公立の中学では、生き生きと楽しく学校生活を送っていた我が家の長女と長男。知り合いが少ないと言う事も、あまり彼等にとっては気にならなかったらしい。なぜなら、中学進学は帰国子女であろうが無かろうが、いくつかの小学校から一つの中学校に進学するため、新しい環境に入るのは皆同じなのだ。中にはこの時期、他の地区から転校してくる子供達も居る。
幸運な事に、我が家の子供達はすごく先生に恵まれたと思う。最初の懇談会での長女の担任の先生の言葉が、今でも忘れられない。
「中学に入って、みんな小学校までの自分を忘れて、新しい生活に入ろうとしている。それなのに、その足を引っ張って、昔の事を引っ張り出して、いろいろ言うのは許さない。」と子供達に言ったというのだ。
それを聞いた時、ウルウルしてしまった母は、私だけではないと思う。
また、英語の先生も帰国子女である子供達にちゃんと向き合ってくれた。時々カセットテープ代わりに音読させてくれたりしたそうだ。日本に帰国前に、帰国子女を無視して授業を進める英語教師の話を聞いていたので、本当に彼女には感謝した。
もちろん、英語が出来る事を鼻にかけたりしては、いじめの対象になるのだろうが、「英語は出来ても、他の勉強が遅れている」と言う事を百も承知だったので、偉そうにも出来なかったのだろう。(笑)人それぞれ、得意な事は違うのだ。たまたま帰国子女で英語が得意だと言うだけの事だったのだ。おまけに、英語の授業も文法は難しい・・と言っていた。
また、はっきり自己主張してしまう帰国子女達。でも、明らかに日本の教育は自己主張出来る、リーダーシップを取れる生徒を必要としているのだと思った。長女は、生徒会にも中1の時から参加させてもらっていた。
一度帰国子女を抱えて思ったのは、いつまでが帰国子女でいられるかと言う事。
高校生で日本に帰国した場合、学力面でも学校の受け入れ態勢としても、相当日本のカリキュラムを頑張らない限り付いて行くのが大変だろう。ましてや、大学入試で日本で勉強していた受験生と対等に競うのは無理だろう。日本では何しろ高校の時から予備校に通い、必死に受験勉強しているわけだから。
ただ、中学生、小学生、幼稚園生、小さければ小さいほど、帰国子女と言う事は考えない方が良いかもしれないというのが正直な所だ。例えば、中学の帰国子女枠で私立中学に入学した所で、それが大学入試、ひいては就職活動において何の影響があるのだろう。英語が出来ると言った所で、日本で必死に英語の勉強をした人と、そんなに違いはあるだろうか。
もはや帰国子女はブランドでしかないかも知れない。親に押し付けられた帰国子女と言うブランドは果たして子供にはどう影響するのだろう。
ただ、一つだけ私が帰国子女に期待している事がある。それは、世界をこの目で見て経験したと言う事だ。日本に居ては分からなかった事。それをこれからの日本、ひいては世界のために吐き出して欲しい。彼等は私が彼等の年齢だった時には、考えられないほどの経験と、苦労をしている。それは我が子ながら本当に頭が下がる思いだ。彼等がこれからどんなふうに成長して行くかは分からないけれど、どんな小さな役割でも、無駄な事は無いと信じている。
幸運な事に、我が家の子供達はすごく先生に恵まれたと思う。最初の懇談会での長女の担任の先生の言葉が、今でも忘れられない。
「中学に入って、みんな小学校までの自分を忘れて、新しい生活に入ろうとしている。それなのに、その足を引っ張って、昔の事を引っ張り出して、いろいろ言うのは許さない。」と子供達に言ったというのだ。
それを聞いた時、ウルウルしてしまった母は、私だけではないと思う。
また、英語の先生も帰国子女である子供達にちゃんと向き合ってくれた。時々カセットテープ代わりに音読させてくれたりしたそうだ。日本に帰国前に、帰国子女を無視して授業を進める英語教師の話を聞いていたので、本当に彼女には感謝した。
もちろん、英語が出来る事を鼻にかけたりしては、いじめの対象になるのだろうが、「英語は出来ても、他の勉強が遅れている」と言う事を百も承知だったので、偉そうにも出来なかったのだろう。(笑)人それぞれ、得意な事は違うのだ。たまたま帰国子女で英語が得意だと言うだけの事だったのだ。おまけに、英語の授業も文法は難しい・・と言っていた。
また、はっきり自己主張してしまう帰国子女達。でも、明らかに日本の教育は自己主張出来る、リーダーシップを取れる生徒を必要としているのだと思った。長女は、生徒会にも中1の時から参加させてもらっていた。
