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ロンドンから徒然に

豪邸見学

2010-09-20 | 旅・イベント
  60~70年代にかけてのKing’s Road周辺が流行の中心地だったこともあり、テムズ川沿いのCheyne Walkに立ち並ぶ豪邸の一角には、かつてローリング・ストーンズのメンバーが全員住んでいたという話を聞いたことがあります。少し前にロン・ウッドが家を売りに出したので、残るはチャーリー・ワッツだけになりましたが。
 いや、なんでこんな話をするかというと、昨日そういったCheyne Walkの豪邸のうちの1軒LindseyにHouseに入る機会があったので、彼らのうちをあれこれ想像してみたからです。

 もちろんこんなところに知り合いがいるわけもなく、実は恒例のOpen Houseのイベントで、ここが開放されていたのです。9月半ばの土・日の2日間に、普段入ることのできない所も含めてたくさんの建物(今年は700以上)が参加する秋の一大行事です。
 これが実は意外と日本の方には知られていなくて、多分観光ガイドとかにも載っていないんじゃないでしょうか。秋の観光旅行の穴場だと思います。

 昨年は公共の建物を中心に回ったので、今回は個人宅やオフィスを訪ねてみようと漠然と考えていたら、どれもこれも主立ったところは全て事前予約のみ可能なんです。
 したがって、けっこう運任せの行程になりましたが、上記のLindsey Houseは少し並んだだけで入れた次第です。

 残念ながら内部も庭も写真禁止だったので、何もお見せすることはできないのですが、もともと巨大なお屋敷を7つの番地に分けた邸宅は、それでも感嘆に十分なほど豪華です。その中にはかつて画家のWhistlerが住んでいたうちもあって、彼はこの時代に有名な『灰色と黒のアレンジメント~母の肖像』を描いています。
 見学の後、係員にお礼を言って立ち去ろうとすると、「こちらこそありがとう。私もここの住人のふりをできて幸せだわ」とのこと(笑)



 とにかく700以上もの建物ときては、よほど計画をうまく立てない限り1日に回れる数はしれています。そこで皆、的を絞って予約するわけですが、今年もしかして一番人気じゃなかったのかなと思っているのはBT Towerです。
 全長が189mあり、市内のどこにいてもけっこう目立つタワーなのですが、それゆえに標的になったのか、ここの最上階にあったレストランのトイレがIRAによって爆破され、それをきっかけにその後レストランは閉鎖、最近までずっと一般開放がなかったのですが、今年のOpen Houseには参加が決まりました。

 上の写真はそのBT Towerをあるビルから眺めたものです。ここも実はOpen Houseに参加した建物なのですが、話が長くなったので、また後日。