本日分の発表(名古屋大学など)では、ちょっとした異変が起こっています。
名古屋大学の場合、今年度は数学、物理が例年以上に難しかったようです。(数学、物理では差がつかなかったようです。)
東大の場合、昨年度より若干数学の得点が取りづらくなっているように思います。(名古屋大学と同じように、数学では差がつかず、他教科で差がついたでしょう。)
いづれにしろ、結果が待たれます。
今年度、東大理系数学講評の最後は5番です。
(1)は新課程で正式にカリキュラムにのった整数の合同式を利用しよう。
(2)具体的な計算です。当然(1)の結果を使います。
(3)考えにくい問題ですが、「余り」(剰余)に注目して解くことです。
(4)鳩ノ巣原理が背景に潜んでいることを見抜くことが先決ですが、時間内にそこまで気づく受験生は一体何人いたでしょか?
以上で、2014年度の講評を終了します。
普段、入試の講評は余りしません。今年に限って、旧課程最後の年ですので、例年より丁寧に問題を解いてみました。
2010年度の東大理系数学問題のレベルがすべてCであったこと比べると、今年の問題はA、B、Cレベルが各2題と穏やかな出題です。どちらかというと、往年の東大の出題を彷彿とさせます。今から思えば、2010年度が特異な年であったことが、逆に浮き彫りにされます。
これは、数学に関してだけいえることですが、今年のような問題セットでは、意外と地方進学高校出身の受験生が健闘します。理科三類以外でも、地方進学校が躍進したり、無名校jのトップが東大に合格する背景はこのあたりありそうです。
来年度以降の入試傾向予測はまだまだ出来ませんが、過去の例にならうと、来年から2,3年は最後の1、2問が選択制になる大学が多いと推測されます。旧課程から行列、新課程から複素平面(あるいは整数問題)といった問題が出題されそうです。
新高校1年生、2年生諸君はいまから入念な計画の下、大学入試の準備を始めてください。
「受験勉強何時から始めるの?」と問われたら、すかさず「今でしょ!?」
『栄冠を君に』、『第一志望はゆずれない。』、『志望校が母校になる』よう君も頑張ってください。
4番は(1)の不等式の評価がすべて。
(1)「0<f(x)<1を示すためにf'(x)を調べ、0<x<1においてf(x)の増減からf(x)の最小値が0より大きく、最大値が1より小さい」ことを示そうとすると、ドツボにはまります。
ここは、冷静に不等式の評価を条件式から行うことを実行することです。
(2)nに関する命題の証明は、「数学的帰納法ですよね。」
「挟みうちの原理」以外、何があるでしょうか?
(3)(1),(2)を踏まえて、0<x<1内でf(c)=cとなる∃cが存在することを示すのです。
「F(x)=f(x)-xとして、0<x<1において、F(0)=0,F(1)<0,F''(x)<0」を示します。
これによりF(x)は上に凸となり、グラフより0<x<1内でF(c)=0となるcの存在が示せ、f(c)=cが示せます。
以上。
これでも嘗てのハードな2010年の理系数学の難しさに及びません。東大入試ではやっと標準といえます。
続く5番は後回しにします。(失礼)
最後の6番に行きます。
典型的な東大数学の問題です。これは出来ねばなりません。設定も分かり易い問題です。直線PQの存在条件を数式化することがポイントです。要は、(2)が目的です。
図示する場合は、「境界線を表す式を明示すること」を忘れないことです。
これも、東大入試における典型問題といえます。標準よりやや易しいレベルです。
5番を除き、これまでのところを整理すると、
1番、易問 2番、易問 3番、標準よりやや易 4番、標準 6番、標準よりやや易
となります。
例年の東京出版の月刊誌「大学への数学」によるも問題レベルに沿って評価をすると。
1番、A 2番、A 3番、B 4番、C 6番、B となります。
まだ講評しておりません5番はCレベルですので、A問題2題、B問題2題、C問題2題の構成となります。
例年より易しい問題が多いので、理一理二レベルでも「完答2+α=4題相当」が合格に必要なレベルとなり、正解率67%を必要とします。(例年は50%前後であることを考えると今年は得点率がかなりアップしそうです。)
では、理三合格レベルはどの程度でしょうか。これまでのところの問題をほぼ取りこぼさず、5題完答+5番の出来次第と、かなりのハイレベルでの争いになりそうです。逆に言えば、理三では数学でほとんど差がつかず、他教科(理科)の出来・不出来で合否が左右されるでしょう。難しめの問題でハイスコアをたたき出せ人が、合格に達したことでしょう。ズバリ、今年の理三の合格者は数学5題完答が必要となります。(例年より+1題必要です。)
そこから見えてきますのは、理三の合格者比率の大きな変動です。
トップ校の灘、開成、筑波大附属駒場、は合格者を減らすでしょう。代わりに、地方の私立、公立の有力校が席を獲得するケースが考えられます。比較的易しめの問題で、高得点をたたき出せる、地方の有力校からの合格者が増加するのでないでしょうか。参考になるのが、慶應義塾大学医学部の合格者数と東大理三のそれとの比較です。慶應医学部は比較的標準的な問題を出題しますが、正解率が高く、合格者の平均点が高いところに特徴があります。
