名馬電機社長の事業報告という名の日記

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海外競馬ニュース 2014.9

2014年09月07日 | 海外競馬
北米
Verrazanoが引退(Coolmore)
Todd Pletcher厩舎所属として3歳アメリカでデビューしウッドメモリアルS、ハスケル招待とG1を勝ち、一旦引退発表したものの電撃的な欧州への移籍で今シーズンはAidan O'Brien厩舎の所属馬として芝のレースにチャレンジしたVerrazanoが引退、来年Ashford Studで種牡馬入りすることとなった。

Flower Alleyが来年は南アフリカで種牡馬生活を送ることに(RacingPost)
2011年のケンタッキーダービー馬I'll Have Anotherの父で日本ではトーセンラーの兄としてもお馴染みのFlower Alleyが来年南アフリカで種牡馬生活を送る。

キーンランド競馬場のメイントラック改修完了(Bloodhorse)
ポリトラックコースをメイントラックの路盤としてきたキーンランド競馬場がBC開催を見据えてメイントラックをダートに戻した。そしてその新コースの排水機能の説明などを映像で紹介。

Palace Malice引退(Bloodhorse)
昨年のベルモントS勝ち馬Palace Maliceが左後肢の骨折で引退。今年に入ってG1を含む重賞4連勝と勢いがあったものの前走ホイットニーHでは6着と敗れていた。「ベルモントSだけ強かったベルモントS勝ち馬」が近年多い中、古馬になってからきっちりと結果を出していただけに残念な引退。

◆主要レース結果
・2歳
Del Mar Futurity(デル・マー・フューチュリティー) (G1) デルマーAW7f
American Pharoah(J:V.Espinoza/T:B.Baffert)
スタートから先手を取ったAmerican Pahroahが直線に向くと二番手以下をさらに引き離して圧勝。デビュー戦5着のあとここに出走してきて未勝利のままG1勝利。Zayat Stablesの自家生産馬でお父さんがPioneerof the Nileで父にとってはこれが産駒G1初制覇。管理するのはBob Baffert厩舎。

Del Mar Debutante S(デル・マー・デビュータントS)(G1) デルマーAW7f 牝馬
Sunset Glow(J:V.Espinoza/T:W.Ward)
4角先頭で回ってきたHer Emmynencyを内から交わしたSunset GlowがHer Emmynencyとの叩き合いを制して1着。Sunset Glow、6月のアスコット遠征で2着のあと帰国初戦のSorrento Stakes(G2)に続いて連勝でG1初勝利。

Spinaway S(スピナウェイS)(G1) サラトガD7f 牝馬
Condo Commando(J:J.Bravo/T:R.Rodriguez)
スタートからハナを切ったCondo Commandoが先頭で4角を回ると後続を寄せ付けない走りでそのままゴール。デビュー2戦目でのG1制覇となった。ちなみにこのレースリンク先の映像でもクローズアップされているがニューヨーク地区の競馬場で実況を担当してきたTom Derkin氏の最後の実況となったレース。名前を知らなくても数々の名勝負が彼の実況をBGMに繰り広げられてきたのを、彼の声を聞けば思い出される。

Hopeful Stakes(ホープフルS) (G1) サラトガD7f
Competitive Edge(J:J.Velazquez/T:T.Pletcher)
先頭から差のない3番手で道中レースを進めたCompetitive Edgeが3コーナーから先頭に並びかけ、直線ゴーサインが出されると後続をどんどん突き放して最後は5・3/4馬身差の完勝。今年のFasigtipton Floridaで75万ドルと3番目の高値で取引されていた馬。Todd Pletcher調教師はこれでステークス勝利が999勝目。2着のI Spent Itともどもお父さんは今年が初年度のSuper Saver。


・3歳
Secretariat Stakes(セクレタリアトS)(G1) アーリントン芝10f
Adelaide(J:R.Moore/T:A.O'Brien)
逃げるTouristに道中3番手から直線で並びかけたAidan O'Brienが送り込んだ遠征馬Adelaideが馬場の真ん中を伸びて押し切り。2着に逃げたTouristが残った。Adelaide、Galileo産駒の男馬でCoolmore所有、前走ベルモントで行われたベルモントダービーが2着。アメリカ遠征2回めで嬉しいG1勝ち。

