内の最も左の列を1として、そこから1列ずつ右に移動した列位置を 2,3,4 … とします。

・検索方法
上記「検索値」を近似一致で検索する場合は TRUE、完全一致で検索する場合は FALSE を指定します。この引数は省略可能で、省略した場合は TRUE(近似一致)となります。本記事では、FALSE(完全一致)指定でVLOOKUP関数を使用するものとします。

Excelシート上でVLOOKUP関数を入力すると、次のように表示されます。



2.VLOOKUP関数の使用例
例として、このようなシートがあるとします。


B列に、歴代の主人公プリキュアが入力されています。B25セルに任意の主人公プリキュアを入力して、これを表のB列から検索し、該当する行のD列にある番組名をC25セルに表示するとします。例えば、B25セルに「キュアハート」と入力した場合は、C25セルに「ドキドキ!プリキュア」が表示されるようにします。

C25セルに、VLOOKUP関数を入力します。下記のVLOOKUP関数の構文に当てはめていきます。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])

「検索値」には、任意の主人公プリキュアを入力するセル「B25」を指定します。この値を、「範囲」の1列目から検索します。

「範囲」には、表の範囲「B4:E23」を指定します。注意点として、「検索値」の値を検索する列が「範囲」の1列目となるようにします。また、検索対象としたい行が全て含まれるようにします。抽出したい値(この例では番組名)の列も「範囲」に含まれるようにします。

番組名は「範囲」のうち最も左の列から数えて3列目にあることから、「列番号」には「3」を指定します。

入力内容
=VLOOKUP(B25, B4:E23, 3, FALSE)



B25セルに「キュアハート」と入力すると、「範囲」のB列から「キュアハート」を探し、B14セルの「キュアハート」に一致します。


VLOOKUP関数を入力したC25セルには、表の「キュアハート」と同じ行にある番組名「ドキドキ!プリキュア」が表示されました。


「検索値」に一致する値が複数含まれている場合は、該当行のうち、最も上にある行の値が抽出されます。例えば、B25セルに「キュアドリーム」と入力すると、B19セル,B20セルの「キュアドリーム」に一致して、番組名はそれぞれ「Yes!プリキュア5GoGo!」と「Yes!プリキュア5」が該当しますが、これらのうち最も上にある行の「Yes!プリキュア5GoGo!」が抽出され、C25セルに表示されます。




また、「検索値」に一致する値が存在しない場合は、エラーとなります。例えば、B25セルに「キュアミルキー」と入力すると、B列に「キュアミルキー」が含まれていないため、C25セルに「#N/A」と表示されます。




もし、「#N/A」になる場合に「該当なし」と表示したい場合は、「IFNA関数」を用いて、「#N/A」エラー発生時に代わりに表示する値を指定することができます。

入力例.
=IFNA(VLOOKUP(B25, B4:E23, 3, FALSE), "該当なし")



C25セルには、「該当なし」と表示されました。


上記の例では番組名を抽出しました。もし、放送開始年を抽出したい場合は、放送開始年は「範囲」のうち最も左の列から数えて4列目にあることから、「列番号」には「4」を指定します。

入力内容
=VLOOKUP(B25, B4:E23, 4, FALSE)



C25セルには、表の「キュアハート」と同じ行にある放送開始年「2013」が表示されました。


「範囲」が4列のときに、「列番号」に1~4以外の値を指定した場合は、エラーになります。例えば、
=VLOOKUP(B25, B4:E23, 7, FALSE)
のように「列番号」に7を指定した場合は、次のように参照エラーになります。




大量のデータの中から対象の値を目視で探すことは、困難且つ作業ミスにつながります。VLOOKUP関数を用いることで、抽出元に大量のデータがあっても、正確に対象の値を抽出することができます。検索条件や抽出対象を変更しても、即座に結果に反映されます。


