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ジョンポール常時林檎 音のこと なんやらかんやら 雑記

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NINE 映画とお芝居と

2010-04-17 23:47:38 | 日々雑感

NINE-Cinema Italiano Kate Hudson (4 minutes)


昼2時から劇団ドラマシアターども自称若手組「花鳥諷詠」
そのあと映画を2本「不思議の国のアリス」「NINE」と立て続けの日。
NINEにいたっては2度目。音楽が良いのもあるが、うちの近所のワーナーマイカルさん、そこの音響が心地よい。
ひさしぶりに「音」について考えさせられた一日であった。
今日は前述のお芝居も見た。もちろんお芝居にも「音」はある。CD,MD,サンプラーなどで音響さんが出す「音」、役者さんの「台詞」、衣装の衣擦れ、足音、
空調の音、などなど。
お芝居は日常とは違った空間にあるもので、言ってみれば「嘘」のかたまりであると思っている。作家が作った架空の話をもとに舞台を作り、役者がメイクやら衣装で化けて、照明、音響がイメージを膨らませる。いわば総がかりで観に来たお客をだますのだから大変な仕事だとも思う。であるがゆえ、ほんのちょっとしたことで観ているお客が醒めてしまう、白けてしまうことがよくある。その原因が「音」というケースがこれまた多々ある。
例をひとつあげれば「役者の足音」。足音を自分でコントロールできればその役者は一人前、と以前聞いたことがある。時には台詞、表情と同等かそれ以上に役の心理を表し、ひいてはシーンそのものを左右するからなのだろう。
たとえば舞台設定が屋外の広い野山という設定だとして、役者が動く。そのときの足音が必要以上に大きく、いかにも平台の上を動いている音が聞こえてくると いきなり現実に引き戻されてしまう。また、役者が上手か下手かどちらかに走り去るシーンがあるとして、足音を大きくたてて走ると幕の中で止まったことがお客にはわかる。

衣装やらメイク、演技がいかに巧妙でも無意識にたてる足音で、せっかく創り上げた虚構の異空間からお客が醒めてしまうこともあるということを、あらためてお客の立場でいると感じさせられた。

今回このお芝居にはフリーの女優さんの「北本京子」さんが出演している。
とにかくリアル。舞台に立って演技をしているってことを感じさせない。
昔からそこにあった岩とか、樹木とかのレベルでした。お見事。