国際結婚はたいへんだった(第2章)

ボリビア人女性との国際結婚に至るまでの道のりを記録するために立ち上げたブログです。最近は妻との日常生活を綴っています。

はじめに

私(Yasuhiro)とボリビア人のLinda(通称)は2015年9月29日にニューヨークで結婚しましたが、翌2016年の1月3日にも妻の実家があるコチャバンバで式を挙げました。3ヶ月以上もの日を措いて2度結婚することになった訳ですが、その「たいへんだった」経緯については「結婚@NYまで」のカテゴリーにまとめています。

態度保留

2020-02-27 | 日記
先の連休中に読み始めたこの本を2日で読了しました。(600ページを超える長篇ながら、大きめの字かつ平易な日本語ゆえに1頁1分弱のペースで読み進めることができたので余裕でした。)岩波書店の書評誌「図書」(注)の昨年11月号に掲載されていた著者のエッセイで興味を持ったためアマゾンで単行本の格安中古(ほとんど送料負担のみ)を買っていました。(注:今更ながら気が付きましたが、新潮社のPR誌の方が「波」というのがちょっと妙な気がします。それから蛇足ですが、「ドリアン助川」と「明川哲也」は同一人物 (ともにペンネーム) です。)

序盤早々に主人公が小動物と会話を始めることから、本作がファンタジー小説に属するものと判りますが、現代社会が抱える種々の問題についての記述にはリアリティーがあり、単行本の出版から十数年が経っているにもかかわらず、ちっとも古くなっていません。ラストが残念という読者レビューを複数見ましたが、「なぜ彼が現地人とコミュニケーションが取れるのだろう?」という疑問がずっと頭から離れなかった私にはストンと落ちるものでした。(うるさいことを言わなければちゃんと辻褄は合っています。こういう小説に整合性を求めすぎても仕方ないでしょう。)それにしても切ない終わり方。ネタバレは避けないといけませんが、グルメや農業に関心がある人 (私は両方)にはいっそう楽しめる内容だと思います。

ところで、件の本のタイトルから明らかなように著者は手放しではないもののメキシコをかなり称賛しています。しかしながら、私にとっては「あまり行きたくない国」の一つ。理由は現地で同国人の誠実さを疑わざるを得ないような経験を何度もしたからです。(滞在したのは今から31年前にスペイン語の語学学校に通っていた約40日間、およびその2年半後の帰国途中に立ち寄った数日間のみですが。)盗難が1度(ホームステイ先の自室から精密機器が消失し、それを私が学校に訴えてから数日後に「飼犬が持って行ったのを見つけた」と言って歯形の付いたものを返されたが、状況から考えてそれは非常に怪しい)、釣銭をごまかされかけたことが度々(店員はどうせ西語が解らないだろうと舐めているし、指摘しても悪びれるどころかヘラヘラ笑っている)、空港での両替時のネコババ未遂が1度(1万ペソ札が1枚少なかったので直ちに突っ返した)、そして詐欺未遂(通りの露店でこちらが触ってもいない何かのガラス瓶を落として割り、私に弁償させようとした)が1度。それで躊躇なく「ここは『騙される方が悪い』という価値観に染まっている国だ」と烙印を押させてもらいました。

私は「正直な国」「嘘つきの国」とハッキリ分けたくなる性分で、例えば東南アジアだったら○○○○○○が前者、××が後者の代表格。(どちらも行ったことがあります。)そしてボリビアは最初に訪れた時(29年前)にはAランク、いやSランクの正直国という評価でした。ところがLindaに言わせると「最近は△△△と同じくらい拝金主義の国に成り下がっている」とのこと。そうだとすれば格下げもありうる? 以前から母国に対して辛辣な批判をしてきた彼女だけに幾分は割り引いて考えた方が良いのかもしれませんが・・・・・とりあえず私は態度保留とします。まだそんなに嫌な目には遭っていませんので。(前回帰省時の不愉快な出来事にしてもスペインとペルーの民間企業絡みでした。)
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