3.XLOOKUP関数について
「Excel for Microsoft365」や「Excel 2021」には、「XLOOKUP関数」があります。この関数は、基本的な処理動作はVLOOKUP関数と同じですが、VLOOKUP関数よりも機能性が向上されています。
例えば、VLOOKUP関数は、検索値を必ず検索範囲の1列目から検索する仕様ですが、XLOOKUP関数は、検索値を任意に指定した範囲内から検索することができます。また、検索値に一致する値が存在しないとき、VLOOKUP関数は#N/Aエラーとなり、必要に応じてIFNA関数などを併用してエラー対策を行う必要があります。XLOOKUP関数は、代わりに表示する値を指定することができるため、特にIFNA関数などを併用しなくてもよいです。
「Excel 2019」以前のバージョンでは、XLOOKUP関数に対応されていないため、使用できません。


4.あとがき
VLOOKUP関数は、対象のデータを抽出したいときに非常に便利な関数です。大量のデータの中からでも正確にデータを抽出することができるため、積極的に活用していきたいです。 .


出典
Microsoftサポート VLOOKUP関数
Microsoft Excel VLOOKUPとは? 関数の使い方を徹底解説
窓の杜 XLOOKUP関数はもう常識! VLOOKUP関数から切り替えるべき理由

Excel LAMBDA関数

2023-04-30 16:30:00 | 雑学

ひろがるスカイ!プリキュア (左から順に)
キュアウィング 
キュアスカイ 
キュアプリズム 


「Excel for Microsoft365」にて、新しく「LAMBDA関数」(LAMBDA/読み方:ラムダ)が追加されました。Excelには、SUM関数やAVERAGE関数などの既存の関数がありますが、これらと同等の関数を自作して、繰り返し使用することができます。作成した関数は、ブック全体で使用できます。本記事では、「LAMBDA関数」の使用方法を紹介いたします。


1.LAMBDA関数の構文
LAMBDA関数の構文は以下の通りです。

=LAMBDA([パラメーター1, パラメーター2, …,] 計算)

・パラメーター
セル参照、文字列、数値など、作成したLAMBDA関数に渡す値を指定します。任意の文字列を設定し、この値が変数となり下記「計算」に使用されます。最大で253個のパラメーターを入力できます。 この引数は省略(なしにすることも)可能です。

・計算
関数の結果として実行して返す数式です。この引数は必須で、必ず引数の最後に指定します。

例えば、=LAMBDA(●, ▲, ■, ★) という数式を作成した場合は、●,▲,■ の各パラメーターを用いた計算式を★に記述して、★の計算結果をセルに表示する、という処理が行われます。括弧内の最後の1つがセルに表示される計算式となり、それ以外がその計算に必要なパラメーターとなります。Excelシート上でLAMBDA関数を入力すると、次のように表示されます。



2.LAMBDA関数を使用しない場合
例として、このようなシートがあるとします。


関数を作成して、長さの単位インチ(inch)の値を、その右隣のセルにセンチメートル(cm)に変換して表示するとします。尚、1inchは2.54cmであることから、inchの値を2.54倍すればcmに変換することができます。
B3セルのinchの値をcmに変換してC3セルに表示する場合は、カーソルをC3セルに合わせてから、数式バーに「=B3*2.54」と入力します。


C3セルには「2.54」と表示されました。


この方法は、同じ数式を他のセルにも使用したい場合に、数式が煩雑ならば入力ミスが発生しやすい面があります。


3.LAMBDA関数の例1
先述した「2.LAMBDA関数を使用しない場合」と同じシートを用いて、inchをcmに変換します。今度は、LAMBDA関数を用いて変換します。
cmの値を求めるには、inchの値によってその値が決まることから、cmの値をパラメーターとしたLAMBDA関数を作成します。B3セルのinchの値をcmに変換してC3セルに表示するには、カーソルをC3セルに合わせてから、数式バーに次のように入力します。

=LAMBDA(inch, inch * 2.54)(B3)

inchの値を受けるパラメーターを「inch」としました。(別の名称にしてもよいです。)LAMBDA関数では、B3セルの値が inch に渡されて、inch * 2.54 の計算結果をC3セルに表示します。




