日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

趙紫陽元書記 “功績の再評価”を

2019-11-08 07:00:00 | 報道/ニュース

10月17日 NHKBS1「キャッチ!世界のトップニュース」


1980年代に首相や共産党トップの総書記を務めた趙紫陽氏。
民主的な政治体制を構築しようとしたが
天安門事件で
民主化を求める学生に理解を示したことから失脚した。
その後 趙氏の功績を再評価することはダブー視され続けている。
その趙氏の生誕から100年。
関係者は
習近平国家主席が権力の一極集中を進める今こそ
趙氏が目指した政治改革が必要だとしている。

河南省の農村部にある趙紫陽氏の故郷。
小さな路地を入ると趙氏の旧宅がある。
いまは地元の人たちによって記念館として整備されている。
生誕100年を祝う垂れ幕が掲げられ
館内には写真が飾られるなど
その功績がたたえられている。
中国メディアに紹介されることはなく訪れる人もごくわずかだが
来訪者からは“国民はあなたを永遠に忘れない”といった書置きが残されていた。
(地元住民)
「趙氏の首相就任当初多くの人が訪れたので
 記念館として旧宅を整備しました。
 彼は改革開放を推し進めました。」
1987年に共産党総書記に就任した趙氏。
改革派の指導者として国内外から期待を集めた。
しかし天安門事件(1989年)で民主化を求める学生に理解を示し
指導部内から批判されて失脚した。
(当時 趙紫陽総書記)
「学生のみんなが提起した問題は
 話し合いで最終的には必ず解決できる。」
その後 北京の自宅で15年余軟禁された末
2005年1月に死去した。
天安門事件から30年となる今年。
趙氏の命日に趙紫陽氏の家に通じる道には多くの警察官が警戒にあたっていた。
(警察官)
「遺族は“取材を受けない”と言っている。
 うそではない。
 本当だ。」
遺族の協力を得て自宅を訪れると
今も趙氏を慕う人が追悼に訪れていた。
(趙氏の長女 王雁南さん)
「父の冤罪は30年も晴らされていない。
 非常に悲しむべきことです。
 本当は名誉を回復すべきだと政府も分かっているはずです。」
趙氏の生誕100年を機にその功績を見直すべきだと訴える人もいる。
元部下の呉偉さん。
政治改革を進めるため
当時 趙氏をトップとした共産党組織で研究をしていた呉さん。
共産党が全ての権力を握る構造は非効率だとして
より民主的な体制を築くための構想案を同僚たちと作成。
その方針は1987年の共産党大会でも採択された。
(元部下 呉偉さん)
「共産党がなんでも監督するのではなく
 行政や企業などがそれぞれ役割を担う。
 趙氏は穏健な手法で徐々に中国を変えようとしました。」
しかし天安門事件で趙氏が失脚すると
呉案がいた組織も“民主化運動を扇動した”と解体された。
(元部下 呉偉さん)
「共産党はこれまで階級闘争だとして意見の合わないものを弾圧してきました。
 趙氏が民主と法治による問題解決を主張したことは称賛されるべきです。」
“趙氏の功績は歴史が評価する”という呉さん。
習近平国家主席が権力の一極集中を進めるなか
今こそ趙氏が目指した政治改革が必要だと
インターネット上で訴えている。
(元部下 呉偉さん)
「改革の歴史を逆行させることは容認できません。
 生誕100年を機に趙氏の改革方針や歴史的な教訓を総括し
 中国の政治をより民主的なものへと転換すべきです。」






コメント    この記事についてブログを書く
« 中東で広がるイランの“ドロー... | トップ | タイの街を活性化 ストリート... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事