まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

今月の詩 10月

2016-10-11 07:59:31 | 文庫のページ
  きつねのこんだて
           織田道代

 こんこん ちきちき こんちきち
 こんこん つくつく こんづくし

 こんこんむらの こんきちさんちの
 こんやの こんだて なんだろう

 れんこん こんにゃく こんちく ちくわ
 こんろで にこんだ こんぶに だいこん
 そのうえ おやつは こんころもち
 
 こんこんまちの こんこさんちの
 こんやの こんだて なんだろう 

 こんがり やけた ベーコンに
 コンソメスープと コンビーフ
 コーンコロッケ バターコーン
 そのうえ おやつは こんぺいとう

 こんこん ちきちき こんちきち
   (『おどる詩 あそぶ詩 きこえる詩』 はせみつこ編 冨山房)

 9月3日に父が亡くなり、3日と8日の文庫を急きょお休みしました。2回続けてのお休みで、来てくださった方には申し訳なく思いました。10日が第2土曜日でお休み、14日は前々から予定があってい休みにしていたので、9月は17日から文庫を開きました。
 10月に入って、早くも10日が過ぎました。一気に気温も下がり、秋が深まってきました。お山のきつねはどうしているのでしょう。そんなことを考えながら、今月はきつねの詩を選びました。織田道代さんの「きつねのこんだて」という詩です。声に出すと楽しいです。軽やかなリズムにのってことばが飛び跳ねているように感じます。「こん」のつくおいしいものが何とたくさんあるのでしょう。
 さて 文庫の本棚にもきつねの出てくる本がたくさんあります。みなさんならどの本を一番に思い出しますか。絵本では、スリランカの絵本『きつねのホイティ』を思い出します。食いしん坊のホイティとゆかいな3人のおかみさんたちのお話。林明子さんの『こんとあき』は、ぬいぐるみの人形「こん」が活躍するお話です。文庫にはみちえさんに作ってもらった大きな「こん」と小さな「こん」がいます。「ともだちや」を始めたきつねがオオカミに出会って友だちになる話もありますね。内田麟太郎作、降矢なな絵の『ともだちや』シリーズです。これは男の子にも人気のシリーズです。
 湯本香樹実さんの『きつねのスケート』は知っていますか。いたずらばかりして森のみんなを困らせているきつねのお話。ある日、野ネズミと出会って、ふたりの奇妙な生活が始まります。結末が感動的です。堀川理万子さんの絵もいいです。子ぎつねと友だちになった女の子の話もあります。『彼岸花はきつねのかんざし』(朽木祥作、ささめやゆき絵)です。
 児童文学では富安陽子さんの作品にたくさんきつねが出てきます。文庫で人気の作品は『シノダ!』シリーズ。ユイとタクミ、モエの3人きょうだいのお母さんがなんときつねなのです(お父さんは人間)。お母さんの一族のきつねが人間界にやってきては大騒動を巻き起こします。富安さんの『キツネの夏休み』『小さな山神スズナ姫』にも個性豊かなきつねが登場します。きつねについてもっと知りたい方には『大天狗先生の ㊙ 妖怪学入門』(富安陽子)もおすすめです。
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