また、そのようになる背景として、文部科学省が推進してきた、SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)事業の成果が徐々に出つつあることです。ここ愛知県でもSSH校の指定を受けている学校は9校あります。8校が国公立高校(名古屋大学附属高校、岡崎高校、明和高校、一宮高校、刈谷高校、豊田西高校、時習館高校、半田高校)私立は名城大学附属高校の1校のみです。特に、岡崎高校はSSH研究拠点校の指定をうけています。近年、地方公立高校の大学進学実績の急伸の背景には、このSSHが背景になっていると思われます。
「SSH事業と大学進学実績との相関」は面白いテーマです。
私立学校でもSSHを検討する時期にあると思うのは私だけでしょか。
なにせ、SSHの指定校になれば、国からの補助が年額2,000万円から3,000万円得られるのですから、導入しない手はないと思うのですが。特に理科の実験設備等の整備にはもってこいではないでしょうか。
話が、横道にそれました。
今年に限って言えば、
1.「東大理科三類と慶應義塾大学医学部の合格者分布は酷似する。」
2.「例年のトップ常連校は理科三類の合格者数を減らし、地方有力校が合格者の席を獲得する。」
ことが予想されます。
東大入試の合格発表が待たれます。
2010年ハードな理系数学問題に対して、教え子が果敢に挑戦し115点(120満点中)たたき出したという、伝説のマリオ先生による2014年度大学入試東大理系数学の講評でした。
ここ3,4年、名古屋大学理系数学問題は、ミニ東大化しつつあると指摘してまいりました。今年度、名古屋大学理系数学入試問題の3番は、1972年度の東京大学理系数学入試問題をリニューアルした問題でした。問題の設定が同じで、設問1がまったく同じであり、外接円の半径に関係する隣接3項間漸化式の成立を示すものでした。(2)以降は東大の問題とは趣向を変えた出題になっております。また、2番は有名な「悪魔のクチビル」の問題で、その面積を求めさせる問題でした。ここでも東大理系問題を意識しています。全般に思考力、計算力と結構ハードなレベルを求めていますので、医学部合格者の到達レベルは3題解ければOKでしょう。2完答+α(部分点)が合格最低ラインか?といったところです。他教科はまだみておりませんが、英語、化学の難化も噂されています。名古屋大学の一段の難関化が鮮明になった理系数学入試結果でした。容化した東大理系数学、難化した名古屋大学理系数学。総合して、初めて両大学の難易度が逆転した年として、今年2014年は記録されるのではないでしょうか。
では、そのようになった、背景を考えて見ます。
1.全般に難化しすぎた数学問題を嫌う生徒が増えたのか、このところ受験生の東大離れが激しくなってきた。
(週刊朝日などを読まれたし。)
2.名古屋大学関係者のノーベル賞受賞者(4名)を排出し、理系に強いイメージが世間的に通用し始めた。
(ノーベル賞効果から、名古屋大学の知名度が大幅にUPした。名古屋大学の歴代の学長は、昭和30年代の法学部長1名を除けば、全て理系学部から選ばれていることから分かるように、理系中心大学といえます。)
3.名古屋大学の地理的位置(東大と京大の間)より、優秀な若手、中堅の数理科学研究者が多数集まっている。
(作問能力の優れた先生方が多数存在する、大学院多元数理研究科の豊富な人材を見よ。)
4.2009年に就任された、現総長の濱口道成先生(医学部)の無類の数学好きも大きく影響しています。三重県ご出身で伊勢高校在学時代から、数学がお得意だった由。高校時代の数学の恩師が、名古屋大学主催の日本数学コンクールの現役の実行委員(出題委員)という縁もあり、理数科教育に格段の理解を頂いています。
以上の様々な要因により、名実ともに、名古屋大学理系数学の問題は、日本一の問題の仲間入りを果たした次第です。
2月25,26日に終了した国公立大学前期二次試験。東大理系数学を例年通り、解いてみました。
「ウーム。これは東大のメッセじか?」ゆとり教育20年の集大成とすべく、入試問題も「ゆとり問題」を出題したようです。
1番からして、「?」問題文を読みながら、サーと解いて、時間を見たら「5分で完答」
おかしいな、こんなはずは無いと思い直して、2番に進む。
例年通りの「確率の問題」。複雑な場分けでもあるのかと、慎重に解くと、p1、p2ともにすぐ求まる。pnの極限で一瞬緊張するが、n回目とn+1回目の間の確率漸化式(大げさ?)を考えれば、後は一直線。答案を書き上げ、時間をみると「7分で完答」
これぞ「ゆとり教育」の成果か!?
月刊誌『大学への数学』(東京出版)の東大理系数学問題にたいする、今年のコメントが今から楽しみです。「ゆとり教育」うんぬんの表現がもし出れば、『大学への数学』の編集者も、本ブログの読者であることが判明します。(ん、なことないか!?)
