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ケネス・フックス(作曲家)

2019-07-12 20:53:05 | 音楽夜話(クラシック)
ケネス・フックス(作曲家)

ピアノ協奏曲 他(PV)
https://vimeo.com/285303215

5作目のアメリカン・クラシックス。(ナクソス・レーベル)
今回はグラミー賞のクラシック部門での受賞アルバム。

・ピアノ協奏曲
・(エレキ)ギター協奏曲
・歌曲
・アルト・サックス協奏曲

ケネス・フィックスは、現在、61歳。個人的には歳が近い。
そのような年齢でも、仕事はこなしていて、大学で教鞭を取りながら
作曲活動もしているという。現代の作曲家。


3枚の絵にインスパイアされ書かれた、ピアノ協奏曲。
聴く回数が増えるにしたがってだんだん感じられることが増えてくる。
ある意味、噛めば噛むほどというところもあるアルバムのように思う。
スピリチュアリストという、絵画のイメージをふくらまし、
音に置いていく作業は大変なものなのかもしれない。
印象派~ロマン派~近代仕立てというような感じ。

絵のタイトルは、第1楽章Spiritualist、第2楽章Silent Wishと第3楽章Natural Answer。
「Spiritualist」印象派~ロマン派~近代仕立てというような感じ。
緩徐楽章でも途中からオーケストラの音の爆発の様な表現に誘います。緩急緩。
終楽章は右肩上がりに盛り上がっていき、達者なピアノと共にクライマックスを迎えます。
わかりにくい現代音楽のイメージはありません。リズミックな中にも旋律が生かされて
浮き上がる。

(エレキ)ギター協奏曲。

割と淡色系の音楽という感じを受ける。ギターがオーケストラの
一部みたいに溶け込んで、ソロパートみたいに自己主張しない
曲のように感じ、それもこの曲の言いたかった事なのかもしれないけれど。

アルト・サックスとオーケストラの協奏曲。
情熱的に演奏されるサックスパートにそれに付随して
アタックしてくるオーケストラ。カデンツァ風味のフレーズにジャズのフレーバーが
かなり織り込まれていてそれが情熱的に奏される。盛り上がりを経て、決定的な
キメで終わります。なかなか鋭い曲で、これがアルバムの中で一番伝わりやすかったかも
しれません。ガトー・バルビエリを思い出しました。

歌曲は歌詞がわからないままなので、聴いては見たものの伝わるものもありますが、
これは歌詞がわかるとよりリスニングも深まるかもしれないですね。
カウンターテナーを使うというのも何かの味噌かもしれません。



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