演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

でも集中力って

2009年11月02日 20時01分25秒 | 基礎練習
よく考えると集中力というのはよく分かりません。
目に見えないものだし、人によって解釈が違うからです。
ここでは、次のように定義します。
「数人で同じ音が聞ける」
「聞いた音に反応して行動が出来る」
書くとすごく簡単です。

高校生にお芝居を教えるといっても
本番までの3回ぐらいの練習に付き合うだけだった私は
時間的にも高度なものは追求できませんでしたから
一番簡単なことをやるしかありませんでした。

それが、この二つです。

それから、この二つは演出にも応用が可能です。

具体的には、ストップモーションを
なるべく小さい合図でやります。

まずは普通に。
それからどんどん音を小さくしていきます。

次に、その小さい音の合図で
動きを合わせます。
同時に崩れ落ちるとか
同じ方向を見る
違う方向を見る

これのいい点は、音楽や観客に分かる合図で
動きを合わせるのではないため
観客からみると、はっとする動きが出来ることです。

ストップモーションは普通の動きやスローモーションからやります。
これによって、止まることができるようになります。
意外に思うかもしれませんが
高校生が演技をすると、一番出来ないのは
止まることです。
大体の生徒は腰や足がぐらぐら動きます。

舞台では普通の動きと違って
パラパラ漫画のような動きのほうが
声もよく出るし、観客からは見やすいということは前にも書きました。
つまり、止まっている状態が連続すると動きになるのです。

これを極端にすると歌舞伎の所作になります。

たった二つです。
試してください。

では、これが「試験」や「成績」とどうかかわっているのか。
試験は本番の舞台のようなものです。
本番で落ち着ければ、試験でもさほど上がることはありません。
本番中、他人の出す小さい合図の音が聞こえるなら、
試験中に自分の心を落ち着かせるなんてたやすいことです。

最後に私たちが小さい音で練習するときは
舌の先で「ちっ」と小さく音を出しています。

かっこよく演出に取り入れてください。

たとえば、駅のホームで背中合わせにいた二人が、同時に振り向いて見詰め合う。
恋が始まりそうな予感がするでしょ。
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