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鈴木雅明指揮 セントルイス交響楽団演奏会

2020-10-11 22:19:51 | 音楽夜話(クラシック)
鈴木雅明指揮セントルイス交響楽団演奏会


10:00-12:00 KWMU(放送は1の放送局)


ハイドン:交響曲第48番 ハ長調 Hob.I:48「マリア・テレジア」
モーツァルト:ミサ曲第18番 ハ短調 K.427「大ミサ曲」
モイツァ・エルトマン(ソプラノ)
ジョアンヌ・ラン(ソプラノ)
ザカリー・ウィルダー(テノール)
ダション・バートン(バスバリトン)
鈴木雅明指揮セントルイス交響楽団および合唱団
2019年11月9日 セントルイス、パウエル・シンフォニー・ホール


今回はお父さんの方。BCJの活動が世に認められていて、
国内だけでなく海外の団体からオファーが来るようになり、
バッハだけでなく、ほかの作曲家の作品も振るようになった。
海外の放送も聴くことができるのはレアなので録音して聴いた。


アメリカのオケがくどくなくすっきり鳴っている。
さわやかな感じさえする。
楽器の数を減らしているか、古楽の奏法を入れているのだろうか。
生命感のあるハイドン。聴いていて充実感がある。


楽章ごとに拍手が来る。アメリカはいまでも時々
このようなことがある。それ程メジャーなプログラムじゃないのに・・・。
お初の方が多いのか、それにしては拍手の音が大きい。
アメリカはこれもありなのか・・楽しみ方も自由という。


モーツァルトの大ミサはあまり聴いたことがない。
オルガンの教会ソナタとかレクイエムはかなり聴いた
記憶があるのだけれど、ミサ曲に関してはあまり
深入りは出来なかった。
レクイエム1曲で満足してしまったということはあるのかもしれない。


宗教曲もバッハと違って色合いが感じられることがあって、
個人的にはモノクロ系のバッハが沁みついているため、
モーツァルトの色気のある宗教曲がいまいち入らないと
いうところはあるのかもしれない。
彼はどのように仕上げていくのか聴いてみた。
バッハの様に仕上げるのでなく、やはり、
モーツァルト的な色合いは出ており、それが嫌味に聞こえない
というのは、さすが彼の持ち味なのだろうと思う。
古楽的なアプローチと声楽部分でも、きちっと整えて
送り出すという整理ができており、多分合唱団もプロなのだろう
仕上がりはいいのではないかと思う。

気持ちも入ってスケール感もボリュームもあり、聴きごたえがあった。
オペラチックなヴィブラートもここではありかな・・・。
グローリアの短調部分が聴きごたえあり、クレドの2曲目は
味わい深い歌唱と木管楽器の演奏があった。
サンクトゥスは全体での推進力が力強く顕れ、引き込まれた。
最後のベネディクトゥスは短調の楽章でありながら、
長調で進むところもあり、ソリストの合唱も堂に入っていた。
終演後は拍手と歓声が飛んでいた。演奏は成功したと思われる。
力強い大ミサだったと思う。

鈴木氏はBCJでこの曲録音している。
ある程度手の内にしている曲だった。
この団体でもアベレージは超えた演奏をしているのでないかと思う。


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