あなろぐちっく

mintonのスナップと気まぐれつぶやきブログ。コメントは古い日記でもお気軽に。写真の無断利用は厳禁。

桜咲く頃

2006年04月10日 15時58分49秒 | D100
ここを読んで下さってる皆さん、ときどき暗くてごめんなさい。
軽く読み飛ばしてください。読まなくても結構です。
写真だけ楽しんでください。

雨がずっと降り続けてる。雨の日は心が沈む。

4年前の彼岸桜の咲き始めた日に友達が突然いってしまった。
新聞にも載るほどの出世頭で将来を期待されてた。以前は二人でかなりの回数テレビや雑誌や新聞に出た。信州博というイベントでは、ぼくと彼の写った巨大パネルが1年間メインホールに飾られてた。探して見つからず、見上げたらでかすぎて二人で笑った。その年は信州のJAのポスターにも二人で載ってた。
地域の広告塔になれればそれも良しと二人でよく語った。

年もいっしょ。近所で趣味が同じで気のいい奴で、将来の地域のビジョンを酒も飲まずによく語り合った。

彼の最後の仕事はふたりで中学校の授業でカヌーを教えたことだった。
最後のスクールのとき、彼はプールには現れず謝りの電話があった。
「これから病院に行くよ」
その日から仕事に戻ることはなかった。
少しだけ退院したときも彼の家で夢を語った。ぼくは仕事があったので10分だけの約束だったけど、半日語り合った。

元気な頃はよく二人でカヌーで川下りをした。下りながら夢を語った。
でも最後はあまりにあっけなく唐突にいなくなってしまった。
もっとゆっくり生きればよかったのに。

今も時々彼の墓に話をしにいく。
季節の果物やどうでもいいものを置いてくる。ご家族にはご迷惑なこととも思う。

それから半月後、ソメイヨシノが咲く頃、もう一人趣味でぼくのフォローをしてくれてた2歳年上の友人をなくした。多趣味な人で尺八の先生でもあった。
ぼくの至らないところをフォローして、こまめに裏方をしてくれる人だった。
亡くなる前々日に会って、週末彼の出演するラジオ番組の下打ち合わせをした。
生放送に穴を空けられないので、その時はぼくが彼の代わりに出演した。

趣味といえども中途半端に背中を押されて前に出て、実のところ純粋に楽しめない。

朝から晩まで体がふやけるほどカヌーをしててもまだ乗りたかった頃があった。
その頃を境に趣味も行政も興味が失せてしまった。
そして中途半端で駄目な自分がここにいる。
父のこと、友人のこと・・・桜は綺麗だけど明るい花ではない。
それもこれもみんな包み込んで、笑って花見をしたい。

今週末の父の法事には、ソメイヨシノはきっと綺麗に咲いてくれるだろう。
コメント (25)
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