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世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ダイアナ

2013-12-15 08:55:28 | 詩集・空の切り絵

わたしは
三つの宝石を持って
生まれてきていました

ひとつめの宝石は
あまりに働きすぎたので
流産してしまいました

それで ふたつめの宝石を
小さなレースの袋に入れて
あなたがたにさしあげたのですが
それは あなたがたが
海に捨ててしまいました

それで とうとう
みっつめの宝石を
開けたのです

そうすると
音もなく
空が割れて
神が
竜のように
流れ落ちて来たのです

りっぱなものが
ばかになり
すてきなものが
くずになる

あがめていた
生のテーマが
うそになる

太陽が来ると思っていたのに
月が 来たから



コメント (1)
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放蕩息子

2013-12-15 05:55:22 | 虹のコレクション・本館
No,35
ヒエロニムス・ボス、「放蕩息子」、16世紀ネーデルランド、初期ネーデルランド絵画。

これも個性が際立った画家である。取り上げざるを得ないね。見たら忘れられない絵だ。

放蕩息子をテーマにした絵は結構あるが、これ以上パンチ力のある絵はほかにない。

このファンタジーは、男の馬鹿さ加減を、これでもかと見せつける。

実際、男の人生と言うものは、ファンタジーのようなものだ。大きな夢を見て、でかいことをしようと、馬鹿をやるが、一時的な勢いでかなりなことにはなるものの、すぐにしぼんで、何もかもなくなる。

そういう人生を送る男は多い。

結局は、田舎で真面目に働いている、家族の元へ、恥を忍んで帰ってゆく。

まあ、ゆっくりと味わいたまえ。




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