箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

外国につながる子のいま

2021年08月13日 07時31分00秒 | 教育・子育てあれこれ
今の時代、さまざまな理由や事情で、日本の公立学校で学ぶ外国人の児童生徒がいます。

教育界では、その児童生徒のことを国籍を問わず「外国にルーツをもつ子」とか「外国につながる子」と呼びます。

その子たちは、日本語以外の言語を母語とする場合が多いのです。

言葉の壁で日本の学校の授業がわからず、文化や習慣がちがうことで、友だちから孤立することもあります。

どれほど、その子にとってたいへんなことか。

その子の担任の先生なら、その子の苦しみや悲しみをわかってほしい。

「日常会話が日本語でできているから、あの子は大丈夫ね。」

こう考えないでほしいのです。

生活言語はなんとかなっても、授業を理解するには、学習言語を知らないとできないのです。

その子たちに日本語を教えて、授業がわかるように支援することを「日本語指導」といいます。

その充実が望まれます。

また、日本人の子どもから、からかわれたり、悪口を言われたりすることもあります。

暴力で受けた体の傷はいつか治るでしょう。

でも、言葉で受けた心の傷はずっと治りません。

外国にルーツをもつ子が、信頼できるおとなから生き方を学べる。

そんな教師であってほしいと願います。