父との会話でよく出てくるのは、部屋に飾った家系図のことだ。
まぁ家系図というほどのものではなく、曽祖父母の写真から私たち兄妹の家族までの写真を年代順に貼っただけのものだが・・・
しかし父は写真を見ながら、親戚や孫の話などをするのが楽しいらしい。
家系図は父のお世話をしてくれる職員さんたちとの話題作りになれば・・・と思って作ったものだったが、これがもしかしたら父の認知症改善に一役買っているのかもしれない。
先日は従兄弟たちが父の所に遊びに来てくれたそうで、その時に父は家系図を見ながら昔の話をいろいろ語ったそうだ。
「どうせまた同じ話をするんだわ」
その場に一緒にいた妹は、いつも同じ話ばかりを繰り返す父だったので、「また同じ話かな」と思っていたそうだ。
ところが、その時は妹も初めて聞くような話が父の口から次々に語られてびっくりしたそうだ。
写真を見ながら久しぶりに会った従兄弟たちと昔話をしているうちに、忘れていた事が思い出されてきたのかもしれない。
これに味をしめて、今度は別の写真も貼ってこようと妹と話をしている。
ところで、妹と二人で家系図に貼った私たちが子供だった頃の家族写真を見ていたら、突然、妹が笑いをこらえながら、こんなことを言った。
「うちのダンナさんがね、この写真を見て、この中で一番変わっていないのはお姉さんやな~っていうの。
ホントにおねえちゃんが一番変わっていないよねぇ。くっ、くっ(笑い)」
この家族写真を撮った時のことは、今でも覚えている。
たしか妹が1歳になった記念に写真屋さんで写したものだ。
まだ30代の若い父と母、4歳の弟、母の膝に抱かれた1歳の妹がいる。
家族みんな神妙な顔つきで並んでいる。
そして苦虫を噛んだ様な顔の父の隣で、笑うのを必死に我慢しながら、でもこらえきれずに笑っている「ちびまるこちゃんカット」の私がいる。6歳だった。
この時は、なぜか可笑しくて可笑しくてたまらなかった。
ところが、父は「笑うんじゃない!」と言う。
「どうして笑っちゃいけないの?」と思ったが、父の機嫌が悪くなりそうだったので口には出さなかった。
笑うまい、笑うまいとすればするほど笑いたくなり、ますます父の機嫌は悪くなった。
そして出来上がった写真には、家族の中でただひとり笑っている私が写っていた。
しかもわざわざ、この日の為に床屋に行ったので前髪は短くパッツンで、もう完全にちびまるこちゃん。
言い訳ではないが、昔の(昭和40年代前半くらいまで)女の子は大多数が「ちびまるこちゃんカット」だった。
でも、私はちびまるこちゃんにされるのが嫌だった。
特に前髪を短くされるのはすごく嫌だった。
確か「ちびまるこちゃん」の番組でも前髪を切りすぎて落ち込むまるこちゃんの話があったが、ちびまるこちゃんの気持ちはすごくよく分かる。
あれほど嫌だった前髪パッツンの髪型で写真を撮るというのに、笑顔で写っているというのが自分でも不思議なのだが、今あらためて写真を見ても非常に嬉しそうに笑っている。
それにしても、この写真はずっと好きな写真ではなかったのだが、それをなんという事か、今とあまり変わっていないだとぉ(怒)
それは、きっとあんまり老けていないってことかなと自分勝手にいいように解釈しているが、なんとも複雑な心境・・・
ちなみに今は「ちびまるこちゃんカット」ではありません。念のため・・・
まぁ家系図というほどのものではなく、曽祖父母の写真から私たち兄妹の家族までの写真を年代順に貼っただけのものだが・・・
しかし父は写真を見ながら、親戚や孫の話などをするのが楽しいらしい。
家系図は父のお世話をしてくれる職員さんたちとの話題作りになれば・・・と思って作ったものだったが、これがもしかしたら父の認知症改善に一役買っているのかもしれない。
先日は従兄弟たちが父の所に遊びに来てくれたそうで、その時に父は家系図を見ながら昔の話をいろいろ語ったそうだ。
「どうせまた同じ話をするんだわ」
その場に一緒にいた妹は、いつも同じ話ばかりを繰り返す父だったので、「また同じ話かな」と思っていたそうだ。
ところが、その時は妹も初めて聞くような話が父の口から次々に語られてびっくりしたそうだ。
写真を見ながら久しぶりに会った従兄弟たちと昔話をしているうちに、忘れていた事が思い出されてきたのかもしれない。
これに味をしめて、今度は別の写真も貼ってこようと妹と話をしている。
ところで、妹と二人で家系図に貼った私たちが子供だった頃の家族写真を見ていたら、突然、妹が笑いをこらえながら、こんなことを言った。
「うちのダンナさんがね、この写真を見て、この中で一番変わっていないのはお姉さんやな~っていうの。
ホントにおねえちゃんが一番変わっていないよねぇ。くっ、くっ(笑い)」
この家族写真を撮った時のことは、今でも覚えている。
たしか妹が1歳になった記念に写真屋さんで写したものだ。
まだ30代の若い父と母、4歳の弟、母の膝に抱かれた1歳の妹がいる。
家族みんな神妙な顔つきで並んでいる。
そして苦虫を噛んだ様な顔の父の隣で、笑うのを必死に我慢しながら、でもこらえきれずに笑っている「ちびまるこちゃんカット」の私がいる。6歳だった。
この時は、なぜか可笑しくて可笑しくてたまらなかった。
ところが、父は「笑うんじゃない!」と言う。
「どうして笑っちゃいけないの?」と思ったが、父の機嫌が悪くなりそうだったので口には出さなかった。
笑うまい、笑うまいとすればするほど笑いたくなり、ますます父の機嫌は悪くなった。
そして出来上がった写真には、家族の中でただひとり笑っている私が写っていた。
しかもわざわざ、この日の為に床屋に行ったので前髪は短くパッツンで、もう完全にちびまるこちゃん。
言い訳ではないが、昔の(昭和40年代前半くらいまで)女の子は大多数が「ちびまるこちゃんカット」だった。
でも、私はちびまるこちゃんにされるのが嫌だった。
特に前髪を短くされるのはすごく嫌だった。
確か「ちびまるこちゃん」の番組でも前髪を切りすぎて落ち込むまるこちゃんの話があったが、ちびまるこちゃんの気持ちはすごくよく分かる。
あれほど嫌だった前髪パッツンの髪型で写真を撮るというのに、笑顔で写っているというのが自分でも不思議なのだが、今あらためて写真を見ても非常に嬉しそうに笑っている。
それにしても、この写真はずっと好きな写真ではなかったのだが、それをなんという事か、今とあまり変わっていないだとぉ(怒)
それは、きっとあんまり老けていないってことかなと自分勝手にいいように解釈しているが、なんとも複雑な心境・・・
ちなみに今は「ちびまるこちゃんカット」ではありません。念のため・・・