妻女山駐車場から、右の林道を50mほど行った左のノリ面にオオスズメバチの巣があるのを発見しました。最初のカーブの少し手前です。不幸なことにキノコ狩りの男性が刺されてしまいました。処置がよかったのと、アナフィラキシー・ショックを起こさなかったので軽症で済んだそうです。長野市の林道なので、市に通報しました。入り口に注意の掲示もしました。真田丸で斎場山や鞍骨城跡へ県内外から沢山訪れるので速やかに除去して欲しいものです。
ヤマザクラの紅葉もかなり進んできました(左)。ミツバアケビの実も多くは開いて種がこぼれていますが、まだ未熟なものもありました(中)。巨大なイノシシのヌタ場(右)。ここのところ最高気温が25度の日もあったので水浴びした足跡が沢山ありました。
左も中もジコボウ(ハナイグチ)です。日が当たるところのものは左の様に明るい色に、日陰のものは中の様に暗い色になりますが、味に変わりはありません。右はツチスギタケ。図鑑によって食菌と書いてあるものと、毒キノコと書いてあるものがありますが、私は毒キノコと思って食べません。人により当たる人と大丈夫な人がいる様です。
立ち枯れのコナラの根本にクリタケ。この裏側にも4株ほどありました。死亡例もある猛毒のニガクリタケは、傘の色がもう少し黄色ですが、稀にこういう栗色のものもあるので、必ず噛んで吐き出さずにはいられない嫌な苦味がないか確認します。クリタケの細胞は球形なので、一度冷凍すると壊れて旨味成分が出やすくなります。食べる時に傘だけとって軸を捨ててしまう人がいますが、上部の白い部分は食べられます。下の茶色いササクレがある部分は硬いので捨てます。
ニガクリタケは、時に死にも至る毒キノコですが、クリタケも近年、ネマトリンなど殺虫成分の毒性があることが分かりました。欧州では毒キノコに分類されている国もあるとか。そういうわけで過食はしないほうがいいでしょう。山菜やキノコなど天然のものは、栄養も高いかもしれませんが、アクや毒性も強いものなのです。しかし、微毒の場合は食べる量に正比例してリスクが高まるわけではなく、ある量以上大量に食べると危険が突然増大するので、常食、あるいは過食をしなければいいのです。
ハナイグチはこの様に群生します。ここでは100本以上採れました(左)。ヌメリイグチ(中)。傘の白っぽいシロヌメリイグチと共に食菌ですが、当地では誰も採りません。ハナイグチに比べると美味しくないからです。道もない森の奥深くにある積石塚古墳(右)。訪れる人もいません。
ナツヅタも色付き始めました(左)。直径15センチもあるハタケシメジが林道の真ん中に生えていました(中)。歯応えもよく、美味しいキノコです。ヒトヨタケ科には間違いないのですが、動物の糞などに発生するマグソヒトヨタケでしょうか(右)。
オオナミザトウムシ(大波座頭虫)ザトウムシ目マザトウムシ科スベザトウムシ亜科。クモよりはダニにちかいという座頭虫の生態はあまりよく分かっていません。小さな昆虫やミミズなどを食べ、森の掃除屋とも呼ばれます。足が欠損している個体もよく見かけます。これは右は4本で揃っていますが、左は2本しかありません。。オオナミザトウムシは、割と大型の方です。脚が異常に長く、月面探索のロボットのようです。目はひとつに見えますが。突起の両側にあって二つです。日本には約80種いるといわれています。
猛毒のヤマトリカブト。これは残花でほとんどは咲き終わっています(左)。これがなんという植物か分かりません。高さは20センチぐらい。草本の様でもあり、木本の様でもあります(中)。周囲にもありましたが、紅葉していたのはこれだけでした。恐らくボクトウガの糞(右)。本当は木の色をしているのですが、雨で色落ちしたのか、木が白いのか。
飯山の名物、富倉蕎麦のつなぎにオヤマボクチの葉の繊維を使いますが、これはその花(左)。東北地方ではシドケと呼ばれるモミジガサ(中)。若葉は高級な山菜です。豊臣秀吉の好物だったとかで、別名はトウキチロウ。妻女山山系では群生地が少ないのですが、今回いいところを発見しました。ただ若葉だけだと上の猛毒のヤマトリカブトと似ています。花の時期に確認して確実に同定してから採取するべきです。里の柿も今秋は豊作ですが、山のシナノガキ(豆柿)も豊作です(右)。渋柿ですが、木になったまま干し柿になると甘くなり、冬の野生動物の重要な食料になります。
妻女山展望台から左に茶臼山。その右奥に虫倉山。右へ辿って台形の陣馬平山。手前の黄色く色付いているのは長芋畑。掘り出しが始まっています。長芋やとろろは、膵臓癌やインフルエンザの予防になるそうです。お好み焼きやさつま揚げ、エビしんじょや蒸し物、手作り和菓子などに。
◆MORI MORI RECIPEから長芋を使った料理を紹介します。
◉お好み焼き◉ニラのおやき◉アジのさつま揚げ◉ヒコイワシのさつま揚げ◉長芋の粕漬け◉長芋の鶏肉コロッケ・エビコロッケ◉長芋のポタージュスープ◉牡蠣の長芋入り蒸魚醤風味オムレツ
展望台から松代方面。遠く根子岳と四阿山(あずまやさん)もよく見えました。両山とも拙書で紹介しています。この日も『真田丸』で沢山の人が松代や妻女山に訪れていました。撮影前に展望台でボランティアでガイドをしました。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
