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ロンドンから徒然に

GREEN MIND from Fukushima ~ 秦 基博アコースティックライブ

2011-09-21 | 音楽
 秦 基博くん自主企画のGREEN MINDというライヴがあります。
 木があって(時々会場のセットに使われます)、森があって(ある時は屋外で催されます)、いやそんな細工はなくても、彼の原点であるアコースティック・ギター1本の弾き語りを中心にしたライヴからは、文字通り“みどり”の爽やかさや温もり、そして時に悲しみが感じ取れる、ナチュラルなライヴです。
 そこにはおそらく彼なりの自然環境に対する問題意識が存在するのでしょうが、決して大仰に構えたメッセージを投げたり、観客を“環境活動”といった敷居の高いエリアにいざなったりすることはありません。
 ライヴに参加した人達は、歌の持っているやさしさや強さに触れて、結果的に自然への(そして人への)思いやりを感じ取り、自らの環境に対する(そして大げさに言えば人生に対する)姿勢を問いただすことになると思うのです。
 それを自然体でやれるところに秦 基博というアーティストの偉大さを感じます。

 2011年。この年を振り返る時、決してあの東日本大震災の悲しみや痛みを避けては通ることができないと思います。この年に行うイベントの締め括りとして何を企画しようかと考えた時、心に浮かんだのが秦くんの存在です。
 「鋼と硝子でできた声」と評される、繊細かつ剛胆な彼の天性の声質。そして同様に、傷つく魂を描きながらもそこから踏み出して行く勇気を与えるソング・ライティング。さらには彼の飾らない、素直で真面目な人柄。それらが相俟って伝えられるパフォーマンスこそ、この年にあるべきイベントの姿だという思いに至りました。
 かつて歌に存在した暖かさと強さがこれほど求められる年はないんじゃないかと思っています。そしてそのことを今また信じさせてくれるアーティストが秦 基博だと感じています。

 あの悲惨な状況の直後には、誰もがボランティアだとか寄付だとかに邁進したと思います。でも本当に大切なのは、そういう一種の昂揚状態が落ち着いてからも続けることができるかということだと思います。そういう観点から、さり気なく、しかし参加した人が皆きちんと自分の内面に向き合うことのできるライヴを企画したいという願いがあります。
 GREEN MINDが示してくれた自然体の姿勢は、その意味でも僕の思いに合致します。必要以上に感傷的にならないよう“チャリティ”という言葉は前面に出さず、でもきちんとやれる範囲で冷静に支援に目を向ける、そんなライヴ。



 秦 基博と千趣会共同企画という形で“GREEN MIND from Fukushima”を12月17日(土)に、福島県いわき市芸術文化交流会館で開催することになりました。
 意識的に from を使ったのは、福島の地のみで完結させるというのでなくここから発信して行きたいという思いからです。事実その言葉通りに、USTREAMで全国、いや全世界に向けての同時中継を計画しています。
 そして、ライヴの収益金は、東日本大震災の義援金として日本赤十字社へ寄付されます。

 只今この公演のチケット先行予約受付中です(9月21日正午から28日午後6時まで)。詳しくは下記をクリックして下さい。
 千趣会ベルメゾンネット特設ページ
 秦 基博オフィシャルホームページ

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