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かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

行方不明

2019年03月07日 22時11分46秒 | みゆみゆとの生活
朝、学校に行きたくないそうちゃんと格闘すること約30分。
逃走しようとするのを道路に組伏せて説得し、腕力任せで車に乗せた。
はーはーぜーぜー言いながら、支援学校のバス停へ向かう。
けどその途中、大変なことが。
チャイルドシートのロックを外し、後方ドアから降りようとしている。
これは初めてだ。
ドアにロックがかかっていることがわかると、助手席まで来て鍵を開けてしまった。
まだ車が停まりきっていないのに。
必死で路肩に停め、そうちゃんの手を握りしめた。
「行っちゃダメ!」と叫ぶ。
でもそうちゃんは、手を振り切って走って行ってしまった。
早い。

携帯をつかんで車から降りた時には、もう姿が見えず。
行方不明になっちゃった。
血の気が引く。
この手を離してしまった、後悔。恐ろしさ。

家で「でんしゃにのるよぉ?」と言っていたのを思い出し、駅に向かった。
途中、知り合いのママに出会い、「助けて!そうちゃんいなくなっちゃった!」と話し、駅まで別のルートで追ってもらった。

駅に着いて、駅員さんに「中学生の男の子が来ませんでしたか?」と尋ねた。
駅員さん、血相を変えて走ってきた私を見て事情を察知したらしい。
「今バタバタしてて見てなかったんですよ。ホーム、見てこられますか?」と、改札を通してくれた。
ありがたい。

階段を上がり、ホームを見たら、
いた。
私のそうちゃん。
ベンチに腰かけてニコニコ笑ってる。
なんだよ。
なんでそんなに嬉しそうなの。

ホッとして、涙が出た。

「そうちゃん、一人で駅に行ってはいけません」と叱り、手をつないで、駅を後にした。
朝イチの仕事の段取りを友人にお願いし、ハイテンションが続いているそうちゃんを支援学校まで送り届けた。

後で、考えた。
そうちゃんはラッシュに紛れて改札をすり抜けたと思われる。
普段行動援護で電車に乗る時は急行は乗らないので、その時来ていた激混み電車には乗らなかったんだろう。
人が掃けたホームでベンチに座り、ドキドキとワクワクと不安とで、笑ってたんだろうな。
もし私が着く前に普通電車が来ていたら、そうちゃんはそれに乗っただろう。
そしたら大変なことになってた。
警察のお世話になるところでした。
本当に、今回は無事に見つかってよかった。

ここのところのハイテンションで、かなり私も参ってきている。
こんな毎日が続くと倒れそう。
一旦離れて、リセットした方がいいかも。
誰もケガをしないうちに。

そう思って、児相に連絡を取った。
久々のSOS。小2の時以来です。
児相さん、お忙しい中よく対応してくださり、受け入れ先施設をあちこち探してくれた。

重度知的で脱走常習。てんかんがあり、薬をたくさん飲んでいる。
この子を預かってくれる施設はなかなかないみたい。
お返事はまた明日に持ち越しとなった。

生きる、生かしとく。
これが難しいから、助けてと言う。

それでいい、と思いながらも。
涙が出る。たくさん。