ヤマザクラの紅葉もかなり進んできました(左)。ミツバアケビの実も多くは開いて種がこぼれていますが、まだ未熟なものもありました(中)。巨大なイノシシのヌタ場(右)。ここのところ最高気温が25度の日もあったので水浴びした足跡が沢山ありました。
左も中もジコボウ(ハナイグチ)です。日が当たるところのものは左の様に明るい色に、日陰のものは中の様に暗い色になりますが、味に変わりはありません。右はツチスギタケ。図鑑によって食菌と書いてあるものと、毒キノコと書いてあるものがありますが、私は毒キノコと思って食べません。人により当たる人と大丈夫な人がいる様です。
立ち枯れのコナラの根本にクリタケ。この裏側にも4株ほどありました。死亡例もある猛毒のニガクリタケは、傘の色がもう少し黄色ですが、稀にこういう栗色のものもあるので、必ず噛んで吐き出さずにはいられない嫌な苦味がないか確認します。クリタケの細胞は球形なので、一度冷凍すると壊れて旨味成分が出やすくなります。食べる時に傘だけとって軸を捨ててしまう人がいますが、上部の白い部分は食べられます。下の茶色いササクレがある部分は硬いので捨てます。
ニガクリタケは、時に死にも至る毒キノコですが、クリタケも近年、ネマトリンなど殺虫成分の毒性があることが分かりました。欧州では毒キノコに分類されている国もあるとか。そういうわけで過食はしないほうがいいでしょう。山菜やキノコなど天然のものは、栄養も高いかもしれませんが、アクや毒性も強いものなのです。しかし、微毒の場合は食べる量に正比例してリスクが高まるわけではなく、ある量以上大量に食べると危険が突然増大するので、常食、あるいは過食をしなければいいのです。
ハナイグチはこの様に群生します。ここでは100本以上採れました(左)。ヌメリイグチ(中)。傘の白っぽいシロヌメリイグチと共に食菌ですが、当地では誰も採りません。ハナイグチに比べると美味しくないからです。道もない森の奥深くにある積石塚古墳(右)。訪れる人もいません。
ナツヅタも色付き始めました(左)。直径15センチもあるハタケシメジが林道の真ん中に生えていました(中)。歯応えもよく、美味しいキノコです。ヒトヨタケ科には間違いないのですが、動物の糞などに発生するマグソヒトヨタケでしょうか(右)。
オオナミザトウムシ(大波座頭虫)ザトウムシ目マザトウムシ科スベザトウムシ亜科。クモよりはダニにちかいという座頭虫の生態はあまりよく分かっていません。小さな昆虫やミミズなどを食べ、森の掃除屋とも呼ばれます。足が欠損している個体もよく見かけます。これは右は4本で揃っていますが、左は2本しかありません。。オオナミザトウムシは、割と大型の方です。脚が異常に長く、月面探索のロボットのようです。目はひとつに見えますが。突起の両側にあって二つです。日本には約80種いるといわれています。
猛毒のヤマトリカブト。これは残花でほとんどは咲き終わっています(左)。これがなんという植物か分かりません。高さは20センチぐらい。草本の様でもあり、木本の様でもあります(中)。周囲にもありましたが、紅葉していたのはこれだけでした。恐らくボクトウガの糞(右)。本当は木の色をしているのですが、雨で色落ちしたのか、木が白いのか。
飯山の名物、富倉蕎麦のつなぎにオヤマボクチの葉の繊維を使いますが、これはその花(左)。東北地方ではシドケと呼ばれるモミジガサ(中)。若葉は高級な山菜です。豊臣秀吉の好物だったとかで、別名はトウキチロウ。妻女山山系では群生地が少ないのですが、今回いいところを発見しました。ただ若葉だけだと上の猛毒のヤマトリカブトと似ています。花の時期に確認して確実に同定してから採取するべきです。里の柿も今秋は豊作ですが、山のシナノガキ(豆柿)も豊作です(右)。渋柿ですが、木になったまま干し柿になると甘くなり、冬の野生動物の重要な食料になります。
妻女山展望台から左に茶臼山。その右奥に虫倉山。右へ辿って台形の陣馬平山。手前の黄色く色付いているのは長芋畑。掘り出しが始まっています。長芋やとろろは、膵臓癌やインフルエンザの予防になるそうです。お好み焼きやさつま揚げ、エビしんじょや蒸し物、手作り和菓子などに。
◆MORI MORI RECIPEから長芋を使った料理を紹介します。
◉お好み焼き◉ニラのおやき◉アジのさつま揚げ◉ヒコイワシのさつま揚げ◉長芋の粕漬け◉長芋の鶏肉コロッケ・エビコロッケ◉長芋のポタージュスープ◉牡蠣の長芋入り蒸魚醤風味オムレツ
展望台から松代方面。遠く根子岳と四阿山(あずまやさん)もよく見えました。両山とも拙書で紹介しています。この日も『真田丸』で沢山の人が松代や妻女山に訪れていました。撮影前に展望台でボランティアでガイドをしました。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
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長野県シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。