一度帰国子女を抱えて思ったのは、いつまでが帰国子女でいられるかと言う事。
高校生で日本に帰国した場合、学力面でも学校の受け入れ態勢としても、相当日本のカリキュラムを頑張らない限り付いて行くのが大変だろう。ましてや、大学入試で日本で勉強していた受験生と対等に競うのは無理だろう。日本では何しろ高校の時から予備校に通い、必死に受験勉強しているわけだから。
ただ、中学生、小学生、幼稚園生、小さければ小さいほど、帰国子女と言う事は考えない方が良いかもしれないというのが正直な所だ。例えば、中学の帰国子女枠で私立中学に入学した所で、それが大学入試、ひいては就職活動において何の影響があるのだろう。英語が出来ると言った所で、日本で必死に英語の勉強をした人と、そんなに違いはあるだろうか。
もはや帰国子女はブランドでしかないかも知れない。親に押し付けられた帰国子女と言うブランドは果たして子供にはどう影響するのだろう。
ただ、一つだけ私が帰国子女に期待している事がある。それは、世界をこの目で見て経験したと言う事だ。日本に居ては分からなかった事。それをこれからの日本、ひいては世界のために吐き出して欲しい。彼等は私が彼等の年齢だった時には、考えられないほどの経験と、苦労をしている。それは我が子ながら本当に頭が下がる思いだ。彼等がこれからどんなふうに成長して行くかは分からないけれど、どんな小さな役割でも、無駄な事は無いと信じている。
最後のMiwaさんの”ただ、一つだけ私が帰国子女に期待している事がある。”からの言葉、うるうるしてしまいました。ジ~ンときちゃったここでの生活、決して無駄ではないですよね。世界をこの目で見て経験した…いい表現だ~この経験が日本に帰っても何かの役に立ってほしいな~
でも、人種のるつぼと言われるアメリカに来ていろんな国の事を知った分、それを日本という島国に帰って生かして欲しいなと思うのですよ。どうやって・・と言う所が分からないんだけどね。
オーストラリアでの滞在、10年になるんですね。娘さんは中学受験をお考えなのですね。
お子さんの進学については、色んな選択肢を用意してあげて、その中から本人の意思を尊重して決められたら良いのでは無いでしょうか。学校によっては、親も一緒に帰国しないと、受験許可が下りない所もあるようですね。
わが家では、渡米・帰国のタイミングが良かったのか、上の二人はあまり苦労した記憶はありません。
末娘は、生まれて直ぐに渡米し、帰国した時が幼稚園年少。「縦・横」などの形容詞があまり理解出来なかったようです。それも小学2年くらいで、やっと他の子に追いついたのに、再渡米。中学3年で帰国したときには、日常会話はあまり問題ないのですが、学習用語では苦労しました。例えば、特に理科の用語は苦労していました。テレビを見ていても、時々理解出来ない言葉があり、簡単な言葉で説明する事もあります。日本語レベルに関しては、恥ずかしながら、いまだに発展途上です。
日本語・英語共に言える事ですが、長女はとても読書量が多く、日本語も英語も良く読みます。そのため、特に教室には通わせませんでしたが、どちらもかなりのレベルの語学力をキープしているように思います。まぁ、それでも時々とんでもない間違いをして苦笑してしまいますが。
わが家の場合は、「いつ帰国する」というタイミングが読めなかったので、いつ帰国しても良いようにとは考えて、アメリカでも生活しておりました。アメリカで高校生だった二人は、日本の塾に通わせ、せめて学習用語は理解出来るようにと思っていました。やはり高校受験のタイミングが一番心配だったので、夫が帰国しなくても、末娘の高校受験に合わせて、私と娘だけは先行帰国しようと考えていました。
私たちは、受験が最終目的ではなく、一つの通過点としての一区切りだと思っていました。最終的には日本人のアイデンティティーを持って、自分の好きな事、打ち込める物を見つけてくれるといいなと思っています。そう考えると、帰国してからも彼等の未来はまだまだ続いていますね。
いずれにしても、私たちが何かしたというよりも、これまでの子供達を見ていると、暖かい周りの方々に支えられたからこそ、彼等なりに頑張ってこられたんだなと感謝です。
娘さんの未来のために最善の選択ができます事をお祈りしております。