Alabama Stakes(アラバマS)(G1) サラトガD10f 牝馬
Stopchargingmaria(J:J.Velazquez/T:T.Pletcher)
道中2番手から直線先頭に立ち、後続の追撃を振りきったのは1番人気のStopchargingmaria。Todd Pletcher調教師が管理するTale of the Cat産駒。前走CCAオークスに続くG1連勝でBCディスタフの有力候補。

Del Mar Oaks(デルマーオークス)(G1) デルマー芝9f 牝馬
Personal Diary(J:C.Nakatani/T:V.Oliver)
直線、道中は馬群の最後方を進んでいたPersonal Diaryが馬群の真ん中を割って先頭に立つと最後は2着に2と3/4馬身をつける完勝。Personal Diaryはデビュー戦で勝利を上げて以来久々の勝利が重賞&G1初制覇。

King's Bishop Stakes(キングス・ビショップS) (G1) サラトガD7f
The Big Beast(J:J.Castellano/T:A.Dutrow)
スタートから先頭を走っていたFast Annaが逃げこみを図るところ、道中3番手から直線追い上げてきたThe Big Beastが並びかけるとゴール前で差しきって一着。The Big Beast、デビューしたのが今年の3月で初勝利は6月。そこから2連勝で初の重賞挑戦となったここで初G1制覇。

Travers Stakes(トラヴァースS) (G1) サラトガD10f
V.E.Day(J:J.Castellano/T:J.Jerkens)
スタート直後から人気の3頭、Bayern、Tonalist、Wicked Strongが先行集団を占める展開。4コーナーで横一線になるとまず逃げていたBayernが脱落しTonalistも伸びあぐねる中Wicked Strongが力強く先頭に立ち「このまま押し切るか?」と思われたところ後方から馬群の中を割って伸びてきたのは人気薄のV.E.Day。ゴール前わずかに交わして番狂わせ。ちなみに勝ち馬と2着馬は同じJames Jerkens調教師の管理馬であり、「2頭出しの人気薄」となった。V.E.Dayのお父さんEnglish Channelにとっては産駒初のG1勝ち。


・3歳以上
Beverly D.Stakes(ビヴァリー・ディーS)(G1) アーリントン芝9.5f 牝馬
Euro Charline(J:R.Moore/T:M.Botti)
道中中団につけていた欧州からの遠征馬Euro Charlineが4コーナーで綺麗に外に出すと馬場の真ん中から脚を伸ばして差しきり勝ち。2着はFrankieが騎乗しこちらも後ろから差してきたStephanie's Kitten。勝ったEuro Charlineは3歳馬で今年の春は英国1000ギニー5着、コロネーションS3着という実績があった馬。これがG1初制覇。

Arlington Million(アーリントン・ミリオン)(G1) アーリントン芝10f
Hardest Core(J:E.Vaz/T:E.Graham)
欧州からの遠征馬Side Glanceが逃げて同じく遠征馬Magicianが2番手という展開。4コーナー手前でMagicianがSide Glanceに並びかけ交わしにかかるも内のSide Glanceもしぶとく抵抗。なんとかMagicianが先頭になったもののをれを馬場の真ん中から一気に差しきったのは道中3番手のインから直線外に持ち出していた地元アメリカのHardest Core。ここが初の重賞出走だったが見事な差し脚がハマってG1制覇達成。

Sword Dancer Invitational(スウォードダンサー招待)(G1) サラトガ芝12f
Main Sequence(J:R.Maragh/T:G.Motion)
7頭立ての芝の長距離戦、前半こそそこそこのペースで行ったもののさすがに中盤はペースが落ち着き3コーナー手前から徐々にペースアップ。その中馬群の外外を回って後方2番手から進出していったMain Sequence。直線はImaginingが逃げこみを図るところ、大外から徐々に差を詰めたMain Sequenceが頭差差しきったところがゴール。ヨーロッパからの移籍馬で3歳時にはパリ大賞典4着という実績もある馬。前走米国移籍初戦のユナイテッドネイションSに続くG1連勝。

Personal Ensign Stakes(パーソナル・エンスンS) (G1) サラトガD9f 牝馬
Close Hatches(J:J.Rosario/T:W.Mott)
どろんこ馬場の中で行われたレースは、スタートからハナを切ったClose Hatchesが走りにくそうな後続を突き放して堂々の逃げ切り。2着以下は馬場の事があり一概に評価を下げられないが、今年に入って4戦4勝、G1を3連勝としたClose Hatchesの強さは本物。G1勝ちはこれで通算5勝目となった。

