MOBU'S MUSIC MAZE

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鎌倉 古都のJAZZ喫茶より。

2019-04-22 08:07:15 | 音楽が流れる喫茶&BAR
鎌倉 古都のJAZZ喫茶より。

雪の下教会が建て直されていた。前を通るとパイプオルガンの
響きが外まで漏れていた。時代は移り変わるのだなと思う。


鎌倉のジャズ喫茶と言えば「IZA」だった。
それも以前に閉店し、リスニング専門店はなくなっていた。
小町通りのIZAのあったところも、ビルになって久しい。
変わってしまった。

今年の3月末くらいに、新しい店が出来るとネットで
流れていた。リスニング専門の店だった。それほど昔の
ように厳しい規則はなく、普通の喫茶店に音楽がちょっと
大きめのボリュームで流れているという感じらしい。
会話も可能。鎌倉という土地が高いところなので、そのような
所に店を構えて運用していくなどと、かなりリスクを負うので
はないかと思われるが、夢をかなえる方もいる。

日曜は鎌倉のお祭りがあったとのことで、小町通りはいつもの
日曜より人出が多かった様だ。人の波をかいくぐって先に進む
という感じで、午後の人通りの多い時間なので、喫茶難民に
なることも覚悟しなくてはならない。車は当座空いてるコイン
パーキングに入れた。ここは、平日と休日の料金が違う。
休日は時間制限がなく上がっていく上限なしだ。観光地とも
なると割高だ。

ショップのドアを開けた。オーナーが出迎えてくれた。
客は私のみ。貸し切りのようだった。通りを一つはいると
人込みはなくなり、路地を入っていくと、ほんとに人気が
無くなる。本当にこの路地の奥に店があるのだろうかと
思って入っていくと、風情のある店構えとドアがあり、
ここまで来て安心した。
4人掛けのテーブル2つ、スピーカー前に、上等な一人掛け
の椅子が左右2脚。

カウンターは2席。こじんまりとした店。オーディオは
しっかりしたものが据えてある。レコードもあり、
オーナーがいる時はレコードも回しているようだ。
後になって、オーナーがマダムにレコードのかけ方を
実地で教えていらした。

スピーカー前のモニターには今かかってるアルバムのジャケットが
映し出されている。なかなか凝った演出だ。
密でありながら、分離のいい音が、JBLから流れていた。

オーナーご夫婦が営業時間いっぱい聴いていても、聴き疲れ
しない音になっている。これは大切なことだ。

入店時は、ローレンス・マラブル4「テナー・マン」(JAZZWEST)
ローレンス・マラブルはリーダーだけれどなんとドラムスで、
ジャケットの後ろでピントがソフトフォーカスになり、
手前のジェイムス・クレイ(ts)が、「テナー・マン」として、
堂々と写っており、知らないと、この方がローレンス・マラブルかと
思ってしまう。
今日の今日まで私は知らなかったので、そう思っていました(爆)。

という事で、クレイのテナーを中心に聴いていましたが、なかなか、
ソフト感のある、ウエスト・コーストか?と思わせるような1品でした。
半面終わるとオーナーは、おもむろにレコードの盤面をクリーニングし、
ターンテーブルに乗せる。

2枚目は「ハービー・マン・プレイズ」(ベツレヘム)
ハービー・マンというと、フルート、「メンフィス・アンダー・グラウンド」位しか
知らない。50年代の、短めの曲を集めたアルバムの様だ。
JAZZフルートというのが、新鮮だったりする。楽器が楽器なので、ソフト感満載で和む。

3枚目はちょっと現代のプレイヤーに行き、ブランフォード・マルサリス。
「シーンズ・イン・ザ・シティー」(Imports)。
ブランフォードのデビュー24歳時のアルバム。A面が流れた。骨太のテナーが切れ目なく
フレーズを紡いでいく。なかなかやるではないか。気合十分の1曲。

2曲目はなぜかドラマ仕立てになっていて、ナレーションとバックにJAZZが流れる。
変わった指向の曲。主人公の男とジャズと昔を懐古し、今に至る自分を見つつ、
もう昔のそこには自分の居場所はなく、今の自分の居場所に帰っていくという様なドラマ。
なかなか凝った作りで面白かった。

気分を変えるのかオーナーは、ドド・マーマローサ・トリオをかけた。
「シカゴ・セッションズ」(ARGO)とタイトルされた1枚。
「ドドズ・バック」に入れられているものと同様の様だ。
ここの、「エブリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」と
「グリーン・ドルフィン・ストリート」は耳に残った。
ジャズの一瞬のキラメキだ。

次の1枚で2時間前後になる。アイスコーヒーを飲みほして、夕方になるので
帰路につくことにしよう。

ウイントン・マルサリスの「J-MOOD」(Sony)だった。
ヒートぜず。クールな一面を表に出している様な演奏だった。全部聴いた
わけではないが、うますぎる一面は隠せない。これが好き嫌いを生むのかなとも
思う。ちょっと聴き込みが必要な1枚かもしれない。

席を立って支払い。途中で、ご夫婦の知り合いなのか夫婦連れが1組いらした。
珈琲を飲んで、キリのいいところで離席した。結局14時から16時まで通しで
いたのは私だけだった。ジャズ・パースペクティブというジャズ雑誌を見ていたが
折り目もついておらず、手垢付けられない新鮮さがあった。ジャズ系の雑誌や本も
有るし、退屈はしない。いざとなれば、きっとオーナーともジャズ談義から、
世間話まで出来るだろうし。大人の店だ。

新しい店なので、お客さんの入りは少し心配だが、口コミで開けていくかもしれない。
いい感じに残っていくといいと思う。
次回はいつリピートできるか・・・。


JAZZの泉
https://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140402/14075014/





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