お気に入り度:銀 成瀬巳喜男監督 1951年
『無限な宇宙の広さの中に人間の哀れな営々とした営みが私はたまらなく好きなのだ 林芙美子』
映画の冒頭のこの一文通りに、
どこにでもある日常生活の一コマ、何気ないセリフの中に人生の機微が描かれていました。
60年前の映画ですが古さは全く感じませんでした。
名作は色褪せることはないのですネ。
杉村春子演ずる母親が良いんです。
嫁いだ娘が突然帰ってきても、根掘り葉掘り聞いたりせずに
明るく、さりげなく、気付かせるようにもって行くんですね。
出番は少ないですが小林桂樹演ずる実家の婿さんも
芯が通っていて良いです。
作品のあちこちにそこはかとないユーモアが立ち込めていて『たまらなく好きです』ヮ