Ballerina Stakes(バレリーナS)(G1) サラトガD7f 牝馬
Artemis Agrotera(J:R.Maragh/T:M.Hushion)
道中2番手でレースを進めたArtemis Agroteraが直線に入ると後続を突き放す強い競馬で6馬身半差の圧勝、2着に人気のMy Miss Aureliaが入った。勝ったArtemis Agroteraは3歳馬で昨年2歳時にFrizette Stakes(G1)の勝ち鞍があった馬。その後BCJFが5着で今期初戦となったAcorn Stakes8着のあと一般戦を勝ってここに出走していた。

Pacific Classic Stakes(パシフィック・クラシック)(G1) デルマーAW10f
Shared Belief(J:M.Smith/T:J.Hollendorfer)
人気の1頭Game On Dudeが半マイル45.75秒で飛ばすハイラップ、道中5番手から進出したShared Beliefが同じ3歳馬のToast of New Yorkと一緒にまくり気味に進出すると直線では先頭に立ち後は独壇場。2着もToast of New Yorkが守って3歳馬のワンツーフィニッシュ。

Bernard Baruch H(バーナード・バルークH) (G2) サラトガ芝8.5f
Wise Dan(J:J.Velazquez/T:C.Lopresti)
注目はなんといっても、疝痛の手術明けの復帰戦となる2年連続年度代表馬Wise Dan。道中4番手につけると直線で前行く馬を交わしきり、後ろから迫ってきたOptimizerの追撃をわずかに抑えて勝利。

Forego S(フォアゴーS)(G1) サラトガD7f
Palace(J:C.Velasquez/T:L.Rice)
道中3番手のインに構えていたPalaceが直線に向いたところで1頭分開いた埒沿いのスペースに一気に切れ込むとそのまま先頭に立って完勝。前走に続くG1連勝となった。

Woodward S(ウッドウォードS)(G1) サラトガD9f
Itsmyluckyday(J:P.Lopez/T:E.Plesa)
人気を分けあった2頭、MorenoとItsmyluckydayがスタートから先頭2番手。直線までその隊列は変わらず直線に入ったところからは2頭のSIDE BY SIDEの一騎打ち。残り1fでItsmyluckydayが先頭に立つとそのまま押し切り。



欧州
Soft Falling Rainが引退、南アフリカで種牡馬入り(RacingPost)
昨年のゴドルフィンマイル勝ち馬のSoft Falling Rainが引退し南アフリカで種牡馬入りすることに。引き続きSheikh Hamdan殿下が引き続き所有権を持ち、何頭かの所有牝馬に種付けする予定。

Dunaden引退(RacingPost)
メルボルンカップを含むG1・3勝を挙げたDunadenが引退、Overbury Studで種牡馬入り。

J.スペンサー騎手が引退(RacingPost)
欧州を代表する騎手の1人であるJamie Spencerが今季限りで騎手を引退し、現在主戦騎手を務めているQatar Racingのマネージメントチームに加わると発表。まだまだ34歳と若く唐突だっただけに非常に衝撃的なニュース。

J.スペンサーの後釜はA.アッゼニ騎手(Racing Post)
で、Qatar Racingの来季のファーストジョッキーはAndrea Atzeni騎手。手際が良い。

Shea Shea 引退(RacingPost)
世界中のスプリント路線をここ数年間賑わしてくれたShea Sheaが引退。

Talent引退(RacingPost)
昨年の英国オークス馬Talentが引退。オークス制覇後秋には男馬に混じってセントレジャー2着という成績もあったが、勝利を挙げることはできていなかった。

BBAG Yearling SaleでNovellistのオーナーがセール最高価格馬を落札(RacingPost)
NovellistのオーナーだったDr Christoph BerglarがNovellistと同じ父Monsunの男馬をセール最高価格の45万ユーロで落札。

◆主要レース結果
・2歳
Prix Morny(モルニ賞) (G1) ドーヴィル芝6f
The Wow Signal(J:F.Dettori/T:J.Quinn)
馬場の真ん中から伸びてきたThe Wow Signalがアメリカからの遠征馬Hootenannyを半馬身抑えて1着。前走ロイヤルアスコットのCoventry Stakes1着に続く重賞連勝、3戦3勝。


・3歳
Prix de la Nonette(ノネット賞) (G2) ドーヴィル芝10f 牝馬
Avenir Certain (J:G.Benoist/T:J.Rouget)
仏牝馬二冠馬5戦5勝のAvenir Certainが完勝。道中馬群の中でレースをすすめ、直線に向いて馬群がバラけると馬なりのまま先頭に立ち、鞍上が軽くしかける程度でほぼ流したまま一着。


