まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本の紹介 4月

2011-04-17 16:46:43 | 文庫のページ
①『あさですよ よるですよ』 かこさとし 福音館書店
 1986年8月号「こどものとも年少版」のハード版。さやえんどうの家族の1日の生活が豊かにユーモラスに描かれています。さやえんどうの子どもたちの表情も楽しく、家の中や町の中もとてもおしゃれで、絵が楽しめます。
②『とっきゅうでんしゃあつまれ』 山本忠敬 福音館書店
 1987年1月号「こどものとも年少版」のハード版。たくさんの電車が登場し、電車の大好きな子どもにおすすめです。20年以上前の絵本ですので、すでに廃止になっている電車も描かれています。最後のページに出てくる「はくつる」もそうです。上野―青森間を走っていた特急寝台電車です。
③『おひるねこねこ』 金尾恵子 福音館書店
 1989年10月号「こどものとも年少版」のハード版。木の上で昼寝を楽しんでいたこねこの話。ちょうちょうをつかまえようとしてバランスを崩し、無事着地できるか、子猫と一緒にドキドキしてしまいます。たて版で描かれ、木の高さが想像できて楽しいです。猫の表情もいいです。
④『わたしのおかあさんは世界一びじん』 ベッキー・ライアー/ルース・ガネット 光吉郁子訳 大日本図書
 ウクライナの昔話をもとにした話。麦畑で母親とはぐれてしまったワーリャは「わたしのおかあさんは世界一びじん!」といって探し回ります。美人のお母さんたちが集められますが、残念ながらワーリャのお母さんはいません。子どもにとってお母さんがどんなに美しく、すてきな存在か考えさせられるお話です。絵は『エルマーのぼうけん』のさし絵を描いたルース・ガネットです。
⑤『なんでもふたつさん』 M・S・クラッチ/K・ビーゼ 光吉夏弥訳 大日本図書
 何でもふたつないと気のすまない「なんでもふたつさん」と呼ばれる男性の愉快な話。身につけるものはもちろん、家や仕事もふたつ持っています。悩みまでふたつ抱えています。その悩みが解決できるのかどうか、結末が楽しめます。
⑥『さくら』たくさんのふしぎ3月号 今井真利子 福音館書店
 桜の季節に楽しみたい一冊です。たくさんの桜が紹介されています。染井吉野はよく知られていますが、その他にもこんなにたくさんの種類があることに驚きます。今井さんの描く植物画はポタニカルアートといって、それぞれの桜の特徴を色や形も含めて正確に科学的に観察してデッサンを繰り返して描いていきます。ここに描かれた桜はすべて今井さんが全国を歩いて、実際に見て描いた桜ということになります。桜に対する執念のようなものを感じます。
⑦『ほこりまみれの兄弟』 ローズマリー・サトクリフ 乾侑美子訳 評論社
 10歳の孤児ヒューの物語。両親を亡くして、おじさん夫婦に引き取られたヒューにとって愛犬のアルゴスは大事な存在です。そのアルゴスの命を守るため、おかあさんの大好きだった青いツルニチニチソウの鉢植えだけを持って、おじさんの家を逃げ出す決意をします。夢はオックスフォードへ行くこと。一人と一匹と一鉢の冒険の旅がはじまります。途中で5人の旅芸人の一座に出会い、その仲間に入れてもらいます。ヒューのオックスフォードへの夢が実現する結末は感動的です。乾さんはサトクリフの『イルカの家』も訳しています。どちらも10歳前後の子どもの内面を豊かに描いていて印象深い作品です。
⑧『わたしのなかの子ども』 シビル・ウエッタシンハ 松岡享子訳 福音館書店
 『かさどろぼう』や『きつねのホイティ』を描いたスリランカの絵本作家、シビルさんの幼い日の回想記。シビルさんが生まれたのはスリランカの南にあるゴールの郊外の自然豊かな村。そこで過ごした6歳までの思い出が豊かな自然と祖母や叔母や母から聞いたたくさんの昔話とともに語られています。絵本作家としてのシビルさんの原点をうかがうことができます。シビルさんのさし絵も楽しいです。
⑨『どうしてアフリカ?どうして図書館?』 さくまゆみこ著 沢田としき絵 あかね書房
 著者のさくまゆみこさんがどうしてアフリカに心ひかれ、ケニアのエンザロ村に図書館を作ることになったか、そのいきさつが興味深く語られています。アフリカについて何にも知らないことに改めて気づかされます。さくまさんの『エンザロ村のかまど』もおすすめです。
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