すべては愛する宗像のため

福岡県宗像市在住、井上正文のブログです。

宗像署管内の治安情勢

2009年12月01日 | 大会・対談・取材・講演・研修など
11月25日(水)、宗像警察署の荒巻優二署長から「宗像警察署管内の治安情勢と県の暴力排除条例」についてのお話を拝聴しました。



その概略を紹介します。


荒巻署長によると、宗像は県内有数の治安の良い地区で、今年の宗像の特徴は、

・車上狙い、自転車盗、空き巣が多い。

・国道3号、旧国道3号線上の深夜の出店荒らしが散見。

・夜間帰宅中の女性を狙った強制わいせつが多発。

とのことです。

一方、福岡県警の最重点課題は「暴力団犯罪の撲滅」で、これは全国でも例がないそうです。

「義理と人情」、「素人衆に迷惑はかけない」は映画だけの世界で、暴力団は金になることは何でもやる集団。

覚醒剤の密売、賭博、風俗などからのみかじめ料が一般的であるが、最近では、振り込め詐欺、ヤミ金、空き巣、事務所荒らし、なり振構わず何でもありが暴力団の世界。

福岡県は、安易に暴力団を利用したり、交際したり、一部の県民に暴力団の存在を容認する風潮が根づいてしまっている。

こうした社会的風潮を背景に、全国最多の6つの暴力団が存在。

その勢力は3,700人。これら暴力団は、それぞれの縄張りにおいて、当たり前かのように事業者などに金銭を一方的に要求し、断ればその報復として拳銃を発砲するといった極めて悪質な行為を行っている。

また、組同士の対立抗争事件も依然として継続しており、ご承知の通り一般人が巻き添えとなって亡くなっている。

このような情勢の中で、拳銃発砲事件は、5年連続全国ワースト1位と不名誉な結果となっている。

県の暴力排除条例は9月県議会で成立し、来年4月1日施行。

この条例ができた背景は前述の福岡県の特殊事情であり、この条例は、暴力団を取り締まる条例ではなく、一言で言えば、暴力団を援助することを禁じる条例であり、資金源と人材を絶つことが狙い。

宗像・福津両市には、この6月の議会で暴追条例を制定していただいたが、県条例の制定を受けて、現在、両市の条例がより機能するため、改正を依頼している。

12月議会に上程し、改正条例が来年4月から機能するようになる予定である。

というお話でした。


私の周囲でも事務所荒らしや自販機荒らしに遭ったという話をよく耳にします。

また、福岡県で来年施行される暴力排除条例の背景に、地域的な悪しき風潮があるということは大変恥ずべきことです。

暴力団を取り締まるばかりでなく、個人や企業・団体が、暴力団と繋がること厳しく罰することも大事なのです。