・3歳以上
Prix Maurice de Gheest(モーリス・ド・ゲスト賞) (G1) ドーヴィル芝6.5f
Garswood(J:G.Mosse/T:R.Fahey)
道中は真ん中辺りに付けていたGarswoodが残り3fあたりから追い出されると、スタンドから一番遠い馬場の真ん中あたりを伸びてきて1着。英国からの遠征馬だが昨年のフォレ賞に遠征して3着という実績があった馬。


Grosser Preis von Berlin(ベルリン大賞)(G1) ホッペガルテン芝12f
Sirius(J:S.Hellyn/T:A.Lowe)
道中中団やや後方でレースを進めていた3歳馬のSiriusが直線外から力強く伸びて1着。ドイツの3歳世代の層の厚さを象徴するような勝利。

Prix Jacques le Marois(ジャック・ル・マロワ賞) (G1) ドーヴィル芝8f
Kingman(J:J.Doyle/T:J.Gosden)
注目は3歳最強マイラーのKingman対古馬マイラーの代表格Olympic Gloryの対決。これまで時計の速い馬場で高いパフォーマンスを発揮してきたKingmanだけにこの日のSoftという馬場状態も鍵と思われていたが、諸々の心配は杞憂に終わった。周囲が早々に手が動き出す中残り300あたりまでじっくり構えたDoyleが仕掛けると一気に加速して2と1/2馬身差をつける完勝。

International Stakes(インターナショナルS) (G1) ヨーク芝10f
Australia(J:J.O'Brien/T:A.O'Brien)
注目はなんといっても今年の英国ダービー馬Australia。斤量の関係で主戦のJosephが本来なら乗れないところだったが、この馬にどうしても乗りたいJosephは通常ならやらないレベルまで減量をして騎乗。当日の様子は顔面蒼白で傍目にもふらふらなのが感じられるような状態。レースはAustraliaが最後方に構える展開で直線へ。古馬の代表MukhadramとTelescopeが叩き合うところ大外からAustraliaが伸びてきて1着。2着には道中後ろから2頭目を進んでいたフランスダービー馬The Grey Gatsbyが入って3歳馬、今年の英仏ダービー馬のワンツーフィニッシュ。

Yorkshire Oaks(ヨークシャーオークス) (G1) ヨーク芝12f 牝馬
Tapestry(J:R.Moore/T:A.O'Brien)
人気の中心は無敗のオークス馬にしてキングジョージ勝ち馬の3歳牝馬Taghrooda。レースでは中団につけ、直線に向いても馬なりのまま、徐々にポジションを上げていくと持ったままで先頭に立ち満を持して追い出され、さあここからどれだけちぎるんだと思われたところ、前半後方に構え、一旦はTaghroodaに離されていたTapestryがいつの間にかTaghroodaの直後まで迫ってきており、直線半ばからは2頭の一騎打ち。壮絶な叩き合いの末先頭でゴールを駆け抜けたのはTapestry。Taghroodaはまさかの連勝ストップとなってしまったが3着以下は大きく離しており、陣営も素直にTapestryの勝利を賞賛するしか無かった。勝ったTapestryも同じ3歳牝馬で、Aidan O'Brien厩舎のGalileo×Danehill黄金配合で、来年のダービー有力馬に挙げられている2歳のJohn F Kennedyの全姉にあたる。前走アイリッシュオークスがBraceletの2着だった。

Nunthorpe Stakes(ナンソープS) (G1) ヨーク芝5f
Sole Power(J:R.Hughes/T:E.Lynam)
人気のSole Powerは後方からの競馬で、道中何度となく狙った進路が狭くなりそのたびにスイッチングを行うロスの多い競馬ぶり。しかし最後は1頭分のスペースがあるかないかの隙間に一瞬の瞬発力で滑りこむと馬と馬の間を割って綺麗に抜けきった。

Prix Jean Romanet(ジャン・ロマネ賞) (G1) ドーヴィル芝10f 牝馬
Ribbons(J:F.Dettori/T:J.Fanshawe)
道中後方から4コーナーでは大外に持ち出したRibbonsが鋭く伸びて豪快な差しきり勝ち。Manduro産駒の4歳牝馬でここまで7戦5勝も重賞はここが初めての出走。しかし難なく勝利で通算8戦6勝。
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