数式を入力すると、C3セルには「2.54」と表示されました。


LAMBDA関数は「名前の定義」とともに使用することにより、繰り返し使用可能な関数を定義することができます(参考記事:Excel 名前の定義)。この関数に「cm変換」という名前を定義するとします。
メニューバーの[数式]-[名前の定義]を選択して[新しい名前]を表示します。


[名前]に「cm変換」と入力します。
[参照範囲]に「=LAMBDA(inch, inch * 2.54)」(LAMBDA関数の閉じ括弧まで)と入力します。
[OK]ボタンで確定します。


これにより、「cm変換」という関数が定義されました。この「cm変換」を使用して、2inchをcmに変換した値をC4セルに表示します。カーソルをC4セルに合わせてから、数式バーに「=cm変換(B4)」と入力します。


C4セルには「5.08」と表示されました。


定義した関数「cm変換」は、パラメーターが1つ(inch)必要な関数として定義しました。そのため、この関数を呼び出すときに、パラメーターの個数が1つではない場合は、エラーになります。




また、内部では数値計算を行っているため、パラメーターに数値でない(数値と認識されない)値を指定してもエラーになります。




LAMBDA関数を基にして定義した関数は、SUM関数などと同様の操作感で使用できます。また、関数を定義することにより、数式部分が「cm変換」のような簡素な見た目となります。同じ数式を他のセルにも使用したい場合に、中身の数式が煩雑でも「cm変換」と入力すればよいため、入力ミスを抑える効果があります。


4.LAMBDA関数の例2
例として、このようなシートがあるとします。


関数を作成して、税抜価格(円)と税率(%)に応じて、税込価格(円)を表示するとします。税込価格は、税抜価格と税率の2つの値によってその値が決まります。このことから、これら2つの値をパラメーターとしたLAMBDA関数を作成します。

ドーナツをテイクアウトするときの税込価格(税率8%)をD5セルに表示するには、カーソルをD5セルに合わせてから、数式バーに次のように入力します。

=LAMBDA(税抜価格, 税率, ROUNDDOWN(税抜価格 * (100+税率)/100, 0))(C5, 8)

税抜価格と税率の値を受けるパラメーターをそれぞれ「税抜価格」,「税率」としました。(別の名称にしてもよいです。)LAMBDA関数では、C5セルの値,8(定数値)がそれぞれ 税抜価格,税率 に渡されて、ROUNDDOWN(税抜価格 * (100+税率)/100, 0) の値をD5セルに表示します。尚、税額は1円未満切り捨てとなることから、ROUNDDOWN関数を用いて「ROUNDDOWN(x,0)」のようにして1未満の値を切り捨てます。(FLOOR関数を用いて「FLOOR(x,1)」のようにしても切り捨てできます。)




数式を入力すると、D5セルには「151」と表示されました。


この関数に「税込価格」という名前を定義するとします。先述した「3.LAMBDA関数の例1」と同様に、メニューバーの[数式]-[名前の定義]を選択して[新しい名前]を表示します。

[名前]に「税込価格」と入力します。
[参照範囲]に「=LAMBDA(税抜価格, 税率, ROUNDDOWN(税抜価格 * (100+税率)/100, 0))」と入力します。
[OK]ボタンで確定します。


これにより、「税込価格」という関数が定義されました。この「税込価格」を使用して、ドーナツをイートインするときの税込価格(税率10%)をE5セルに表示します。カーソルをE5セルに合わせてから、数式バーに「=税込価格(C5, 10)」と入力します。


E5セルには「154」と表示されました。



5.LAMBDA関数 範囲を渡す
LAMBDA関数のパラメーターには、次のようにセルの範囲を渡すこともできます。

例.
=LAMBDA(金額,SUM(金額))(C3:C5)

