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新人アイスメーカーの挑戦

2021-04-21 07:27:20 | 報道/ニュース

2021年3月24日 NHK「おはよう日本」


アイスメーカーとは
カーリングの試合の舞台となる氷を作り管理する整備士
真剣勝負を陰で支える存在である。

“氷上のチェス”と言われるカーリング。
ストーンの行方を左右するのが
リンクの表面に無数にある小さな凹凸
ぺブルである。
試合のカギとなるこの氷を管理しているのがアイスメーカーである。
青森市に住む平野さん(23)は去年の夏からこの仕事に挑戦している。
(平野さん)
「初めてぺブルを打った後は筋肉痛になりました 腕が。
 慣れてくれば力を入れずにスナップだけで打てるようになるが
 そこまでが結構大変でした。」
選手がブラシでこすることでぺブルが溶けストーンがより滑る。
ぺブルの間隔を均等に作るため
一定の速さ・左右同じ高さでシャワーを振り
水とぬるま湯をまく。
平野さんはもともと東京の美術大学で舞台芸術を学んでいた。
去年3月に大学を卒業した後も
より大きな舞台に立つことを夢見てアルバイトをしながら劇団の活動を続けた。
しかし去年の春 新型コロナの影響で拠点にしていた劇場が閉鎖。
活動は一切できなくなった。
(平野さん)
「今までやって来たものがパッと全部できなくなったから
 生活が何もなくなっちゃって
 空っぽみたいな感じ。」
生活の維持すらままならなくなり戻ってきた地元青森。
そこで初めて見た氷の舞台が彼女の人生を変えた。
(平野さん)
「カーリングアイスっていうものって
 言葉がいらない美しさがあって
 今までやって来たものとは全く別な世界観だったたらこそ
 ぐっと引き込まれて
 それを人が作っているのはすごいと思って。」
その氷を作っていたのが中島さん(71)。
この道30年。
世界選手権や平昌オリンピックにも派遣された日本を代表するアイスメーカーの1人である。
平野さんは中島さんに弟子入り。
迷いはなかった。
(平野さん)
「私のような者が普通に生活していたら会えないようなレベルの方だなって思いました。」
(中島さん)
「ちょっと買いかぶり過ぎ。」
(平野さん)
「ほんとにほんとにほんとに。」
(中島)
「彼女は舞台芸術の方を目指してやってきているということもあって物作りは興味あるし
 そういう分では能力を発揮してくれると思ってました。」
常に持ち歩くノートに貼っている平野さんの好きな言葉がある。
それはアイスメーカーとしての心得。
芸術家であり
専門家であり
非常にひたむきで勤勉な人であるという認識である
まったく違う世界のように見える演劇とアイスメイク。
しかしそこには通じるものがあった。
(平野さん)
「作品を作っていると批評にさらされるが
 アイスメイクも同じで
 その言葉全部を真に受けてたら何も作れなくなるから
 自分はこういう空間にしたいとか
 こういうアイスにしたいという思いが
 1つしっかり
 まっすぐないとやっていけない。」
平野さんがコロナ禍で見つけた新たな人生。
氷上で人を輝かせる舞台を作ろうとしている。




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