おいしいお茶を。

お茶を傍らに。日々の些細な出来事やニュースなどをゆるゆると。

ドラマ「風のガーデン」

2008年10月17日 | 出来事
緒形さん遺作「風のガーデン」初回20・1%(日刊スポーツ) - goo ニュース

緒形拳さんの遺作となってしまったドラマ、「風のガーデン」
初回視聴率は拳さん効果もあってか、20%を超えたそうで。
かくいう私も初回と2回目を見てしまったひとりです。
でもうーん・・・最後まで見るかはわかりませんね。

ドラマの題材として「医療」や「がん」を取り上げるのはもはや常套手段とも
いえると思いますが、メジャーな肺がんや大腸がんなどではなく、よりによって
主人公の病気はすい臓がんですか。なぜすい臓なんでしょうね。
「富良野三部作」の最終章ということで、このドラマのためにわざわざ作ったという
素晴らしいイングリッシュガーデンも見所のひとつ(タイトルにつけたくらいだから
メインテーマ?)ということでしょうが、その美しい景色よりもどうしてもすい臓に
目がいきます。

すい臓は場所が胃の後ろあたりということもあって、非常に発見しにくいがんの
ひとつです。(他に小腸も発見しにくいそうですね)
そのため、発見された時には手の施しようがないケースが実に多いそうです。
治療方法は選べません。他のがんと異なり、化学療法などでは治りません。
手術で取り去るしか、現在のところは方法がないのです。
その手術が受けられる人は約3割、術後の5年生存率は30~40%と、非常に厳しい
種類のがんです。100人中、5年後も生存している確率は10%あるかどうかなのです。
(今はまた数字が違ってきているかもしれませんが、決定的な方法はまだないので
たぶん同じくらいでしょう)
つまり、自覚症状が出てからでは遅いのです。
まだ自覚症状がないうちに発見でき、検査後手術可能と判断され、手術となっても、
まだ安心はできません。開腹後に、手術不可がわかることもあるからです。
(どんな手術でもきっとそうでしょうが)
がんは治療後5年でキャンサーサバイバー(がん経験者)とみなされ、そのがんから
開放されます。でもすい臓にはそれがありません。一生定期検査が行われます。
再発リスクは一生つきまといます。

唐突に詳しく述べてきましたが、それだけ現在の医学においては難しいのです。
他にもきっと、再発リスクが高く、難しいがんはあるでしょう。
医学の専門家ではないので、どれほどあるのかは知りません。
でも、すい臓がんはリスクが高すぎるということは知っています。
それだけに、過敏に反応してしまうのかもしれません。

ドラマは既に収録が全て終了しています。制作局に文句はいえません。
劇的にするために、すい臓を取り上げたのでしたら、見続けるかはわかりません。
いえ、劇的にするために、取り上げたんでしょうね。
まだマイナーに入る部類のがんのようですから。
(一般的にあまり知られていないという意味で)
今後のドラマの中で、すい臓がんが丁寧に扱われているといいのですが・・・