フルマラソンやハーフは走ったことが何度もあるんだけど10kmというレースは初めてだった。雨の中スタートすると、いきなり岩と泥と砂利と水たまりの急な下り坂があって、その分、また急な登り坂を駆け上がった。中間地点を過ぎるあたりでやっとコースは穏やかになったけど、7kあたりでクローバーが一面生い茂った「沼地」があってまるで泥んこレースの様相を呈した。
登り坂でかなり心拍数が限界に近付いたけど、心のどこかで「何とかなる」という自分への信頼があった。たぶん速い人たちの何分の一だったかもしれないけど、それなりに筋トレとランを継続的にしてきたので、その練習が自分への信頼につながって歩かずに済んだんだと思う。仕事でも何かトラブルに巻き込まれたとき、それまでしっかりと積み上げてきたものがあればパニくる危険性も少なく、柔軟に対処ができるのと同じだ。
少し精神的にキツイ日々が続いていたけど、このレースのおかげで区切りがついたような気がした。人間関係のややこしさも、実際は何も変わっていないんだけど、余裕がうまれたような気がする。物事はなるようにしかならないし、ならないようにはならない。物事はこっちの事情とは関係なくやってきて、関係なく去っていく。昨日のレースは大雨が続いて中止の噂も飛んだけど、当日はすこし小雨になって、それなりに始まり、それなりにみんなが走り、それなりに終わった。久しぶりにビールを飲んで、こじんまりとだが、わいわいがやがやと「祝勝会」をやって、また日常に戻った。
