箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

思い出を胸に抱き

2021年03月02日 15時01分00秒 | 教育・子育てあれこれ
神戸市の須磨海浜水族園が建て替え工事のため、2月末日に営業を終えました。

この水族園の歴史は古く、1957年に須磨水族館としてオープンしました。

イルカショーは関西の人にはなじみのあるもので、子どもを連れた家族連れが一回は訪れたことがある、有名な水族館です。

わたしも娘が小さいとき、家族全員で行ったことがあります。

阪神淡路大震災のときには、学校全体が避難所となり、授業が再開できない神戸市立鷹取中学校に水族園の一部を教室に貸し出したりしたこともありました。

本館の大水槽の前にはメッセージのポードがあり、来場者の思い出が掲げられています。

「震災にも笑顔が取り戻せた」
「息子と通った日々は、わたしの宝物」
「若い頃の思い出が詰まった場所」

このような感謝の言葉であふれています。

イルカライブショーの最後の日には、トレーナー、飼育員が深々とお礼をするのを、観客が温かい拍手で応えました。


いまの時期は、学校では卒業式を行う「別れの季節」です。

感慨深くなる弥生・三月です。

思い出を胸に抱き、新たに新生活のスタートをきります。

卒業は「出口」であり、「入口」でもあります。

須磨水族園は、2024年にリニューアルして民営化され、再スタートします。

部活動ってブラック?

2021年03月02日 08時28分00秒 | 教育・子育てあれこれ


今、国は中学校での働き方改革の一環で、休日の部活動は教員の顧問を外し、外部からの支援員に委ねる制度変更を目指しています。

教員で部活動の休日指導を希望する者は、部活動支援員に登録すれば可能になります。

中学校では年々、個別対応が必要な生徒が増え、保護者からの要望も多くなっています。

本来、部活動は子どもが興味関心のある活動に打ち込み技術・技能を高め、自主性を伸ばすことに役立ちます。
また、異なる学年の生徒同士が交流して、人間関係を深めたりできる、とても意味のある活動です。

学習以外に生徒が学ぶことの多い活動です。

ただ、今の部活動改革は、どちらかというと部活動に「ブラック」というイメージがついています。

中学校の教員の長時間労働の元凶と言わんばかりに捉えられているようで、教育行政は部活動の改革を断行することになります。

しかし、生徒の大会や発表会で会場までいっしょに行き、時間と場所を共有して、勝利や受賞の喜びを、生徒、保護者、教職員がともに共有した経験がないと、改革の方向性を誤ることになります。

答えはいつも現場にあるのです。

たんに「ブラック部活」だからと制度を変えようとするのは現場の意向に寄り添わないことにもなりかねません。