C3~C5セルの各値がパラメーター「金額」に渡されて、SUM関数によりこれらの合計値が表示されます。





6.LAMBDA関数 パラメーターなし
通常は使用することがないと思われますが、次のようにパラメーターをなしにしてLAMBDA関数を作成することもできます。

例.
=LAMBDA(7)()



固定で7が表示されます。



7.LAMBDA関数 再帰呼び出し
LAMBDA関数は、再帰呼び出しができる仕様です。再帰呼び出しとは、ある関数が、その処理内で自身の関数を呼び出す手法のことです。
例として、文字列全体で初めて30文字以上になるまで、任意の文字列の右側に「プリキュア」の文字列を付加し続ける関数を、LAMBDA関数の再帰呼び出しを用いて作成するとします。作成した文字列をC2セルに表示し、C2セルの文字数をC4セルに表示するようにします。これを実現するにはREPT関数(指定文字列を指定回数分繰り返す関数)などを用いる方がより適切と思われますが、ここでは再帰呼び出しを行う例として紹介いたします。


この関数に「ADDPRECURE」という名前を定義するとします。先述した「3.LAMBDA関数の例1」と同様に、メニューバーの[数式]-[名前の定義]を選択して[新しい名前]を表示します。

[名前]に「ADDPRECURE」と入力します。
[参照範囲]に「=LAMBDA(value, IF(LEN(value)>=30, value, ADDPRECURE(value & "プリキュア")))」と入力します。
[OK]ボタンで確定します。


これにより、「ADDPRECURE」という関数が定義されました。
任意の文字列を受けるパラメーターを value としました。(別の名称にしてもよいです。)LEN関数は、文字列の文字数を返す関数です。valueの文字数を測定して、もしその文字数が30文字以上ならば、その値を返します。そうでなければ(30文字未満ならば)、valueの右側に「プリキュア」を付加した文字列を作成して再び ADDPRECURE を呼び出します(再帰呼び出し)。文字列が30文字以上になるまで、文字列の右側に「プリキュア」を付加して ADDPRECURE を呼び続けます。



カーソルをC2セルに合わせてから、数式バーに「=ADDPRECURE(B2)」と入力します。


C2セルには「プリキュア」を付加した文字列が表示され、文字列全体で31文字となりました。



8.LAMBDA関数の数式を他バージョンのExcelで参照すると...?
ある1つのExcelファイルを、複数のメンバー(コンピュータ)で編集することがあると思います。例えば、Aさんが「Excel for Microsoft365」にてLAMBDA関数の数式を作成して、Excelファイルを保存します。Bさんのコンピュータには「Excel for Microsoft365」がインストールされておらず、「Excel 2019」(LAMBDA関数未対応)がインストールされており、Aさんが保存したExcelファイルを編集します。このように、LAMBDA関数の数式を含むExcelファイルを、「Excel 2019」などのLAMBDA関数未対応のExcelで編集する場面は、実際に起こり得ると思います。
「Excel for Microsoft365」で作成したLAMBDA関数の数式が、「Excel 2019」ではどのように表示されるのかを検証しました。先述した「3.LAMBDA関数の例1」で作成した数式を比較します。

「Excel for Microsoft365」で作成した数式です。



「Excel 2019」では、これらの数式はそれぞれ次のように表示されます。



数式の表示に相違が生じているものの、「Excel 2019」でも計算結果(2.54,5.08)が正しく表示されます。


但し、「Excel 2019」にてこの数式を編集するとエラーが発生し、計算結果が表示されなくなります。


「Excel 2019」にて、LAMBDA関数の数式を変更しないように編集したり、そのExcelファイルを保存したりするのは、問題ありません。


9.まとめ
本記事では、Excelの「LAMBDA関数」を紹介いたしました。LAMBDA関数は、自作した数式が煩雑になっても簡素な形にまとめることができ、繰り返し使用できることが強みだと思います。現時点では、「Excel for Microsoft365」のみの機能のため、使用できる環境は限定的です。今後、他バージョンのExcelにもLAMBDA関数が実装されることに期待したいです。


出典
Microsoftサポート LAMBDA関数