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ロンドンから徒然に

ロンドン・アイの思い出

2009-08-04 | 旅・イベント
 中国に行って飛行機に乗ろうとすると、いつも不思議な光景に出くわします。搭乗が始まると皆が順番を争って先に乗ろうとするのです。
 手荷物を近くの棚に置きたいとかいうのなら分かるのですが、どうもそうではなく、とにかく人より早く乗りたいという感じなのです。良くも悪しくも、この自分が何でも1番というエネルギーには感心します。
 


 いや、何でこんなことを思い出したかというと、上海で建設中の大観覧車の記事を読んだからなのです。
 ロンドン・アイがギネス・ブックに世界一の観覧車と謳われた数字を見ると、直径135m、カプセルの定員25人とあります。実は既にこの記録は昨年建設されたシンガポール・フライヤーに抜かれています(直径150m、定員28人)
 ところがこの上海の巨大観覧車はもっと凄い!予定通りに行けば、直径193m、カプセルの定員40人というのですから、恐るべし中国です。

 僕はこのロンドン・アイにはちょっと思い入れがあるのです。
 というのも、ミレニアムを迎える前年の大晦日(1999年12月31日)にこの観覧車を見上げる位置に立って花火を見ていたのです。(ところがそれが動いたのを見たのも束の間、技術的な問題とやらで一般客が乗れるようになったのは結局3月でした。)



 その後満員で通過する地下鉄にいつ乗れるやら分からずに諦めて、ビール瓶の残骸が残る道をノッティング・ヒルの宿まで歩いて帰り(市内は交通規制でタクシーも走っていませんでした)やっと朝方に眠りにつけたのです。
 今でも夜のロンドン・アイを見ると、あの時の高揚感と寂寥感とが入り交じった複雑な感情を思い出します。