脊髄性筋萎縮症と筋委縮性側策硬化症の患者さんが歩行の補助としてこのロボットスーツを保険適用で使えるようになるという。HALは脳から筋肉への電気信号を読み取って、それを補助するようにモーターが駆動する装置だ。生産現場ですでになくてはならないものとなっているロボットが、ついに作業現場や医療・介護分野で本格的に実用化の段階に入ってきた。
HALの新しいところは神経を走る微細な電気信号を体の外部から読み取って、その意図を理解し、その実現を助けるということだ。これが正確に読み取れるとなれば、将来的には、アドレナリンやセロトニンといった神経伝達物質の制御も身体の外部に装着する器具でできるようになるのではないか。ウェアラブルで幻聴防止イヤーフォンなんかができれば面白い。
でも、こうした外部から筋肉や感情を操作できる装置はいくらでも悪用できたりするから、使用に関する倫理的なルールを作る必要性があるような気もする。本当は心身ともにへとへとな人が作業現場で作業を強いられたり、一人で孤独を味わいたい人が明るくふるまうことになったり、助けられるどころか、本人は疲れ果て追い込まれることになりかねない。
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