このポスターを地下鉄の駅で見た時にはちょっと驚きました。クロスした両手には荒縄が巻かれ、幾筋も血の跡が生々しくあります。最初は奴隷制度か何かを扱う博物館の企画かと思ったんです。
ところがよく見ると SPANISH PAINTING & SCULPTURE 1600-1700と書いてあります。ということはこれは人間の写真ではなく彫刻?
ナショナル・ギャラリーのSainsbury Wingで行われている“THE SACRED MADE REAL”という展覧会は、スペインの黄金時代と呼ばれる17世紀の宗教画及び彫刻を集めています。
ベラスケスやスルバランといった巨匠の作品を含めた絵画も印象深かったですが、ショッキングだったのは数々の彫刻です。
何しろリアル!
ガラスで巧妙に作られた眼や涙、象牙の歯などを持つ等身大の彫刻が、繊細な筋肉の様子まで見事に彫り込まれ、それにまた素晴らしい彩色が施されているのです。
ここで面白い事実。当時は彫刻の担当と彩色の担当がギルドによって分かれていたため、同一人物が最後まで作品を仕上げるのは許されていなかったのです。それで作者を見ても(無名の人たちを含む)複数の人物が記載されています。考えてみたら、昔は“アート”というより、技術屋だったんでしょうね。
同じ宗教関連でも、日本の仏像を見て感じる心の平穏さとは全く違って、心を熱く騒がせる感覚です。さすがスペイン!
ところがよく見ると SPANISH PAINTING & SCULPTURE 1600-1700と書いてあります。ということはこれは人間の写真ではなく彫刻?
ナショナル・ギャラリーのSainsbury Wingで行われている“THE SACRED MADE REAL”という展覧会は、スペインの黄金時代と呼ばれる17世紀の宗教画及び彫刻を集めています。
ベラスケスやスルバランといった巨匠の作品を含めた絵画も印象深かったですが、ショッキングだったのは数々の彫刻です。
何しろリアル!
ガラスで巧妙に作られた眼や涙、象牙の歯などを持つ等身大の彫刻が、繊細な筋肉の様子まで見事に彫り込まれ、それにまた素晴らしい彩色が施されているのです。
ここで面白い事実。当時は彫刻の担当と彩色の担当がギルドによって分かれていたため、同一人物が最後まで作品を仕上げるのは許されていなかったのです。それで作者を見ても(無名の人たちを含む)複数の人物が記載されています。考えてみたら、昔は“アート”というより、技術屋だったんでしょうね。
同じ宗教関連でも、日本の仏像を見て感じる心の平穏さとは全く違って、心を熱く騒がせる感覚です。さすがスペイン!