モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

究極のインプロビゼーション

2006-12-15 | サッカー
いやいや、いいものを見せてもらいました。デコとロナウジーニョのプレイは、まさに芸術の域ですね。ためい~きが出ぇちゃあう~(ザ・ピーナッツ恋のバカンス)てなもんですね。技術、スピード、集中力、そしてなによりすごいのが、豊富なイメージから繰り出される華麗なプレイ。サッカーは、イマジネーションのスポーツだと再認識させられました。サッカー好き女優の加賀まりこさんが、いい芝居とジャズとサッカーは似ていると言ってましたが、まさに究極のインプロビゼーション(即興演奏)でした。

コンディションと守備面が不安視されたバルサでしたが、初めの5分ほどだけでした。前半11分イエニスタ(ではなくイニエスタでした)がパスを出してそのまま駆け上がり、デコのタテパスをロナウジーニョの華麗なヒールパスからイニエスタへ。流れるようなつなぎでグジョンセンのゴール。思わず息子がサッカーゲームのデモンストレーションみたいだと叫んだような完璧で美しいゴール。

後半20分のロナウジーニョのだめ押しゴールは、一度フェイクを入れて針の穴を通すようなシュート。4点目のデコのゴールは、ロナウジーニョが、相手ディフェンスをブロックしてコースを開けてお膳立て。しかもデコは、ふかすことなくきっちりと決める。見事です。

圧巻は、後半47分のロナウジーニョのプレイ。5人ぐらいに囲まれてゴール前まで突進。キーパーが出るのを見てループシュート。惜しくもバーに当たってゴールはならなかったけれども、この試合一番の見せ場でした。

圧倒的な強さを見せたバルサですが、エトウ、メッシ、サビオラが故障で出ていないんですよね。クラブアメリカだって相当に強いチームで、日本代表や今期優勝の浦和レッズとやってもたぶん楽勝するだろう実力があります。それがチンチンにされるわけですから。ライカールトは、本当にすごいチームを作り上げたものです。レアルは、力でねじ伏せるようなところがあったけれども。バルサは、上手いだけでなく本当によく走る。ボールのないところでの動きが素晴らしい。特にイエニスタのプレーは印象に残りました。

そして終始高く保ち続けるディフェンスライン。いくらザンブロッタがいるといっても、あんなことできるものじゃありません。しかし、アメリカは裏を取るパスが出せない。完敗でした。雨が降っていることを忘れさせるようなバルサの流れるような華麗なプレイは、見事としか言いようがありません。

さて、決勝戦は期待の新星アレッシャンドレ・パトがいるブラジルの名門チーム、SC インテルナシオナル。南米選手権優勝の後、主力選手が抜けてしまった不安はあるのですが、準決勝を見る限り、相当いい試合をしてくれそうです。ブラジルらしいテクニックと細かいボール回しで崩してくるチームではなく、ガウショ(牧童)魂で、どちらかというとアルゼンチンに近いようなプレースタイル。激しいプレスでバルサを苦しめるでしょう。心配は、バルサの選手の疲労ですが…。

運命の試合は、明後日。17日、日曜日、夜7時20分。お見逃し無く。
コメント (3)
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