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7月1日  NHK-FM 第1961回定期公演 鈴木優人指揮

2022-07-08 08:06:40 | 音楽夜話(クラシック)
7月1日


19:30-21:10 NHK-FM 第1961回定期公演


バッハ(鈴木優人編):パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.15
ソリストアンコール:イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番ホ短調作品27-4より第二楽章サラバンド
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
郷古廉(ヴァイオリン)
鈴木優人指揮NHK交響楽団
2022年6月22日 赤坂、サントリーホール


BWV582は多分初めてはオルガン演奏で聴いたと思う。ヴァルヒャあたりで、
編曲版を知ったのはかなり後になってからだと思うけれど、ストコフスキ―というと、
ディズニーのファンタジアを思い起こす。582は彼の編曲集のCDで聴いたと思う。


ストコフスキ―はパッサカリアでは弦を重厚に鳴らしてある意味華麗にバッハを印象付ける。
フーガでは、金管も加わり色を添えていく。トランペット~フルート~ホルン~低音部が
加わり曲の厚みを増していく。そんな華麗な演出が施された編曲だった。


鈴木版は世界初演に当たる。初めは低音部から入っていき、木管にバトンが渡り、
弦楽のアンサンブルが鳴り、木管部に渡り、フルートに行き、ピッコロトランペットと
チェロが絡み、アンサンブルになりグロッケンが色を添える。その時の弦の伴奏は
ピチカートだったりする。重厚な金管のテーマが聞こえ、まとめに入る。
それこそブリテンの青少年のための管弦楽入門的な感覚が聞こえる。
弦と木管の小さなアンサンブル挟まり、トロンボーンが見え隠れし、弦楽に
移っていく。この部分はフーガに入っているのかもしれない。
木管にバトンは渡り進んでいく。テーマに戻り、アンサンブルになる。
楽器が絡まり膨らんでいく。最後の大団円。フーガが展開される。


編曲的にはかなり細かく手が入っていて、バッハの骨の部分は確実に取り入れられていて
ストコフスキーの様な演出でなく、もっとバッハよりで細かく音が動き、管弦楽が良く鳴る
ようなことも考えられているように聞こえた。


ブリテンとショスタコーヴィチはよくわからない。これは今も変わらない。
深く入れない一要因だ。だけれども、今回はソリストの郷古廉氏の演奏も堂々としていて、
集中力があり引き込まれた。
アンコールのイザイも好きな曲だったりする。曲調も本編と合わせてある
気もして、トータルで自分のパートを演出していた。


モーツァルトのジュピター。古楽寄りのアプローチではあるけれど、彼が振ると、
生き生きして聴いている方も引き込まれる。演奏者も結構気合入って引き込まれて
弾いているのではないかと思う。これは親子ともどもの感じで、このパッションは
どこから来るのだろう。ネーメとパーヴォとはまたちがう親子同業者のありかた。


ショット社HP(BWV582編曲版について)
https://www.schottjapan.com/news/2022/220621_143700.html 



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