かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

依頼演奏

2024年10月26日 22時50分06秒 | みゆみゆとの生活
近所に特別養護老人ホームがありまして。
そこの秋祭りに吹奏楽で出演してきました。

はじめに挨拶を終えて壇上から降りてきた市長さんが、フルートを抱えた私の顔を見て「あれ?今日は何?」と。
障がい児者福祉協会の活動を通じて、すっかり顔見知り。
「この後私、演奏するんですよ。」と言ったら、不思議そうにされていた。
まあそうよね。この前は合唱指揮してたしね。神出鬼没の自覚あり。
週明けには市長懇談会で質疑があるので、その挨拶もできてよかった。

今回の依頼演奏、特養→社協→私→市内友人、という流れで実現。
特養「地元で、10人前後で吹奏楽の演奏してくれるところない?」
社協「そうちゃんのお母さんなら知ってるかも。」
私「私の友達に頼めばなんとかなる可能性があります。」
友人「オッケー。たぶんなんとかなる。」(ここがすごい⤴️)

というわけで、友人が音楽友達を集めて即席バンドを組んでくれた。
で、ちゃっかり私も混ぜてもらって、計11名。
本番朝を含めて3回の練習で、7曲の演奏をしました。
何とか雨も降らずに外での演奏ができた。
楽しかったー。
4年ぶりくらいにピッコロも吹いたよ。
東京ブギウギ、時代を越えるいい曲だ。

会場で、すれ違った女性に下の名前で呼び止められて、ちょっとびっくりした。
じっと顔を見つめても思い出せず。
で、名乗られてわかったんだけど、学生時代の同級生だった!
岐阜の学校だったのに。なぜここに。そしてようわかったな。

色んな意味で刺激的な1日でした。
こんな機会をいただけ、実現できたことに感謝。

施設入所契約

2024年10月24日 22時36分30秒 | みゆみゆとの生活
施設入所の契約に行ってきた。
ロングショートからの入所移行なので、大体わかっていることばかり。
それでも1時間半かかりました。

障害福祉サービス受給者証についても、あれこれ話したり調べたり。
通常、通所や居宅などのサービスでは、利用者が18歳以上の場合は本人と配偶者の収入によって月の上限負担額が決まる。
だから高校卒業後は、どのサービスも0円で利用できていた。
ところが施設入所の場合、18歳と19歳は住民票のある世帯の収入で決まるらしく、上限負担が復活していた。
調べたら確かに厚労省のホームページにそう書いてある。
知らんかった。

施設入所すると、年金や福祉手当などの収入から食費などの必要経費を引いて、月に2万円ちょっとは手元に残る、と聞いていた。それで、服やおやつ、余暇のお金に使っていくと。
ですが、あくまでもうちの場合ですが、年金がもらえる20歳までの間は、逆に2万円前後の持ち出しになりそう。
いえ、あと一年のことだし、今までのことを思えば全然構わないのですが。
一応参考までに。

他にも施設長さんと色んな話をした。
それはまた今度ゆっくりと。

そういえぱ、施設の外を散歩させることができていない理由が意外だった。
大きなイノシシが出て危ないから、らしい。
毎年秋に焼き芋をするのを楽しみにされているのに、畑のさつまいもがイノシシに食い荒らされちゃったんだって。
それは残念。
のどかな山の中だなー、と思ったエピソードでした。



優しい人だらけ

2024年10月22日 21時38分22秒 | みゆみゆとの生活
お仕事で出た研修のグループワークで、見たことのあるヘルパーさんがいて。
そうちゃんに一度だけ移動支援で付いてもらった方だ、と途中で気付き、「以前に息子がお世話になりました。」と声をかけた。
すると、
「あ!やっぱりそうですよね!」と嬉しそうに言ってくださった。
その当時には、ブログも読んでくださったとのこと。
「お母さん…ほんとにご苦労されましたよね。何も力になれずすみません。」
あまりに真っ直ぐ私を見て仰るので、涙が出そうになったよ。
そうやって思いやってくださるお気持ちだけで十分です。
思わず、出してくれた手を両方握ってしまった。
優しくて繊細な手の持ち主でした。
世の中は優しい人だらけだ。

私も。
自分にやれることをやる、の一つ。
子ども若者支援のグループでの活動。
不登校の講演会を企画したよ。
市外の参加者さんもぜひどうぞ。(オンラインでの後日配信も可です。)