こんな問題が、最後の6番まで続くとは思われませんが、「続きはまた明日。」
See you again! Same Brog. Same topic!
いよいよ、明日から国公立大学前期試験が始まります。ソチ五輪におけるスキージャンプの葛西選手のように、緊張の中にもリラックスして試験に取り組んでください。
まず、余り意気込まず、心の中で以下のようにつぶやこう。
試験の要領は、
「1に要領、2に度胸。3,4が無くて、5に運次第。」どこにも実力の2文字は出ていません。
こと、試験に臨んだら、如何に平常心を無くさなっかがポイントです。
試験問題が配られたら、すかさず「透かし読み」を試みてください。ジーと表紙を眺めると、下が透けて見えることがあります。これを透かし読みといいます。最近は一枚余分な紙を挿入し、透かし読み防止策をとる大学もありますが、透かし読みできれば、「ラッキー!!」と心の中で叫んでください。次に科目ごとの受験ノウハウを記します。最終チェックと思ってください。
1.数学:開始の合図とともに、全部の問題にざっと目を通し、問題の難易度を測り、解く順番を決めよう。初めの1問がスピーディーに解くことです。10分以内で1問解ければ、精神的にリラックスできます。この心のゆとりが合格をぐっと引き寄せます。問題が小問に分かれていたら、全問完答に拘らず、部分点狙いもOKです。(特に東京大学、名古屋大学などは、この傾向が強いです。覚えておいて下さい。
解いているうちに詰まったらどうするか。 → 問題文をよく読みなおして、使っていない条件が
ないか、チェックしてください。また、それ直前の小
問の結果が利用できないか検討してみよう。
証明で詰まったらどうするか → 背理法を検討する。
→ 整数が関係していれば、数学的帰納法。
→ 成り立たないことの証明は、反例を挙げる。
曲線の追跡は → 微分して、増減表を完成すること。
下手な説明より、増減表がものをいうことを肝に!
図形の証明、求積 → 初等幾何で頑張るか、座標系を導入して代数的に
解くか、その選択は慎重に。
2直線のなす角度 → tanの加法定理で、なす角度を求める。
→ ベクトルの内積を利用する。
貴方の成功をお祈りいたします。
どんなに倍率が高い試験でも、実質の競争は、定員の2倍前後のところで行われています。
例えば、倍率が定員の5倍の試験の場合、定員の2倍までに、入っている人同士の競争であり、その下の定員の3倍の人たちは、競争相手となっていません。してみると、定員の2倍の中で、定員以内に入ることを考えればよいことになります。偏差値で言うと、C判定以内にいることが必要です。一般的に言って、D判定、E判定では合格はおぼつきません。C判定、B判定ならば、合格の可能性があります。もっとも、受験生の中では、夏休みまで目いっぱい部活で時間がとられ、秋以降に受験勉強を始めた人は、当然判定は芳しくなく、D,E判定しかとったことがない人でも、センター後の追い込み期で逆転勝利を得ることは充分ありえます。現に、E判定のみで、一橋大学経済学部に合格した生徒もいます。何が原因か分かりますか?原動力は、追い込み期に思う存分使える体力と気力を部活で養ったことです。センター試験で基礎力の確認とその養成を行い、センター後に二次試験の過去問対策を綿密に行った結果なのです。集中力をもって、ことに当たることの大切さを物語っています。彼は決して部活のことを成績不振の言い訳には使いませんでした。『合格するんだ。』の意気込みをもって、直前期を乗り切ってください。勝利の女神はきっと貴方に微笑みかけます。判定に左右されない、精神的なタフネスさをもって本番の試験に臨んでください。
試験合格の要領は、何でしたか?覚えていますか?
『一に要領。二に度胸。三、四が無くて、五に運次第。』でしたね。
過去、円周率が3.05より大きいことの証明や、三角関数の加法定理を述べさせ、あわせてその成り立つことを証明させたことのある東大理系入試。さて今年はどんな問題が出るだろうか?
東大入試では、頻繁に使われる、「二項定理」などは良い題材です。例えば、
『(1)二項定理について述べよ。
(2)それが成り立つことを証明せよ。
(3)二項定理の応用問題。』
これで立派なセット問題です。東大入試1番としてふさわしい問題ではないでしょうか。
※注意:
(1)Σを使って述べること。
(2)無論、数学的帰納法を使います。
伝統的に、東大は二項定理が好きです。(整数問題とからめて)
最近めっきりお姿が見えない「佐治さん」(臨海セミナー所属?)
彼の解説は短時間で要点をついたものです。(毀誉褒貶、色々あるようですが・・・)
「東大入試数学解説 佐治」 で検索すれば、YOUTUBEで動画がご覧になれます。
佐治さんの最近の動向は?(某医学部に入学し、現在、医学の勉強中!?との情報あり。本当か?)
以上、「東大入試数学」の参考になれば幸いです。