まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

今月の詩 11月12月

2016-11-19 23:18:09 | 文庫のページ
  おちばのてがみ
 おちばせいいち
 
 はる…なつ…あき…の
 おもいでが
 おちばになって
 きれいな てがみのように
 いちまい ひらり
 もういちまい ひらり
 (そだててくれて ありがとう)と
 だいちに とどけられます

 そしてふゆ
 ちきゅうは
 かさなりあった おちばの
 おもいでの つまったてがみを よみ
 あたたかいセーターのようにきこんで
 ふかふかとねむります
       (『のはらうたⅤ』工藤直子 童話屋)

 寒くなってきました。もう落ち葉の季節ですね。
 今月は『のはらうた』から工藤直子さんの「おちばのてがみ」を選びました。落ち葉は大地に届けられる木々の感謝の手紙なのですね。そして地球は暖かい落ち葉に包まれて冬に向かう――壮大な自然の営みをすてきに歌い上げています。
  ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇
 『落ち葉』(福音館書店)という絵本があります。黒姫山の麓に住む平山和子さんの絵本です。落ち葉がたくさん描かれています。色も形もさまざまな葉っぱ、葉脈まで細かく丁寧に描かれた葉っぱ、写真そっくりに描かれながら、あたたかさを感じる絵です。
 葉っぱと語らいながら一筆一筆、丁寧に描いていく画家の姿が想像できます。時間がたてばどんどん色も形も変えていく落ち葉の、一瞬の美しさをとどめようとする画家の気迫も感じます。ある日、雑木林を歩いていて、一枚の美しい落ち葉に出会ったのがきっかけで、平山さんは落ち葉に関心を持ち、落ち葉を描くようになります。
 工藤さんの詩を読みながら、どうぞこの絵本も手に取ってみてください。すてきな落ち葉に出会えます。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あそびの学校とレンゲの会 11月 | トップ | 11月・12月の文庫の日 ’16年 »

コメントを投稿

文庫のページ」カテゴリの最新記事