ポプラの会講演会申し込みフォーム
講師の先生に以前お会いしました。
明るくてあたたかくて、柔らかい感じの人だった。
講演会が楽しみです。

面会

2024年10月20日 20時58分21秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの面会に行ってきた。
いつもは面会室だけど、今日は本人のお部屋で。
その前に職員さんに脱走の件を聞いたら、現場に案内してくれた。
そして改めて状況を説明してくれました。

そうちゃんが自分の部屋でタブレットで遊んでいた午後のひととき。
不穏になった他利用者さんをおさめるために職員さんが何人かそちらに集まった。
部屋の近くにいつもいる職員さんが持ち場を離れたことに、なぜか気付いたそうちゃんが、猛ダッシュ!
走り去るそうちゃんを見て、慌てて職員さんが後を追う。
しかしこういう時のそうちゃんは早い。
排煙用の窓を押しボタンで開け、壁をよじ登って胸まで出たところで、ようやく追い付いた職員さんが阻止してくれたらしい。

現場は2階。下は砂利敷きの中庭。
頭から落ちたら大ケガではすまなかった可能性がある。
ほんとに未遂で済んでよかった。
ひとまずその窓はボタンを押しても開かないようにし、職員さんたちで今後の予防について考えてくれてるみたいでした。
こうしてきちんと説明してくださるのはありがたく、安心材料になります。

説明の後は、そうちゃんのお部屋へ。
持って行ったゼリーを、美味しそうに食べてくれたよ。


笑顔は顕在。


かわいい。

週末

2024年10月19日 22時48分25秒 | みゆみゆとの生活
やっと週末ですが、土曜日の今日もお仕事でした。
今週は面談や会議が多く、あっという間の一週間だった。
総勢16名の会議を仕切ったのがハイライト。緊張した。
ファシリテーター(司会)をする時には、時間ぴったりに終わらせたい。
けど、なかなかうまくはいきません。
今週は時間オーバーが2回。
私的には惨敗。
皆さんのお話をなるべく平等に聞いて、ある程度の結論に持っていくのって難しい。
まだまだ鍛練がいるようです。
強引にまとめようとするのも良くないしねー。(←やりがち)

振り返りはするけど、落ち込む暇はない。
明日はやっと1日お休み。
そうちゃんの面会に行ってくるよ。
嬉しいな。元気かな。

2024年10月17日 21時45分50秒 | みゆみゆとの生活
お友だちに「夢はある?」と聞かれたので、
「地域の児童福祉を底上げすること」と即答した。
大きいね、と言われたけどそうでもない。
実際にやることは地道な活動や関わりの積み重ねだから。

自分にとって、仕事が比較的大きなウェイトを占めていると、最近特に思う。
私がやることは、目の前の相談者さんに真摯に向き合うこと。
そこから地域の課題を見つけ、自分にできる動きを考える。
また逆に、地域支援や当事者会などの活動をしていく中から得たことを、個別の相談に役立てる。
結局私の職業的な専門性って、学生時代に刷り込まれた「公衆衛生」なんだな、と思う。

今、相談のお仕事をやっているわけだけれども。
来年度はこれを少し広げて、本格的に子どもや保護者と関わるお仕事を始めるつもり。
ここで詳しくは書かないつもりですが。
ともかく夢に向かって頑張りたいと思っている。
「私が仕事を増やそうとしたことで、そうちゃんに無理をさせたかも」という後ろめたい思いは拭いきれない。
けど後戻りはできないので。
そうちゃんは施設で、私は新しい職場で、楽しく日々を送れるようにしていきたい。

ここから私信です。
リア友の皆さん、絵本や幼児用のおもちゃ、知育玩具などが余っていたら、ぜひ私の職場に寄付してください。
よろしくお願いします。

新トースター

2024年10月15日 20時21分09秒 | みゆみゆとの生活
オーブントースターが壊れたので、買い直した。

これがなかなか良くてですね。
パンがおいしい!
新清洲駅前のパン屋さん「パン・ド・クエット」(奥さんとお友達)のエピベーコンを温め直して食べたら、美味しすぎて日曜朝からテンション上がったよ。

それで昨日はこのオーブントースターで茄子を焼いてみたんだけど。
秋茄子って最高ですね。トロトロにできた。
温度調整が細かくできるのと、立ち上がりが早くてすぐ高熱になるのが素晴らしい。
(メーカーの回し者ではないけどべた褒め)

