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外戚と宦官

2006-02-26 21:00:06 | 十八史略を読む Ⅲ
十八史略を読む-Ⅲ-33 外戚と宦官

「十八史略 Ⅲ 梟雄の系譜 :徳間書店、奥平卓、和田武司訳、1987年7月七刷」から

後漢王朝を滅亡に導いたのは、外戚の専横と宦官の横行にあるといって良いだろう。この王朝は、河南、湖北一帯の豪族を中心にできあがった。これらの豪族は儒家的教養を身につけて政官界に進出し、「世々衣冠の家」となった。なかでも帝室と姻戚関係にある者、いわゆる外戚の政権壟断(ろうだん:ひとりじめ)が、四代目和帝の頃から目立つようになった。外戚の専横は、梁冀(りょうき)にいたって極に達した。

外戚に実権を握られた皇帝は、これに反発して権力を取り戻そうとする。その場合、外戚の専権にはばまれて遠い存在となった外廷の廷臣とは連絡が取りにくく、いきおい、内廷にあって、近侍している宦官に頼らざるを得なかった。

かくて、宦官も一つの政治勢力へと発展した。和帝以後の宮廷は、権力掌握をめぐっての外戚と宦官との争いの場であった。



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