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ヤツェク・カスプシク指揮 ポーランド国立放送交響楽団演奏会 マーラー「大地の歌」

2023-04-03 18:58:37 | 音楽夜話(クラシック)
02:30-05:00 19.30-22.00 Polskie2


ベートーヴェン:劇付随音楽「アテネの廃墟」 op.113~序曲
ペンデレツキ:交響曲第6番「中国の歌」
マーラー:交響曲「大地の歌」
トーマス・モール(テノール)
トーマス・E・バウアー(バリトン)
ヨハンナ・クラヴチェンコ(二胡)
ヤツェク・カスプシク指揮ポーランド国立放送交響楽団
2023年4月2日 ワルシャワ、ワルシャワ国立フィルハーモニー・ホールから生中継


ベートーヴェンの劇付随音楽は、タイトルに似合わずなにか飄々とした感じがあり、
ベートーヴェン印が押されている。


ペンデレツキの交響曲は、8楽章26分くらいの曲で、それぞれタイトルがついている。
バリトン独唱と、楽章中に二胡がちょこっと旋律を刻んだりして、中国の感じを
出している。次の「大地の歌」にかけた選曲なのか、雰囲気が似ている。
中国の詩を題材にしており、ドイツ語に翻訳されたものを歌詞に使い、
作品は作られていた。歌詞の内容がわかるとなおよいが、そこまで至らなかった。
曲調は現代曲ではなく、メロディー・リズム・ハーモニーはしっかりとあり、それに
声楽が乗っているので、マーラーのようなロマン色が味わえる。2017年に完成しており
ある意味最近の作品ではあるけれど、彼は2020年に逝去している。


久々の「大地の歌」のチョイス。今日の演奏は、オケが歌伴奏に徹しているような感じがした。
別にそれが悪い感じでなく、協奏曲でないのでそういうアプローチもありだろう。
初めから声を張るバリトンが素敵だ。息が深く思いが届く感じがする。1/3/5楽章がみな
そういう感じで過ぎていく。集中してしまう。声質もいいと思う。テナーは高く、バリトンより細い感じは
するけれど、必要十分。終楽章まで雰囲気十分で、なかなか充実した歌唱だった。
なかなかこのような大地の歌には出会えない。個人的感想だけれど、いい演奏だった。


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