それはそうと。
昼間に施設から電話があって。
そうちゃんが2階にある排煙用の小窓を開けて、頭をそこに突っ込んで1階に飛び降りようとした、と。
結論的には、阻止できて無事だったみたい。
けどその説明途中の職員さんの声が深刻で、もしや命に関わる大けがでもしたのか?と、ほんとに心配した。
ああ、心臓に悪い。
しかもちょうどGPSの充電切れてたし。

何があってもおかしくないと思いつつ、
何かあったらどうしようと思うだけで苦しくて寿命が縮まる。
ひとまず小窓は開かないようにしてくれたらしい。
職員さんに申し訳ない思いもあって、電話口に向かって頭を下げた。
ああ、今日は眠剤飲んで寝よう。凹むわー。

そんで、今週末はそうちゃんの顔を見に行こう。
何持って行こうかな。コーラかな。おやつかな。
かーちゃんにできることはこんなことくらい。
美味しいパン食べて、なるべくずっと元気でいて、会いに行く。

お返事

2024年10月12日 23時31分45秒 | みゆみゆとの生活
前回の記事に、たくさんのコメントをいただきました。
じっくり読んで、色々考えました。
ありがとうございます。
まとめてお返事ですみません。

長く続けてきたブログを読んでくれていた方々から共感していただけたこと、嬉しかったです。
強度行動障害は「二次障害」と言われ、親の育て方や関わりが悪かったと決めつけるような記事や投稿をたまに見かけます。
実際にはそんなに簡単なものではなく、誰がどう育てても強度行動障害の状態になってしまうことはあるのです。
私視点からの日記だけで何かを判断することはできないとは思うのですが、
少なくとも、大きな愛情を注いで育ててきたこと、専門家の力を借り様々な試行錯誤をしてきたことは伝わってるんだな、と感じました。
皆さんのコメントのお陰です。

本人がどんな生活を望んでいるかはわかりません。
けれど、「自己選択・自己決定」が人としての尊厳を守るために重要なことだと、今の福祉は言っています。
そういう意味では、「施設内にずっといて与えられたものを食べる規則正しい生活」と「極力家にいて他者と関わらない生活(を自分で選ぶ)」とは根本的に違いがあります。
選択肢が多すぎ、自由度が高すぎると本人の負担になることは、明らかです。変化が刺激となり不穏を招く、重度の自閉症なので。
一方で、環境を整え、ルーティーンを作ることで安定した生活を送れれば、自己選択・自己決定し彩りのある毎日を送れると、学生時代のそうちゃんは立証してくれました。
ただ学校卒業後その環境を作ることができなかった。
悔しさと、切なさとで、何度も涙があふれました。
わからない人にはわからないかも。それは仕方ないです。
違う考え方の人もいるのは当たり前なので。

何度もブログで書いていますが、入所した施設は良いところです。
少なくとも数年、長ければ数十年お世話になるつもりです。
家族会などにも参加しつつ、協力できることはしていきたいと思っています。

まだ小さい自閉さんの子育てをしている方々に、善きにも悪しきにも参考にしてもらえればと思うので、入所してもブログは続けたいと思います。
言わずもがなですが、みゆみゆとの時間も大切にし、彼女の自立も見守っていくつもりです。
みゆみゆの自立の方がそうちゃんより遅くなるとは考えてもみませんでしたが…。
こちらも焦らずのんびりいきます。

それにしても毎日そうちゃんに会いたいと思う。
この気持ちはずっと続くのかな。
それは、私にとって実は幸せなことなのかもしれない。
会えなくても、会いたいと思う人がいることが幸せ。
そうちゃんはそこまで私を思わないだろう。他の19歳と同じように。
それが健全な成人男子だ。
どなたかが書いてくれたように、みんなに注がれた愛情を基礎にして、きっと新しい関係性を育んでいくだろう。あの笑顔を武器に。

※※※※※※※※※※

キングオブコント。
ニッポンの社長面白すぎた。
ネタパレで見たネタだったけど、進化してて。
ちっちゃい声と折れまくるバット。
ケツ、運動神経いいな。
ほんであのとぼけた表情よ。
大爆笑したんですけど、私って潜在的に破壊願望でもあるのかしら。

最終決戦3組ではロングコートダディだなー。
5分が一番短く感じた。
それと1本目の花屋さんのネタが好きすぎた。
オチの「まだマイナスです」最高。








無念です

2024年10月09日 22時41分30秒 | みゆみゆとの生活
今日用事があって出かけた先で、そうちゃんが通ってたB 型事業所の職員さんに会った。
「そうちゃんはどうしてますか?」と聞いてくださるので、施設での暮らしを話した。

