まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

寄贈本・新しく買った本 3月

2015-03-13 17:06:20 | 文庫のページ
寄贈本 2月にいただいた本です。ありがとうございます!
◆内田麟太郎さんからいただきました。
①『ぶたのぶたじろうさん⑫ あいたいとうげへでかけました』 
  内田麟太郎/スズキコージ クレヨンハウス(2014.12)
 シリーズ12冊目。3つのお話が入っています。ぶたじろうさんとヤギおばさんとクマの会話がなんとも楽しいです。「かえらずの山」「あいたいとうげ」などナンセンスな言葉遊びも楽しめます。スズキコージさんのさし絵も楽しいです。
②『ねこの手かします ~ねこじたのまき~』
  内田麟太郎/川端理恵 文研出版(2015.1)
 シリーズ5冊目。「ネコの手や」のたまこさんとこねこのミーちゃんが誘拐され、ふたりを助け出すためクロとゴンロクの「ねこの手」が活躍します。
③「いいこ ねんね』 内田麟太郎/長谷川義史 童心社(2015.2)
 サルの子も犬や猫の子も、みんなお母さんから「いいこ ねんね」と声をかけてもらいながら、眠りにつきます。もちろん人間の男の子もそうです。子どもは身近な人からいっぱい「いい子 いい子」と言われて育っていくものなのですね。ちいさい子向けの絵本ですが、お母さんたちにもおすすめです。
新しく買った本
①『あたまにつまった石ころが』 キャロル・オーティス・ハースト/ジェイムズ・スティーブンソン
  千葉茂樹訳 光村教育図書 2002
 子どもの時から石が大好きで、石を集め続け、ポケットにも頭の中にも石ころが詰まっていると言われた父の幸福な人生を描いた絵本です。
 大人になって働き始めても、不景気で職を失っても、父の石への興味関心は変わりませんでした。科学博物館の館長との幸運な出会いによって道が開けます。2月の朝日新聞で子どもの本の専門店「メリーゴーランド」の増田喜昭さんが紹介していた絵本です。
②『鳥よめ』 あまんきみこ/山内ふじ江 ポプラ社 2014
 灯台守の周平と周平に助けられたかもめの物語。
 助けられたかもめは人間の娘になって周平のところにやってきて、ふたりは夫婦になり、幸せに暮らします。ただ鳥である娘には一つだけ厳しい掟がありました。戦争がそんな二人の幸せを奪ってしまいます。
 『ちいちゃんのかげおくり』の絵本でも知られるあまんさんの絵本です。山内さんの絵も美しく、心に残ります。
③『メリサンド姫 むてきの算数!』 E・ネズビット/高桑幸次 灰島かり訳 小峰書店 2014
 『砂の妖精』を書いたネズビットの100年近く前の作品です。赤ん坊の時、妖精ワルボラのために一生髪の毛の生えないつるつる頭にされてしまったメリサンド姫の物語です。
 副題の「むてきの算数」が鍵を握ります。大きくなって、願い事のかなう小箱のおかげで髪の毛が生えてくるようになるのですが、その時、「髪の毛は1日3センチ伸び、切るたびに倍の速さで伸びるように」と願ってしまったから大変です。
 この奇想天外な物語世界を見事に描き出している高桑幸次さんのさし絵もすばらしいです。表紙の絵も印象的で、思わず手にとってみたくなります。
④『まほろ姫とブッキラ山の大テング』 なかがわちひろ 偕成社 2014
 生まれるとすぐに母を亡くしたまほろ姫は乳母の砧に育てられます。砧は実はタヌキです。まほろ姫は砧の息子の茶々丸と一緒に育ち、葉っぱを頭にのせて呪文を唱えると茶々丸より上手に化けることもできます。大テングのすむブッキラ山に出かけたまほろ姫と茶々丸の冒険の物語です。
 大テングの知恵に助けられながら難問を解決しますが、まほろたちに知恵を授けるたびにテングの鼻はどんどん短くなっていくのです。200ページを超える長編ですが、中川さんのさし絵も楽しく、どんどん読めます。3,4年生におすすめです。
⑤『五日市憲法をつくった男・千葉卓三郎』
   伊藤始・杉山秀子・望月武人 くもん出版 2014
 自由民権運動が盛んだった1881年、東京の五日市村で生まれた「五日市憲法草案」について知ることのできる本です。
 1968年8月、色川大吉教授と学生たちによって、五日市町の深沢家の土蔵に眠っていたこの憲法草案が見つかります。明治の初めの五日市村や草案が生まれた過程について、また草案の内容、およびそれを作った千葉卓三郎について詳しく書かれています。この草案は国民の権利の保障に力点がおかれ、1899年に発布された「大日本帝国憲法」より現代の憲法の思想に通じるものがあると言われています。それを作った千葉卓三郎は江戸時代の終わり、現在の宮城県栗原市に生まれた人です。この草案を書き上げたあと2年後、31歳の若さで亡くなります。
 「五日市憲法草案の碑」が五日市と仙台市(資福寺)と栗原市にあります。資福寺には千葉卓三郎のお墓もあるそうです。
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