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ロンドンから徒然に

アバクロ

2009-08-17 | 日常
 東京で店舗を見て回ると、本当に世界中の色んなブランドが出揃っている感があります。ファッションからグッズまで、老舗はもちろんのこと比較的最近になって名前が知られるようなものまで何でもありで驚きます。

 その意味ではロンドンも引けを取りません。さすがかつての大英帝国(?)世界中からの情報受信地としてはむしろ東京よりも力はあるかもしれません。

 ロンドンではあちこちでよく見られるブランドなのに、日本にはなかったH&Mも昨年日本に上陸して評判を呼びましたね。
 H&MにしろZARAにしろ、日本でのマーケティングに当たっては、現地(安いカジュアルのイメージ)よりもやや高級感を出すことで成功しているようです。そのため第一号店も銀座などの一等地を選んで勝負するようですね。

 あと見回して、ロンドンで大入りなのに、日本にまだ店舗のないブランドと考えていたらアバクロ(アバクロンビー&フィッチ)がありました。アメリカ生まれのこのブランドの店舗はちょっと発想が普通と違うところが面白いですよ。

 通常なら明るい照明の下で商品をよくみたいと思うでしょうが、店舗は薄暗くスポットもあまり多くありません。そして店内には麝香系の甘い香りがいつも漂って、大音量のダンス音楽が流れています。そしてそれに合わせて踊る男女。これが実は店員なのです。もちろん商品の説明はちゃんとしてくれるのですが、まずは明るく気さくに声をかけることが一番大きな仕事。買ってくれたお客さんは出口で上半身裸の男性店員とポラロイドを撮ることができます。イメージ的にはこういった健康的なセクシーさとでもいったところが売りです。

 この店員達、美男美女を揃えていると言われているのですが、実は今までに何度か問題がありました。
 ひとつはこれらの店員が白人ばかりを採用していると訴えられ、多様な人種で構成するようになったこと。同じく宣伝用のモデルでもこの問題が起きたこと。またその宣伝があまりにセクシー過ぎると批判されたりもしました。
 それから最近のイギリスでの出来事ですが、ある女性店員が義手だということが分かり、フロントの接客からバックの倉庫に回され、それが差別だと訴えています。

 聞くところによると、そのアバクロもとうとうこの冬に銀座への進出が決まったそうです。
 芸能人等の有名人がいち早くアメリカから取り寄せ着用したことで有名になり、通販やオークションでひっぱりだこになったのはいいのですが、それらの中に偽物が多くて問題になったりしたのが、もう数年前のことですから、本気で売ろうとするのなら、もうちょっと早い方が良かったのかなとも個人的には思いますが、多分アバクロも話題にはなるでしょうね。