KFS会員誌月刊フェーマス3月号「絵本のサプリ」のカットを描くために
「星の王子さま」を読み直してみた。
エッセイで谷山浩子さんが書かれているのと同様に、
私も、何十年も前に読んだときは、よくわからなかった。
持っていたのに、読み返すこともなかったと思う。
原題は「小さな王子さま」だけど
「星の王子さま」という心惹かれる邦題にしたのは
訳者、内藤濯(あろう)氏の功績だとか。
むか~し読んだのはその内藤濯訳だったけど
今回は池澤夏樹訳、2005年出版、集英社文庫、というので読んでみた。
昔読んだものは子ども向けの体裁。
でも、エッセイの中で書かれているように、
本当は大人の本、ということで、今回の文庫本の訳の方が
よく理解できたような気がする。
王子さまにキツネが自分のことを飼いならしてくれと言う。
誰かが自分にとって大切なのは、
その誰かの性格や資質が優れているから、ではなく、
自分が、その誰かを世話したり、一緒に時間を過したり、心砕いたりしたから。
そのくだりが心に沁みた。
万年反抗期のような息子たちは
今になって私の子育ての失敗を詰るけれど、
彼らのために、時間や体や心を使ったのだから
私にとってかけがえのない大切な存在。
ということは、息子たちにはわかんないだろーなー・・・・・
このイラストの仕事がなければ
読み返すこともなかったかもしれない。
機会がいただけてありがたいです。
今日は、末っ子の高校の卒業式だった。
保護者として参加する学校行事ももうこれで最後。
長かったけど短かった。
送辞で、在校生代表の子が
「ひかり、いんやのごとし」と言った。
ゆとり教育ピークの世代だもの、仕方ない・・・・・
末っ子は、ここを選んで大正解だったと言い切る。
そんな高校生活を送らせてくれた学校や先生や生徒の皆さんに感謝!です。