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ロンドンから徒然に

「夏」休み

2010-09-27 | 旅・イベント
 旅を求める気分というのは不思議なもので、頭で考える行き先と、身体が本能的に感じてしまう行き先が違う時があります。
 今年は日本と違って完璧な冷夏だったので、わずかな期間ながらせっかく取れた「夏」休みは、どこかまだこの季節でも光線が豊かなところと決めていました。それでスペインか南仏、イタリア南部辺りにしようかと思っていたのですが(“島”とまで一気にならないところが、やはりアウトドア指向ではないんだな)、結局選んだのはフィレンツェでした。
 何故か気分が開放的な中にも少しだけストイックなものを望んでいて、古い建築物や美術を求めたんです。
 でも着いてみたら、思ったよりもまだ“夏”の名残があって、結果的には両方満足させられて良かったのかな。

 フィレンツェは昔、イタリアの他の都市に住んで日本のテレビ局のコーディネイターをやっている人の車に乗せてもらい、仕事の移動途中で2~3時間寄っただけの街です。だから殆ど全貌を知りません。
 その時は中心部に車を駐めることができずに、川の対岸の高い場所から街を眺めたのですが、ランチタイムにもかかわらず、ひどい胃痛でせっかくの食事もままならなかったんです。だから正直言って印象の良い街ではなく、その後も訪れることがありませんでした。

 今回も直前まで仕事が忙しかったので、殆ど下調べもないまま。到着して、まずは自分の足でぶらぶらと歩くことから始めました。というか、市内には電車も地下鉄もなく、主立った乗り物はバスだけ。歩かざるをえないとも言えます。無目的に歩いても、ぶつかる建物のどれもが絵に描いたように綺麗です。
 それにしても驚いたのは観光客の多さ。それに日本人がすごく多いですね。こんな感じは久しぶりです。ホテルの人の話では、フィレンツェの住民は30万人くらいなのだが、その何倍もの観光客がいるとのこと。納得です。

 色々と説明するよりも、まずは半日の写真ですが、雰囲気を感じて下さい。