MELANCOLICO∠メランコリコ!

ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

キレたらあかん!

2013-09-19 23:32:33 | 日記

10年前のケガ、腱板部分断裂の痛みがぶり返して、この数カ月不愉快な痛みが続いていたので、思い切って近くの整形を受信した。初診だった、で、年配の医師は、ぼくの問診票を見て、「どうして以前MRI撮った病院に行かないのか。あなたたちは治療を甘く見ている。ころころと病院を変えるべきではない」と怒り出した。言わんとしていることは理解できたけど、以前診断してくれた「肩の専門医」は、若いのに横柄で人間的に未熟だった。非常勤だったので、もう受診しても彼に会うことはないと思ったけど、いやな記憶がある病院へは行きたくなかった。それで、医師に医師への不平を言うのははばかられたので、じっと黙って聞いていたら、だんだん、怒りが収まってきて、最後はやさしいお医者様になっていった。

そして、ぼくが最後の患者だったこともあって、レントゲン写真を表示させながら、ソフトウェアのいろいろな機能を使って細かく原因と状態を説明してくれた。何か、最後は、怒りを吐き出させてくれてありがとうって感じの語り口になっていった。たぶん、わがままな患者への怒りがたまっていたのだろう。彼の若いころは、日本では医師は神様の次くらいに偉いと思う風潮があったのに、今は様相がかなり変わって、患者の中には、医学的知識がないのに診断への不信をつのらせる人が少なからずいて、日頃からうっぷんがたまっていたのかもしれない。今日感じたのは、何事も相手の立場や気持ちを推し量りながら謙虚に傾聴すれば、あなたはハッピー、私もラッキーってなることが、どんな場合にもあるんだってこと。

10年前のぼくはキレやすくて、仕事でも金銭的にかなり損をしていた。仕事仲間からもそれは指摘されて、「おまえ、カルシウム飲めよ。あれ、気分を落ち着かせるって話だぞ」って、何回か言われたことがある。で、この10年、ぼくの生活の中のキーワードは傾聴だった。その言葉を強く意識するようになっただけで、自分の周りのいろんなことが静かに解決されてきたような気がしている。今回は、決して事前に傾聴を自分に言い聞かせて行ったわけではないけど、傾聴の習慣ができてきたのか、彼の怒りに対して、こちらのアドレナリンが反射的に吹き出すこともなく、彼が言い切ったあとに、自分の言い分を穏やかな口調で言うことができて、彼も、それを静かに聞いてくれ、すべて丸く収まった。

医師の背後にいた看護師は初めあわててたけど、まあ、すぐに冷静に自分の仕事に戻っていって、先生が「今日はステロイド注射しましょう」って言うが早いか、ちゃんとステロイド注射器を用意して横に立っていた。


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2 コメント

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Unknown (ricco)
2013-09-23 15:52:24
ほっこりするいい話ですね。
傾聴することで周りの人の心も穏やかになるんですね。
何かあってもまずは、傾聴ですね!
Unknown (nankuru)
2013-09-24 00:21:03
言い返すとか、説得するとか考えるより、
まずは相手の言い分を聴いてあげる方が、いい結論に
早く到達できることが少なからずあるような気がしてます。

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