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クリストフ・コンツ指揮 ドイツ・ノイス室内アカデミー演奏会

2021-07-19 20:26:58 | 音楽夜話(クラシック)
04:05-05:50 21.05-22.50 Deutschlandfunk 7/19


メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン)
クリストフ・コンツ Christoph Koncz指揮ドイツ・ノイス室内アカデミー
Deutsche Kammerakademie Neuss
2021年3月19日 ノイス、市立ホール


メンデルスゾーンは自作を改定して、完成までに数年かかっているという。
イザヴェル・ファン・クーレンは、これの初版でアルバムを作っている。
今回のコンサートの演奏が初版によるものなのかどうか寡聞にしてわからないが、
初版と今演奏されている版の時間が2分ほど短いようだ。どこを改定されているのか
名曲でも数多く聴いてるわけではないから、聴取上ではよくわからない。
彼女のヴァイオリンはよく歌っており、引き込まれる。
この曲は余りヴァイオリン自体が休みなく演奏されているようで、
音数も多いのだろうと思う。
今回は聴き通して、改めてメンデルスゾーンの協奏曲の良さを感じた。

ベートーヴェンの7番、コンサートの定番曲ではあるものの、これを上手に
聴かせるのは難しいと思う。右肩上がりで盛り上がらせていく。2楽章は
葬送行進曲だし、クライバーの演奏を上げる方も多いが、それだけではない
ベートーヴェンの深みがある。

1楽章は落ち着いた運びで始まる。あばれてはいけない。堂々とした進み。
2楽章も落ち着いて進めている。3楽章は少し展開を感じさせて、でも、
それ以上に煽らない。丁寧に作っている感じがする。モダン・オケなのだろうけれど、そこでの対応の仕方、聴かせ方、工夫の跡があるのかもしれない。

ウィーン・フィルの第2バイオリンの首席奏者 クリストフ・コンツが指揮
音を出す側から、出さずに音楽を作っていく側に。
ドイツ・オーストリー系の音楽家のよう。
天下のウィーンフィル。そこからの脱皮。
ドイツ・ノイス室内アカデミーの椅子について活動を開始している様子。
1970年代に創立した若い団体ではあるものの、放送に乗るレベルなので、
問題はない。

終楽章。 ちょっとテンポを上げて華を作る。でも丁寧な進み。
大団円を作る。でも決して暴れない。でも高揚感もある。
ある意味スマートだけれど、聴きやすかった。




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