名馬電機社長の事業報告という名の日記

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「蒼山サグ的ウマ娘読本 Make debut!編」に寄稿しました

2022年12月24日 | 日常
前回、前々回に続き、蒼山サグ先生の競馬同人誌シリーズに執筆者として参加させていただいた。
今回は「ウマ娘」をテーマにするという挑戦作となっている。

「ウマ娘」というコンテンツが競馬好きの中でも賛否分かれる作品だが私自身はこれまで話題にしたり、賛や否の論を語って態度を表明することはほぼなかった。
というのも興味の対象外であったので、賛も否も無かったというのが正直なところである。

にも関わらず今回参加したのは「競馬側からウマ娘側にアプローチすることでウマ娘を入り口にモノホンの競馬を好きになる、競馬というコンテンツそのもののファンになる人を増やす一助となるのでは。」と考えたからだ。

そういう考えに至ったのには過去の自分の経験から「偏狭なコンテンツ愛好家になりたくない」というものがあった。
私自身は「ダビスタ」という競馬ゲームを入り口に競馬に興味を持ち、リアルの競馬ファンになっていった人間だった。様々な競馬に関するコンテンツに触れていったのだが、その中でとある競馬のコミックスのあとがき漫画の中でその作者の方が

「競馬はデジタルが介入し始めてから変になった」
「ゲームキャラとして馬を見る人間が競馬場に乗り込んで傍若無人にふるまう」

と描かれているのを見て、ものすごく嫌な気分になった事があった。作者の方も限られたコマ数の中でお気持ち表明するためにあえて極端な表現を取ったのかな、と今となっては思わんでもないが当時はゲームきっかけで競馬を好きになった自分が、元々の競馬ファンから拒絶されたという感覚になったのを今となっても鮮明に覚えている。
そんな経験をしているからこそ、たとえ「ウマ娘」という世界観が私の理解の範疇を超えていたとしても、それをきっかけに競馬コンテンツを好きになってくれる人たちに対しては寛大でいたい、何ならこちら側の魅力から作法まで親切丁寧に教えてあげたいと思うのである。

今年の後半、競馬場への入場も緩和されて賑わいが戻ってきたが、明らかに客層が異なっていた。「ラッタッタ」と称される一連のJRAによるCMキャンペーンや「UMAJO」という女性向けのPR活動などが功を奏している雰囲気だが、「行ったこと無いけど競馬場へ行く」という行動を取るトリガーの一つに「ウマ娘」による競馬への心理的ハードル低下というのは確かに感じる。

実際に先日阪神競馬場へ向かう地下道で私の後ろを歩いていた小さな子供が付き添いの母親に向かい、壁一面に貼られた過去の名馬の写真を指してこう話しているのが聞こえた。
「オグリキャップ知ってる!トウカイテイオーも!」
想像ではあるが「ウマ娘」に登場する馬であることからこの子がそこを入り口に競馬に興味を持ち、競馬場に連れてきてもらっているのであろう。

競馬に新しいファンが付くことは良いことだ。きっかけはなんであれ競馬そのものの魅力が大きいからこそ惹きつけられるのだから、どんな入り口から入った人でも素養があればいずれいっちょ前の競馬ファンに育つと思うが、そこに至るまでに挫折しない手助けにほんの少しでもなれば、と思いで今回の作品に参加させていただい次第である。
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