命の安全が守られ、問題行動があってもきちんと対応してくれていて安心しています。
持ち前の笑顔と人懐こさで、職員さんに可愛がってもらえているようです。
ただ、施設は施設なので、できることが限られていて。
午前中の会議室での歩行と午後のシャワー以外は、ほとんどの時間を自室でタブレットを触って過ごしています。
24時間同じ建物で過ごし、余暇も活動もほとんどない中で、だんだんと笑顔が失われていくのかも、と思うと切ないです。

職員さん、よく聞いてくださって。
「うちに来てた時、落ち着いて作業しながらみんなと一緒に過ごされていました。
それを思うと、僕たちも無念です。」
無念です。
グループホームを退所する時にも、そこの管理者さんに言われた言葉。
他人事ではなく親身に考えてくれ、人として同じ時間を共有してくださったからこそ出る言葉だと思います。
重く受け止めました。

ではどうすればよかったのか。
グループホーム退所後のことを振り返ると、いいタイミングで施設入所できてほんとにラッキーだったと感謝している。
ただ、24時間同じ建物で今の施設での暮らしをこの先50年以上続けることはほんとに本人が望むことなのか。
せめて昼間は別法人の生活介護に通えれば。
虐待のリスクも減るんじゃないか。

例えばこんな制度になってれば…をいくつも話した。思いつくままに。
そしたら聞いてくれていた職員さんが、「確かにそれならいいですね。」と。
なかなかそう簡単にはいかないことはわかってる。
でも、「あったらいいな」を当事者サイドから発信していくことは大事。
同じ話を市役所で別の人にもして、「これって誰に言えばいいんですかね?」と言ったら、「選挙に出たらどうですか?もうすぐですよ?」と言われてしまった。ハハ。
それは絶対ない。

※※※※※※※

全然関係ないけど、郵便料金って10月から値上げされたのね。
返信用封筒を用意する時に意地でもぴったりにしたくなって、家の切手をかき集めていっぱい貼ったった。

お猿もここまで並べられるとは思わなかっただろうよ。


外泊の疲れ

2024年10月08日 23時15分54秒 | みゆみゆとの生活
土日に外泊したそうちゃん。
お誕生日ケーキを食べて大満足だったご様子。
それはほんとに良かったんだけど、
やっぱり大変だなー、とは思った。

帰宅の興奮からか夜の寝付きが悪くて。
部屋を真っ暗にしてからも30分くらいずっと独り言が止まらず。
だんだんと声が大きくなってきた10時半に、頓服を飲ませた。
早めの対処に限る。

翌朝、眠そうにしながら起きてきて。
なんだかとても不機嫌。
一触即発の不穏さ加減。
私が台所に立つ間は夫が横にぴったりと。
夫がトイレに行く時は私が交替で隣に座る。
そんな風に緊張しながら朝の2時間余りを過ごした。
急に走って冷蔵庫をあさったり、プンプン怒り出してイライラと歩き回ったり…。
そのたびにオロオロと後ろをついて歩いてしまう。
ダメなことは制止もするけど、制止が重なると爆発しちゃうこともわかっているので匙加減が難しい。
やっぱり以前ガラスを蹴って割られたことがトラウマになっている。
そうちゃんの目付きが鋭くなると、とても怖いと思ってしまう。

朝食後、少しDVDを見てから、カラオケへ。
そこでようやく落ち着いてくれてニコニコ笑顔が見られたよ。

お昼はラーメン屋さんに行って、施設へ送り。
そのあと何だか急に疲れが出てしまって、帰宅後爆睡した。
今日になってもまだ余波が残ってる感じ。
いやー、久々で鈍ってるのかな。
異様に疲れてしまった。 

施設入所という新しい環境。
外泊というパターン。
それらが「イレギュラーなこと」ではなくなるまで、またしばらくはかかるかな。
そうちゃんは自閉くんだからね。
ルーティーンを作れれば落ち着く人。
実際学生時代は曜日固定にすることでスケジュールを完全に把握し、落ち着けていた。
今の生活からは考えられないくらいハードで刺激的だったけど。

ここまで崩れた以上は、一旦刺激をできるだけなくして、新しいパターンを入れる。
その上で、月一の外泊や面会から社会との接点を作り、本人の小さな楽しみを広げていく。
そのために、まだまだ諦めずそうちゃんと関わっていければと思うよ。
笑顔が失われていくのは悲しいので。