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2012年の賀詞

2011-11-07 16:20:58 | 編集手帳



  11月6日付 読売新聞編集手帳


  謹賀新年。
  昨年を振り返りますと、
  毎朝、
  目がさめるたびに、
  何かしら世の中に信じられないようなことが起こっていて、心が安まるひまのない一年でした。
  日本中に自然災害が吹き荒れ…。

  安藤百福さんが96歳の時、
  2007年元旦付の年賀状の書き出しだ。
  インスタントラーメン発明王は味わい深い文章や言葉も多数残した。
  語録「安藤百福かく語りき」(中央公論新社)に〈最後の年賀状〉として紹介されている。

  安藤さんは年賀状や年頭所感を大切にし、
  じっくりとしたためた。
  06年も確かに、
  豪雪、
  豪雨、
  竜巻などで大変な年ではあったが、
  では今年を、
  存命ならばどう振り返るだろう。
  天国から頂戴できないものかと想(おも)う。

  全国で年賀はがきの販売が始まった。
  未曽有の災厄の中で、
  どんな賀詞がよいかと悩んでいる人も多いようだ。
  特に被災地の知人宛ては難しい。
  ならば安藤さんのように言葉を尽くしてはいかがだろう。

  今こそ、
  近況と心境を丁寧に伝え合いたい。
  できれば復興支援にもあてる寄付金付き年賀はがきで。
  〈最後の年賀状〉は次代の子供たちに期待する言葉で前向きに締められていた。

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